パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３０日 ４ー３

「琢美？」
琢美の職業は大手製薬会社の研究員だ、何か研究対象の物でも見つけたんかな？なんて思ってる内に基本オットリと動く琢美が光の速さでスマホを取り出して何やら検索すると、棚の中の品物を二、三個引っ掴んでレジに行くと店長を呼び出した。
「買うのか？」
「えと、ごめんちょっと、後で説明する」
店の店長は直ぐに出てきた。
琢美は店長が店の奥から出てくると、自分の名刺を見せて、店長に何やらヒソヒソと持ってきた品物を渡しながら厳しい顔で話し出した。
店長の顔色が変わって、なぜか俺達はスタッフルーム手前の来客室に通された。
待遇は悪く無かった。
めっちゃ美味いコーヒーに輸入系の高いポテトチップやチョコレートの菓子まで出してくれた。
「ごめん、なんか。まさか足止めまで食うとは思わなかったから」
琢美が済まなそうに俺に言った。
「いや、全然、何かゲームの隠しイベント発生みたいで面白い。あとこの蜂蜜ポテチ、マジ美味い。はい、アーン」
何か良く分からない事でしょげてる琢美に、出された菓子の中で琢美が一番好きそうな物をアーンしてやると琢美はテレながら素直に食って、
「本当だ、美味しい」
と言ってホッとした表情になった。
程なくして店長が大きな袋を手に下げて、汗びっしょりで部屋に走り込んできた。
「いやいやお待たせいたしましたー。竹川様！」
ボンデージにビスだらけという、見た目が相当ファンキーな店長は、その外見を思いっきり裏切る礼儀正しい態度と言葉遣いで挨拶してきた。
「いえ、嘘ではなかったでしょう？」
「はい！ありがとうございました！。」
そう言って、店長はペコペコと琢美に頭を下げながら俺たちの座るテーブルを挟んだ向かい側に立った。