パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３０日 ３ー１６

コバのメンヘラに巻き込まれ、今まで、何人もの善良な人間が壊れていったのを俺は知っている。
高岡と琢美位だろう、俺以外でコバに惑わされなかった人間は。
被害者が減ったのは高校の時。
性格が災いして、コバは高校三年生の冬休みに集団リンチにあった。
その時入院した拍子に、どういう経緯か鬱病だか躁病だかの病名が付いたコバは大喜びで周囲に吹聴しまくって、結果、周囲が用心する様になって被害者が減った。
俺は、過去のコバの醜態も連動して思い出して、思わず、額に右手を当てて天を仰いだ。
「裕ちゃん？」
やってらんねぇ。
そう思った。
だってコレ、全部このメンヘラ迷惑ヤロウがこの後セックスで気持ちよくなる為のプレイなんだぜ！？
付き合ってられるか！
「帰ろうぜ。こんなキモいバカップルのやる事に付き合ってられるか!
　来るんじゃ無かった!」
「う、うん」
俺は琢美の手を握って部屋の出口に向かった。
出て行く俺を最初に引き留めたのは何と、この期におよんでコバだった。
「まって！せんぱいっ！
　ごめんなさいっ。だって俺、悔しくてっ。
　ポッと出の竹川なんかに先輩盗られて、俺の方が絶対先輩の事好きなのに！
　まさか竹川が、琢美嬢本人だなんて思わなくてっ
　ただちょっと似てるだけなのに、竹川だって男なのにって思ったら、俺。竹川が先輩の傍にいるのが我慢できなくてっ。
　だって、俺、俺ずっと先輩の事が」
コバはまるで悲劇のヒロインの様に涙ながらに俺に向かって言った。
前と後ろに高岡にバイブぶっ込まれた状態のまま。
・・・流石に、俺も堪忍袋の緒が切れた。
俺は、気が付いたらコバを怒鳴りつけていた。
「テメェ気持ちわりいんだよ！」