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落ち葉と魚
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しかし、でもとシェルは未だ悩む。
「ロモソルーンは産まれた時から『ルアルア』鳴いてずっと僕の後ばかりついて回って・・・今だってそれは変わらず、まるで子猫の様で・・・。」
その、『ルアルア』が問題なんだけれど・・・・とルメラは内心思いつつもまさか自分がその意味を教えるわけにもいかず困ってしまった。
正しくは『ルァルァ』と鳴いているのだが・・・。
その『ルァルァ』という鳴き声は、そのドラゴン語は、ドラゴン達の求愛の言葉なのだ。
トホスマ・スダ出身の人間ならば常識なのだがこの国に来て以来ずっとロモソルーンの一人だけの世話係として過ごして来たシェルには知る機会が無かったのだろう。
なにせ、ロモソルーンは卵から孵った最初の泣き声がソレだと言うではないか。
シェルが、ロモソルーンが卵から孵ったその時から頻繁に続けているその鳴き声を、母に甘える泣き声だと勘違いしているのも無理からぬ事だ。
町の人間の中には、シェルの勘違いに気が着いた者もいたかも知れないが、こうなってしまえば今更教える事も気が引けたに違いない。
もし下手に教えて拗れでもしたら責任が取れないとでも考えているのだろう。
シェルがドラゴンの言葉が分かれば話が早いのだろうが・・・・。
ルメラはふたりを見つめながら『はぁ・・・』とため息をついた。
ロモソルーン様もシェルと離れたくないばっかりに何時までも雛のフリなんかするから話がややこしく成るではないですか・・・・。
いつまで経っても人間の言葉が喋れないと云うが、それも本当かどうか怪しいものだと思っている。
「ロモソルーンは産まれた時から『ルアルア』鳴いてずっと僕の後ばかりついて回って・・・今だってそれは変わらず、まるで子猫の様で・・・。」
その、『ルアルア』が問題なんだけれど・・・・とルメラは内心思いつつもまさか自分がその意味を教えるわけにもいかず困ってしまった。
正しくは『ルァルァ』と鳴いているのだが・・・。
その『ルァルァ』という鳴き声は、そのドラゴン語は、ドラゴン達の求愛の言葉なのだ。
トホスマ・スダ出身の人間ならば常識なのだがこの国に来て以来ずっとロモソルーンの一人だけの世話係として過ごして来たシェルには知る機会が無かったのだろう。
なにせ、ロモソルーンは卵から孵った最初の泣き声がソレだと言うではないか。
シェルが、ロモソルーンが卵から孵ったその時から頻繁に続けているその鳴き声を、母に甘える泣き声だと勘違いしているのも無理からぬ事だ。
町の人間の中には、シェルの勘違いに気が着いた者もいたかも知れないが、こうなってしまえば今更教える事も気が引けたに違いない。
もし下手に教えて拗れでもしたら責任が取れないとでも考えているのだろう。
シェルがドラゴンの言葉が分かれば話が早いのだろうが・・・・。
ルメラはふたりを見つめながら『はぁ・・・』とため息をついた。
ロモソルーン様もシェルと離れたくないばっかりに何時までも雛のフリなんかするから話がややこしく成るではないですか・・・・。
いつまで経っても人間の言葉が喋れないと云うが、それも本当かどうか怪しいものだと思っている。
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