パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３１日４−２３

制服を着終わった俺の手を、琢美が軽く引いてテントの中にエスコートしてくれた。
「いこう。裕ちゃん」
って微笑みながら俺の手を引く琢美は最高にきれいだった。
俺は琢美の微笑みに見とれながら操られるみたいに琢美のエスコートに従ってテントの中に歩いて行った。
琢美のバスローブは普通の無地のサテンのバスローブだったけど、黒いテントの影響なのか、何だかワンピースを着ている様に見えない事も無い気がした。
あの頃俺は、ただ、無邪気に琢美が好きで、高岡がいたんだから、もっと早くに助けを求めればよかった物を、琢美と離れがたいがばっかりに先延ばしにしていた。
自分の力で守れていると思っていた。
いつか琢美と結婚して、安心できる家を手に入れる。なんの根拠もなくそう決意していた。
図らずして、その思いは叶った。
真っ黒なテントの中で、大人になった琢美がゆったりと座って俺を見つめている。
おれはその前でぺたりと座り込んで琢美を少し見つめた。
「裕うちゃん」
声変わりが完成した琢美が、耳障りの良い優しい声で再び俺の名前を読んだ。
俺は、名前を呼ばれただけで嬉しくなって、四つん這いになって琢美ににじりよった。
「琢美」
俺は、琢美の両脇に手をついて琢美を見上げた。
もう琢美は、ちょっとの事でも怯える可哀想な子供じゃない。
琢美は、俺の両頬を両手で包んでセックスを始める為のキスをくれた。
俺は、琢美とキスをしながら、子どもの頃した約束を思い出していた。
『いつか、大丈夫になったら』琢美が俺とエッチできる様になったら。