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落ち葉と魚

◆◆◆3

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シェルは、なぜそんな事を言われるのかサッパリ分からないが、ロモソルーンは分かるのか。
『いや、えぇ、まぁ。有難うございます。』
と若干恐縮するような戸惑う様な仕草をしたモノの、丁寧に返事を返した。
その行儀の良さにビックリしたシェルがポカンとした表情でロモソルーンを見つめていると、『ん?』という顔をして見つめ返して来たので、シェルは正直に思った事を口にした。
「意外、ロモソルーンはもっと粗野な言葉を使うと思っていた。」
そんなバカ正直な感想の言葉にロモソルーンは怒りもせず
『ははははは!誰に育てられたと思っているんだ!敬語を使う事くらいできるさ!。』
シェルに過小評価されていた事を気にする様子も無い。
そのおおらかさが何だか頼もしく思えた。
いつにも増して格好良く見えてしまう。
ふと気配を感じて視線を前方にやると、見慣れたドラゴンがふたり歩いてくる。
世話係二人と大量の荷物を背に乗せたドラゴンのファーファナルと、手ぶらのベルマだ。
『お、ロモソルーン。シェルの耳、とうとう完成したって話は本当だったんだな!おまけにソレ・・・・・うわぁ・・・まぁイイや、とにかくおめでとう』
シェル達が来た方の反対側から、やってきた。
「おう。」
同年代のドラゴン達を相手にして、ロモソルーンの態度が急に気安くなる。ベルマに
『このムッツリスケベ。』
揶揄からかわれて、
っせぇうるせぇ!』
などと返しながら肩をぶつけ合ってジャレている様子は人間の青年どうしのじゃれ合いによく似ていた。
そういえば、言葉が分かる様になる前も、こんなシーンはよく目にした気がする。
シェルがずっと子供だと思っていたロモソルーンは、言葉が分かる様になってみると、ずっと大人だった。
相手によって、態度を正しく使い分ける事が出来るほどに、ちゃんと大人だった。
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