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ロモソルーンには秘密がある

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僕の恋人の有り無しを聞いてなにかあるんだろうか?とはシェルも疑問に思ったが、特に隠す理由も無いので正直に答えた。
「いませんよ。」
「いないのね!」
ナゼかルメラが嬉しそうな反応を示す。
「はい、必要ないですし。」
「必要無いの?結婚とかしたいとは思わない?」
「思いません。僕、そういった事は苦手なんです」
過去の幻影に悩まされている事は隠してそ知らぬ顔で言って、『・・・えへへ』っと笑って誤魔化した。
シェルはきっとこの先、自分が誰かに恋をする事は無いだろうと思っている。
自慰をする時ですら、強烈な吐き気や奴隷生活の時の幻影と戦わなければならない自分に恋が出来るとは思えない。
今の自分にはロモソルーンさえいてくれればそれで良い。
シェルは本気でそう思っていた。
たとえこの先、ロモソルーンが一人立ちしてお嫁さんをもらい、一緒の部屋で眠る事が無くなろうとも。
世話係りでいられればその内可愛らしい子供の世話もさせて貰えるかもしれない。
何よりロモソルーンの側にいれば身の安全が確実に確保出来る。
町の男達の中には何を勘違いしているのか、体の線の細いシェルを女の代わりにしようと強引に迫って来る男が結構いる。
女に相手にされないから、天涯孤独で奴隷出身のシェル程度の男ならモノに出来ると思い込んで強引に迫った挙げ句断ると逆上してしつこく嫌がらせまでしてくるのだ。
それは男が結婚しても延々続いている。
好きでもない人間に股間押し付けられた時は恐怖と嫌悪で体が硬直して声も上げられなかった。
何とか住んでいる所にまで押し掛けて来られないで済んでいるのはロモソルーンの同居しているからに他ならないだろう。
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