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竜騎士(ドラゴンナイト)
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「おいしかったねぇ。紫大山羊」
ぐるるっぷっ
と機嫌良く喉を鳴らしながら最後の一本の足の骨をバリバリ食べたロモソルーンは歯磨き代わりに
「ィー」
の形の口を作り炎を噴いて口のなかの食べかすを残らず焼き消した。
口の中に出来た灰は竈にくべる。
二、三回繰り返せば口のなかはまっさらだ。
シェルは人間でそんな乱暴な口の磨きかた出来ないので大人しく自分で磨いた後で滅菌魔法をかけた。
朝の食事の後はロモソルーンに魔力供給するためのマッサージか氷の柱を作る事になっている 。
ドラゴンは雑食だ。本当に何でも食べる。
なんてったって岩でも食べる。
火を噴く生き物なのでアルコール等燃料系の物は大好物な個体が多いし、火薬も食べる。溶岩はドラゴンのジュースみたいな物だし何だったら浸かって遊ぶ。
ただし代えの効かないドラゴンが生存する為に必要な物が一つだけ有る。
魔力だ。
その魔力を与える為にトホスマ・スダのドラゴンの世話係は主に存在している。
魔力は自然の至るところに有るものだしドラゴンの体はそれを勝手に吸収する。
魔物を始め、生き物を食べれば大量摂取出来る物なので必ずしも人間が与えなくてはならない物ではない。
が、人間が体内で作り出し与える魔力はドラゴン達にとっては極上の魔力であり、その魔力を摂取したときえもいわれぬ快楽のような感覚をもたらすらしい。
それは旨い物を口に入れた瞬間の様な、アルコールに酔った様な、アップ系の薬をキメた時の様な、絶頂を迎える直前の様な、筆舌し難い快楽で、事実年若い雄のドラゴン達はこれで雄の象徴を固くたぎらせてしまう事も珍しくない。
ドラゴンが希に人間も番にする事が有るのはそのせいかもしれない。
ドラゴンが成長して言葉が交わせれば気持ちも繋がる事もある。
二者の心が繋がってしまえば種族や物理的な壁を乗り越えるのはそう難しい事では無いのだ。
この人間だけが与えられる極上の魔力が長年トホスマ・スダの人間をドラゴン達が守り続けている大きな理由の一つだ。
その極上の快楽をもたらす魔力は死んだ人間からは摂取出来ないのだそうだ。
魔力摂取の仕方はドラゴンにより様々で、手にまとめた何の属性も付与していない魔力を直接口で吸い込んだり、体をさする方法が一番多く、次に多いのが魔法で作った物を食べるという方法、長く世話係から離れる時などに予め作らせて持っていくドラゴンもいる。
稀なのは人間の体液を舐める方法、あからさまにいうとドラゴンが世話係を直接なめ回す。身体中。
体液ならば何でも良いらしいが人間が魔力を貯める丹田に近い場所であるほど摂取は効率が良くなる。
この方法は世話係には強烈な性的快楽をもたらすという話だが大体の世話係が断固拒否するので本当に滅多にない方法だ。
そりゃそうだろう。
丹田に近いとなったらなめ回される場所は決まっている。
膣や直腸だ。
巨大なドラゴンの舌を受け入れた女を嫁にしたがる人間の男がいるだろうか?
