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ロモソルーンには秘密がある

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「ちょっと、グエン君?」
たしなめるルメラを押し退けてどっかとグエンがシェルとルメラの間に割り込んですわる。
エール片手に肩肘を付いて大きなグエンが華奢なシェルを除き込む。
「やっぱアレ?一人じゃ満足出来ないって事?」
「グエン君。あのね、シェル君は誰とも恋愛したくないって言ったのであって・・・」
「やだなぁ、ルゥメラ先生。そんなの不特定多数の女とヤりたい男の常套句じゃないですかぁ」
完全に達の良くない酔っぱらいと化しているグエンとルメラの騒ぎに他のメンバーも気がつき、話に入って来た。
「え、シェル君てそういうタイプ?」
慌てたシェルが真っ青な顔で否定るすも若い血気盛んな青年達には最早届かない。
女性陣が一斉に顔を曇らせたがそれにも気付かずはしゃぎ出す。
グエンに真横に着かれ逃げ場を失ったシェルの額に恐怖で汗がにじむ。
気持ち悪い。
酔っぱらってうろんになった瞳はやはりゴメスに似ていた。
逞しい体つきはダコタや両親を目前で一刀両断した故郷の国の騎士を連想させられる。
「やっぱりシェルも男だねぇ」
「ハーレムは男のロマンですもんね、ドラゴン様達が羨ましいぜ。」
一緒くたにされた他の席のカップル客達(主に男の方)も三人を睨み付け始めた。
騎士と言えば聞こえが良いが、若く経験の浅いグエンや、ましてや見習い程度の者達はただの体の大きな子供に等しい、なまじモテる地位にいるだけに少々質が悪い。
恋人を持つという事と性行経験を重ねる事の違いも分かっていないのだ。
狩りと恋人を持つという事すら彼らの中では同列だ。
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