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アッシュレアの敵討ち
◆◆◆◆13
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元竜騎士で魔獣との闘いで手足を失くしていたタヨタには、街の教会から最低限の衣・食・住が無期限で提供されていた。
可能であれば教会や街の催し物の時に手伝う程度の仕事はするが、そうじゃない時は『他人の仕事は取らない』、とでも言うがごとく、ひがな一日、何だったら夜中も、タヨタは街と森とを隔てている出入口にいつも細身のレイピアを抱えて黙して石階段の端っこに腰かけて過ごしている。そんな男だった。
竜騎士であった時も、商人の護衛小隊の隊長を頻繁に任される、統率力も人望もある人物だった。
どちらにせよ、人を殺す様な人物では無かった。
ましてやあんな惨殺なんて、絶対に行なえる様な人間では無かった筈だ。
「一体なぜ・・・復讐って一体何の!?だって四肢を貰うには、一生涯ドラゴンの舌でお腹の中を舐められて魔力を供給する契約を結ばされる事になるのよ!?」
ルメラが言う通り、ドラゴンから欠損した手足を着けてもらう為には、願いを叶えたドラゴンが必要とすればいつでも必要なだけ魔力を与えるという契約で、与え方は人間に選択権は無い、殆ど奴隷契約も同然の契約だ。
ドラゴンが人間の魔力を摂取する時、一番効率が良いのが丹田を直接的に舐める事で、つまり男の場合、尻の穴にドラゴンの舌を受け入れる事になる。死ぬまでこの契約は続く。
タヨタはその契約を態々トホスマ・スダの現国王であるドラゴンと取り交わしたと言ったのだ。
「何の復讐って・・・・ミレニアの死以外に何が有るとルメラは思うんだい?」
混乱するルメラを嘲笑ってタヨタは言った。
六人は、やはりミレニアの死の報復として惨殺されたのだ。
可能であれば教会や街の催し物の時に手伝う程度の仕事はするが、そうじゃない時は『他人の仕事は取らない』、とでも言うがごとく、ひがな一日、何だったら夜中も、タヨタは街と森とを隔てている出入口にいつも細身のレイピアを抱えて黙して石階段の端っこに腰かけて過ごしている。そんな男だった。
竜騎士であった時も、商人の護衛小隊の隊長を頻繁に任される、統率力も人望もある人物だった。
どちらにせよ、人を殺す様な人物では無かった。
ましてやあんな惨殺なんて、絶対に行なえる様な人間では無かった筈だ。
「一体なぜ・・・復讐って一体何の!?だって四肢を貰うには、一生涯ドラゴンの舌でお腹の中を舐められて魔力を供給する契約を結ばされる事になるのよ!?」
ルメラが言う通り、ドラゴンから欠損した手足を着けてもらう為には、願いを叶えたドラゴンが必要とすればいつでも必要なだけ魔力を与えるという契約で、与え方は人間に選択権は無い、殆ど奴隷契約も同然の契約だ。
ドラゴンが人間の魔力を摂取する時、一番効率が良いのが丹田を直接的に舐める事で、つまり男の場合、尻の穴にドラゴンの舌を受け入れる事になる。死ぬまでこの契約は続く。
タヨタはその契約を態々トホスマ・スダの現国王であるドラゴンと取り交わしたと言ったのだ。
「何の復讐って・・・・ミレニアの死以外に何が有るとルメラは思うんだい?」
混乱するルメラを嘲笑ってタヨタは言った。
六人は、やはりミレニアの死の報復として惨殺されたのだ。
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