ドラゴン自身と番にでもならないと絶対嫌だ。
谷に住む医者でルメラという女性がいる。彼女がこの谷で唯一のドラゴンと番った人間なのでもしかしたらこの方法を使用する事も有るかもしれない。
ロモソルーンは電気の魔法を纏わせた手で擦られるのと水魔法で作った水や氷を飲食する事を好んだ。
マッサージは二人で色々試した結果、属性を付与していない魔力や雷以外の魔法でさするとロモソルーンの雄が起ってしまうので雷で痛覚を刺激しながら擦る方法になった。
これはこれで気持ちいいらしくさすっている内にロモソルーンが居眠りを始める事も多い。
さて、今日はマッサージか氷かどちらが良いのか聞こうとすると
「ロモソルーン」
シェルが名前を呼んだだけで氷を入れる為のタライを咥えてウキウキした様な足取りでマッサージするためのカーペットが敷かれた場所へ行きロモソルーンが寝転がる。
・・・今日は両方をご所望の様だ。
期待を込めたキラキラした金色の眼でこちらを見ながらしっぽをゆらゆらと揺らしている。
その大きなドラゴンの母猫に甘える子猫の様な仕草に思わず吹き出して
「承知いたしました、ロモソルーン様」
シェルはふざけて恭しく召し使いのお辞儀の形をとった。
ブルッとロモソルーンも楽しげに喉を鳴らした。
ぐるるっぷっ
と機嫌良く喉を鳴らしながら最後の一本の足の骨をバリバリ食べたロモソルーンは歯磨き代わりに
「ィー」
の形の口を作り炎を噴いて口のなかの食べかすを残らず焼き消した。
口の中に出来た灰は竈にくべる。
二、三回繰り返せば口のなかはまっさらだ。
シェルは人間でそんな乱暴な口の磨きかた出来ないので大人しく自分で磨いた後で滅菌魔法をかけた。
朝の食事の後はロモソルーンに魔力供給するためのマッサージか氷の柱を作る事になっている 。
ドラゴンは雑食だ。本当に何でも食べる。
なんてったって岩でも食べる。
火を噴く生き物なのでアルコール等燃料系の物は大好物な個体が多いし、火薬も食べる。溶岩はドラゴンのジュースみたいな物だし何だったら浸かって遊ぶ。
ただし代えの効かないドラゴンが生存する為に必要な物が一つだけ有る。
魔力だ。
その魔力を与える為にトホスマ・スダのドラゴンの世話係は主に存在している。
魔力は自然の至るところに有るものだしドラゴンの体はそれを勝手に吸収する。
魔物を始め、生き物を食べれば大量摂取出来る物なので必ずしも人間が与えなくてはならない物ではない。
が、人間が体内で作り出し与える魔力はドラゴン達にとっては極上の魔力であり、その魔力を摂取したときえもいわれぬ快楽のような感覚をもたらすらしい。
それは旨い物を口に入れた瞬間の様な、アルコールに酔った様な、アップ系の薬をキメた時の様な、絶頂を迎える直前の様な、筆舌し難い快楽で、事実年若い雄のドラゴン達はこれで雄の象徴を固くたぎらせてしまう事も珍しくない。
ドラゴンが希に人間も番にする事が有るのはそのせいかもしれない。
ドラゴンが成長して言葉が交わせれば気持ちも繋がる事もある。
二者の心が繋がってしまえば種族や物理的な壁を乗り越えるのはそう難しい事では無いのだ。
この人間だけが与えられる極上の魔力が長年トホスマ・スダの人間をドラゴン達が守り続けている大きな理由の一つだ。
その極上の快楽をもたらす魔力は死んだ人間からは摂取出来ないのだそうだ。
魔力摂取の仕方はドラゴンにより様々で、手にまとめた何の属性も付与していない魔力を直接口で吸い込んだり、体をさする方法が一番多く、次に多いのが魔法で作った物を食べるという方法、長く世話係から離れる時などに予め作らせて持っていくドラゴンもいる。
稀なのは人間の体液を舐める方法、あからさまにいうとドラゴンが世話係を直接なめ回す。身体中。
体液ならば何でも良いらしいが人間が魔力を貯める丹田に近い場所であるほど摂取は効率が良くなる。
この方法は世話係には強烈な性的快楽をもたらすという話だが大体の世話係が断固拒否するので本当に滅多にない方法だ。
そりゃそうだろう。
丹田に近いとなったらなめ回される場所は決まっている。
膣や直腸だ。
巨大なドラゴンの舌を受け入れた女を嫁にしたがる人間の男がいるだろうか?
ドラゴン自身と番にでもならないと絶対嫌だ。
谷に住む医者でルメラという女性がいる。彼女がこの谷で唯一のドラゴンと番った人間なのでもしかしたらこの方法を使用する事も有るかもしれない。
ロモソルーンは電気の魔法を纏わせた手で擦られるのと水魔法で作った水や氷を飲食する事を好んだ。
マッサージは二人で色々試した結果、属性を付与していない魔力や雷以外の魔法でさするとロモソルーンの雄が起ってしまうので雷で痛覚を刺激しながら擦る方法になった。
これはこれで気持ちいいらしくさすっている内にロモソルーンが居眠りを始める事も多い。
さて、今日はマッサージか氷かどちらが良いのか聞こうとすると
「ロモソルーン」
シェルが名前を呼んだだけで氷を入れる為のタライを咥えてウキウキした様な足取りでマッサージするためのカーペットが敷かれた場所へ行きロモソルーンが寝転がる。
・・・今日は両方をご所望の様だ。
期待を込めたキラキラした金色の眼でこちらを見ながらしっぽをゆらゆらと揺らしている。
その大きなドラゴンの母猫に甘える子猫の様な仕草に思わず吹き出して
「承知いたしました、ロモソルーン様」
シェルはふざけて恭しく召し使いのお辞儀の形をとった。
ブルッとロモソルーンも楽しげに喉を鳴らした。
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