パンプキンハニー・パン・パン ♥スイスパ サブストーリー１♥

🎃約束の１０月３１日 ３－６

あそこに居るのはな、普段コバが店に来た時、散々見下していた。常連の重度のフリーのスレイブとＭ役専門のスタッフだ」
「へぇ？」
だからあの顔なのか、俺は改めて画面を見た。
琢美がそっと俺の背中に張り付いて来て、後ろから抱きしめてきた。
気分悪いよな、誰かが暴力を受けている場面なんて。
フラッシュバック起きねぇと良いんだけどなぁ。
ヤッパリ、こんな暴力が性的行動になる様な奴らが集まる変態集団の巣窟みたいな所、連れて来るべきじゃなかった。
「高岡さん、さっきからスレイブとＭって単語を並用してますけど、何か違いが有るんですか？」
琢美は、俺にしがみつきながら、高岡に質問した。
変な事気にするなぁ。
「大方同一の意味で使われてるけど、この店だと、総称と個別名称の違いだな。Ｍが総称、スレイブはＭの中でも、奴隷として扱われたい奴ら、Mの中には例えば御主人様とメイドシチュエーションでメイドから暴力を受けたいっていう凝ったＭも居るんだよ」
画面の中でブーブー言っているコバを見つめながら、高岡刑事はサラリと説明してくれた。
「詳しいな」
思わず俺が言うと、高岡は俺を一瞬見て、片眉をクイッっと上げて画面に視線を戻した。
「そろそろ始めるか」
何を？っと聞く前に、高岡が付けていたインカムに『始めてくれ』と、言った。
そうすると、集まってコバを罵倒していた中の一人が、何か耳を傾ける様な顔をして、カメラを見て頷くと、手に持っていたスイッチらしき物を、コバに見せつけながら押した。
コバがの表情がさらに引きつって、ギャーギャーと喚わめきだした。
スイッチが押されたとたん、デスメタルの音楽が流れだした。