パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３０日４−７

「いつ来ても凄い所だけど、今日は一段とすげぇな・・・」
「そんなにここ凄いの・・・」
「俺が専門専門学校行ってた時からこんな感じよ。あ、俺、ここいらのラブホでバイトしてたんだ。ここいらのラブホは特に掃除が大変だけど、時給が無茶苦茶良いんだよ」
俺が学生時代から出入りしてたと言ったとたんに琢美の表情が一気に剣呑になって、慌てて俺は言い訳を付け足した。
いや、嘘じゃねぇから。
「・・・・愛用してたんじゃなくて安心した」
「当たり前だろ！俺別にＳＭ趣味ねぇよ！」
「・・・・そうね」
案の定変な誤解し始めていた琢美に慌てて言い返すとなんか微妙な返事が返って来た。
「何、その間」
俺がぶんむくれて琢美にじゃれつくと、琢美は嬉しそうに
「だって」
と言って笑った。
そんな感じで俺達は町中を冷やかしながら真っすぐ街の出口に向かった。
もう夜の6時半、真っすぐ駅に向かわないとデパ地下が閉まっちまう。
とは言え、せっかくただ飯食えると思って腹を空かせて店に行ったのに、殆ど空振りに終わった俺達は、結構腹が空いていた。
コンビニやドラッグストアでなんか買うのも手だけど、今はちょっとそれは味気ない気がした。
ふと見ると、クレープとアイスのキッチンカーが三十メートル先位に止まっていて、チラホラ客もいた。
「アイスかクレープ食べねぇ？俺、流石に腹減った」
「賛成、私もお腹空いた」
ハロウィン仕様にデコレートされたキッチンカーは渋谷や新宿あたりにある可愛い感じのデコじゃなくて、かなりホラーなデコレーションだった。おかげで大人の男二人でも気兼ねなく店に近寄れた。
ただし、客層がすごかった。