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竜騎士(ドラゴンナイト)
◆◆◆5
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「良いよ、じゃぁ俺も何人か連れていこう」
とグエンが請け負った。
竜の鱗亭は飲み屋だが主な客層はカップル客で行儀の悪い客も滅多にいないし料理もうまい、窓も大きく透明なガラスがはまっているので人間用の建物の中に入る事が出来ないくらい大きくなってしまったロモソルーンでも中の様子を確認する事が出来る。きっとダメとは言わないだろう。いつもの様に着いては来るだろうが・・・。
酔っぱらったらロモソルーン様の背か尻尾に乗せてもらおうとシェルは算段した。
もっとも、酒に酔ったりしなくとも出掛ける度にロモソルーンはシェルを背にも尻尾にも乗せているのだけれど。
ようやく帰路についたグエンの背を丘の向こうに隠れるまで見送り確認してシェルはロモソルーンの所に戻った。
午後は谷の反対側に有る魔石を取り扱う採掘場まで行く予定なのだ。
ロモソルーンのコンディションはベストにしておきたい。
きっと待たされて焦れているに決まっている。
今日はいつもより念入りに魔力供給しておきたい。
シェルが焦りながらロモソルーンの所に戻ったら丁度溶けた氷水をタライを逆さにして飲み干している所だった。
拗ねていると覚悟して戻ったのに何とも平和な姿を披露するロモソルーンにシェルもつい笑みが溢れる。
「どうしたの?」
とでも言うように首をかしげるロモソルーンにシェルは何でもないよと言って脇腹に張り付いた。
ドラゴンは耳が良い。本当は先程のグエンとの会話を全部聞こえていたロモソルーンはそ知らぬ顔で
「ルァルァ」
と鳴いてその柔らかいくちばしで優しくシェルの頭をつつきあとはシェルの好きにさせた。
それはまるで恋人におとす優しいキスの様だった。
とグエンが請け負った。
竜の鱗亭は飲み屋だが主な客層はカップル客で行儀の悪い客も滅多にいないし料理もうまい、窓も大きく透明なガラスがはまっているので人間用の建物の中に入る事が出来ないくらい大きくなってしまったロモソルーンでも中の様子を確認する事が出来る。きっとダメとは言わないだろう。いつもの様に着いては来るだろうが・・・。
酔っぱらったらロモソルーン様の背か尻尾に乗せてもらおうとシェルは算段した。
もっとも、酒に酔ったりしなくとも出掛ける度にロモソルーンはシェルを背にも尻尾にも乗せているのだけれど。
ようやく帰路についたグエンの背を丘の向こうに隠れるまで見送り確認してシェルはロモソルーンの所に戻った。
午後は谷の反対側に有る魔石を取り扱う採掘場まで行く予定なのだ。
ロモソルーンのコンディションはベストにしておきたい。
きっと待たされて焦れているに決まっている。
今日はいつもより念入りに魔力供給しておきたい。
シェルが焦りながらロモソルーンの所に戻ったら丁度溶けた氷水をタライを逆さにして飲み干している所だった。
拗ねていると覚悟して戻ったのに何とも平和な姿を披露するロモソルーンにシェルもつい笑みが溢れる。
「どうしたの?」
とでも言うように首をかしげるロモソルーンにシェルは何でもないよと言って脇腹に張り付いた。
ドラゴンは耳が良い。本当は先程のグエンとの会話を全部聞こえていたロモソルーンはそ知らぬ顔で
「ルァルァ」
と鳴いてその柔らかいくちばしで優しくシェルの頭をつつきあとはシェルの好きにさせた。
それはまるで恋人におとす優しいキスの様だった。
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