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落ち葉と魚

◆◆◆5

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しかし二人は実に仲が良く、アッシュレアはミレニアの事を時折『私の自慢の娘』と言って楽しそうに話しているし、ミレニアも『目標』と言って憚らない、町でも姉妹の様だと評判でファーファナルの竜舎の名物となっている。
「だから、僕はずっとロモソルーンのコレは子猫が母猫にすり寄る様な物だとばかり思ってたんですって!」
そうだ、思い起こせばロモソルーンは卵から孵った最初の鳴き声からして『ルァルァ』だったのだ。
つまりロモソルーンは生まれたその瞬間からこの五年ずーっと何も知らないシェル相手に毎日毎晩何回も愛を告げていた事になる。
それを考えるとシェルの体は居たたまれない気持ちで真っ赤に染まった。
この前ルメラにロモソルーンの事で相談した時、お茶を吹いたり時折様子が変だったのはそういう意味だったのかと合点がいった。
紫大山羊の足をよく買いに行く店の主人のアリサのセリフが脳裏をよぎる『相変わらず、仲がいいねぇ。ウチも今日は帰って来たら好物の黒ウサギのシチューでも作ってやろうかね!あはははは』果たして黒ウサギが好物だったのは、息子さんじゃ無くて旦那さんじゃ無かったか・・・・あれは滋養強壮に聞くので有名な肉で・・・・トホスマ・スダの習慣で奥さんが夕飯に黒ウサギのシチューを出すのは確か暗に夜の営みを承知できますよの合図である家庭もある位の・・・・・・・。
「あ・あ・あ・ああああっ」
ロモソルーンの鼻先にまたがらされ、空中でユラユラ揺らされる侭になりながら、シェルは真っ赤になって羞恥心に身を捩り、両手に顔を埋めた。
ロモソルーンはそんなシェルにお構いなしに、自分の鼻先にのせたシェル優しくあやす様に揺らしながら。
『羞恥に染まるシェルも美しいな。』
などと口説き倒していた。
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