魔獣の姫に黒の騎士

鈴紐屋 小説:恋川春撒 絵・漫画:せつ

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ハネムーンはベッドの中で2

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二人が閉じ籠って一週間が過ぎた。
発情期のリリィの性欲はあまり収まっておらず。サナリアは本当に一週間殆どベットの中で過ごしていた。
今も、一旦休憩していたリリィが再び(?)サナリアの中に衰えを知らない灼熱の杭を潜り込ませようと宛がっている。流石に少し余裕が生まれて来たのか先で入り口をなぞったり会陰に擦り着けたりする遊びは生まれていた。
サナリアは意識は有るものの、連日連夜の激しい性交ですっかり体力を使い切っており、体は人形みたいにリリィにされるままになっていた。
それでもサナリアの胎の入り口はリリィの熱を欲しがっている。時折リリィの亀頭のツルツルした所にくっつくとリップ音の様な音を立てた。
「サナリア・・・意識は有るか?痛い所は無いか?」
「へ・・ぃき。・・も、気持ちいいしか無い。・・・へん・・。体が・・。」
リリィが亀頭を入り口に軽く押し付けて捏ねると、サナリアの足が無意識の内に自ら開いた。
中から先ほど注ぎ込まれたばかりのリリィの精液と潤滑剤がジュブリと溢れて来る。
「何が変なんだ。」
リリィが優しく問いかけると、萎えた腕をダルそうに持ち上げて自分の顔を両手で覆って、顔を真っ赤にしながらボソボソと言い訳する様に言った。
「ずっとイク寸前みたいな感じが続いてて降りて来れない。・・・撫でられただけで・・・中でイキそう・・。疼きが散らない。」
胸を大きく上下させるサナリアの指の隙間からゼリーで包んだみたいに濡れた瞳がチラチラと部屋の光を反射している。リリィがサナリアの内腿をスルリと撫でるとサナリアが『あぁっ』と体を弓なりにしならせて悶えた。
リリィの喉がゴクリと鳴った。
欲で掠れた声でサナリアに聞いた。
「・・・サナリア・・・もしかして・・・イキッぱなしになってるのか?。」
リリィがサナリアに覆いかぶさり、華奢な首の横に手を着いた。
がっしりとした腰がサナリアの内腿を擦る。
「あぁっ・・・んぁっ・・わかんないっ。」
それだけでサナリアの息は更に荒くなり、腰がビクビクと震えた。
リリィの与える柔らかな愛撫にも敏感に反応して善がり、サナリアの豊かな深紅の髪が揺れる。
「内腿撫でられただけでこれか、ならこれは?」
リリィが剣蛸でゴツゴツとした大きな手で脇腹を擦りそのままボディチェーンを悪戯しながら胸まで一気に撫で上げて、乳輪ごと優しく摘まんでクニクニと乳首を転がした。
「・・・ぁぁっ・・・リリィ!・・ウソ!、イクッ!。もぅ、わかんないぃ。キモチイィっ―――。リリィ!中――切ないよ、ねぇ・・欲しいっ・・ぃれてぇぅ。」
体が痙攣させているサナリアの腰を掴んで、リリィが一気にサナリアの蜜胎を貫いた。
「あぁぁぁあ!。」
絶叫に近い喘ぎ声がひと際大きく響いて、サナリアの躰から完全に力が抜けた。
「(意識が)飛んだか。」
リリィが腰を打ち付けながら虚ろな瞳で虚空を見つめるサナリアの恍惚とした頬をペロリと舐め上げた。
白い半立ちになった下枝から細く精液が糸を引いている。リリィの力強い腰使いの振動で、それは弧を描き、サナリアの腹の上に意味の無い波紋を描いた。
リリィの腰使いがさらに力強さと速さを増していく、もう一度サナリアの腰が大きく跳ねた所でぐったりとしたサナリアを抱き上げると、貫いたまま向かい合わせで自身の腰に足を掛けて座らせた。
リリィが一週間かけて溶かしたサナリアの蜜胎は今までになく開かれていた。
サナリアの躰は、自分の体重で限界まで沈み込み、リリィの剛直を今まで届いた所のない奥の奥まで受け入れた。
声に成らない嬌声が上がり、サナリアの両目からはボロボロと涙が溢れ、グッタリとした四肢と裏腹に、サナリアの胎の中は激しく躍動してリリィの黒い剛直に絡み着いて締め付けていた。
半開きになっている紅い唇をベロリと舐めると、うっとりとした瞳のままその舌に吸い付いて来た。
滅多に無い強い蜜胎の締め付けが、入り込んだリリィの剛直ををさらに奥へ奥へと誘う。余りの気持ち良さに思わずリリィが獰猛な表情で舌なめずりをした。
茶金の瞳をギラギラさせながら大きな黒い獣が殆ど手加減無しでガツガツと華奢なサナリアの蜜胎を突き上げ始める
「ひぃ・・・んっ。―――あぅっ。」
ボロボと泣き善がるサナリアを右腕で抱きしめ、左手をサナリアの右手に絡め、そのままサナリアの胸にサナリアの手の甲ごと押し着け撫で愛撫した。
サナリアの蜜胎はリリィが奥まで突き上げる度にボコボコと奥に衝撃が走っている。サナリアの蜜胎はすっかり出来上がっていて、興奮で質量が増したリリィの大きくブコツな剛直が縦横無尽に突き上げても、普通だったらありえない衝撃ですら快感として拾っていた。
サナリアはリリィの物が自分の胎の中を突き上げる感覚が堪らなく好きだった。
熱くて硬いリリィの激情がサナリアの胎の中を擦り上げる感覚が、サナリアの胸を幸福で満たしていく、それは愛しい人とでなければ味わえない感覚だ。
胎の中の灼熱が、快感を与えてくれる躍動が、リリィが確かに生きているのだと、好きな人が自分の体に欲情して夢中になってくれているのだとリアルに感じる事が出来る。
力強く抱きしめられた体が嬉しくて、相手がリリィで有る事に安心して、それから止められられない涙が恥ずかしくて、喜びと快楽がサナリアの躰の中で渦を巻いて、サナリアはリリィの胸に顔を埋めた。
リリィは口角だけ上げて『ふっ』っと笑うと、ひと際深く剛直を突き刺して蜜胎の奥に精を放った。
何度も、激しく突き上げながら。
二人の夜は今夜も甘く溶けて行った。

   
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