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落ち葉と魚
◆◆11
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山羊の乳を直接飲むのは人間としてはなにか抵抗が有る気がしますが、とシェルが反論すると。
「果実は丸噛りするし魚は種類によって踊り食いするじゃない」
とあっさり返されてしまった。
何か良いように言い包められてしまった様な気がするものの、ルメラの夫と息子であり、ドラゴンでもあるウォルターもグィグゥもルメラの言葉を認めていた所を見ると、やはり彼女の言葉は本当なのであろうとシェルは納得した。
思いの外長居をしてしまったが、家族団らんの時間をあまり邪魔しても悪い。
流石にもう自分達も住みかに帰る事にする。
「また、悩む事ができたら一週間ごととは言わずいつでも来なさい」
とやさしく見送ってくれた夫妻に頭を下げてロモソルーンの尻尾のつけねに股がった。
帰り道の途中にはこの前行った竜の鱗亭の有る街がある。
空を飛ぶか大回りすれば避けられなくも無いが、今は祭りの前で、見た事も無い様な異国の珍しい品々を取り揃えた露店が立ち並んでいるだろう。
特に急ぐ用事も無い二人は露店見物の為に街中を歩いて通り抜ける事にした。
夜の町は昼間とは違った賑わいを見せていた。
魔力を持つ者が多いトホスマ・スダでは他国と違い、夜の明かりは燃料ランプではなくて魔法で明かりをつける『魔灯ランプ』だ。
燃料ランプと違って暖は取れないが、魔灯ランプに様々な飾りを着けて装飾出来る。
今は祭り用のドラゴンや鳥や蝶等、色とりどりの装飾が施されていてそれだけでも十分見ごたえがあった。
旅商人の露店に有る、見た事も無い異国の品々をロモソルーンの横を歩きながら眺めていたシェルの視線が、ふと一つの店ので止まった。
店の中央のアクセサリーコーナーにロモソルーンの瞳の色に良く似た色の石のついたペンダントを見つけた。
「果実は丸噛りするし魚は種類によって踊り食いするじゃない」
とあっさり返されてしまった。
何か良いように言い包められてしまった様な気がするものの、ルメラの夫と息子であり、ドラゴンでもあるウォルターもグィグゥもルメラの言葉を認めていた所を見ると、やはり彼女の言葉は本当なのであろうとシェルは納得した。
思いの外長居をしてしまったが、家族団らんの時間をあまり邪魔しても悪い。
流石にもう自分達も住みかに帰る事にする。
「また、悩む事ができたら一週間ごととは言わずいつでも来なさい」
とやさしく見送ってくれた夫妻に頭を下げてロモソルーンの尻尾のつけねに股がった。
帰り道の途中にはこの前行った竜の鱗亭の有る街がある。
空を飛ぶか大回りすれば避けられなくも無いが、今は祭りの前で、見た事も無い様な異国の珍しい品々を取り揃えた露店が立ち並んでいるだろう。
特に急ぐ用事も無い二人は露店見物の為に街中を歩いて通り抜ける事にした。
夜の町は昼間とは違った賑わいを見せていた。
魔力を持つ者が多いトホスマ・スダでは他国と違い、夜の明かりは燃料ランプではなくて魔法で明かりをつける『魔灯ランプ』だ。
燃料ランプと違って暖は取れないが、魔灯ランプに様々な飾りを着けて装飾出来る。
今は祭り用のドラゴンや鳥や蝶等、色とりどりの装飾が施されていてそれだけでも十分見ごたえがあった。
旅商人の露店に有る、見た事も無い異国の品々をロモソルーンの横を歩きながら眺めていたシェルの視線が、ふと一つの店ので止まった。
店の中央のアクセサリーコーナーにロモソルーンの瞳の色に良く似た色の石のついたペンダントを見つけた。
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