93 / 124
魔獣の姫に黒の騎士3
しおりを挟む
サナリアが帰宅すると、部屋もすっかり冷えていた。
重い荷物を置いてジャケットを壁に掛け、『ふぅ』とひとつため息をついた。
空調の魔法陣を展開して、直ぐに部屋は温まるが、一人住まいの部屋なので勿論迎える声は無い、その静かさに違和感を感じた。
それが可笑しくて一人で『ふふっ』と笑った。
もうずっと一人で生きて来たのに、たった一年弱で今まで当たり前だった事に違和感を感じる程サナリアはリリィと共に過ごす事に馴染んでいる。それが何だか可笑しかった。
それもこれも、リリィの図々しい様でいて、全く他人に不快感を感じさせない高い応対能力の所為なのはサナリアも自覚している。流石は若くして第一騎士団の団長にまで上り詰めた男という所か、リリィは息を人に合わせるのがとても上手だ。
サナリアの懐にするりと入り込んでいつの間にか自分の居場所を作ってしまった。
「明日は雨かも知れないな。」
久しぶりの一人寝の寂しさの所為なのか、街の平和な風景に浮かれたのか、気圧の変化の所為なのか今夜のサナリアは何だか落ち着かない。
夜風で冷えてしまった体を温めるのと、妙に落ち着かない今日みたいな日はもう酔っぱらって眠ってしまおうと、サナリアにしては強めのスピリッツを温いままショットグラスに注いで一気に煽った。
寝酒は安眠を妨げるが、たまには酔っぱらって気分良く眠りたい時も有る。
明日は
急ぎの仕事も無いので、出勤時間は午後からでも問題無い、スピリッツをもう一杯煽ってサナリアは浴室に向かった。
浴室の扉を閉めて、浴槽を覗き込むと二匹のスライムがサナリアの酒気を嗅ぎつけて浴槽の中で蠢いた。
そろそろ大きく育ち過ぎてきた元々居たスライムを森に放つ為に、代わりの子スライムを追加して、今サナリアの浴室には大小二匹のスライムが飼育されている。サナリアがパチャリと片手を浴槽に入れると、するすると人の頭サイズのスライムが腕に触手を絡めて登ってきた。
そのまま浴槽に浸かると大きなスライムがサナリアの体中を舐めながらサナリアの殆どを包み込み、酒気に誘われてあらゆる所に触手を入れ込んで来る。スライムたちの食事は丁寧で、サナリアの体中のどこも彼処も何度もズルズルと舐めまわしている。今日は強めの酒を二杯も飲んだので、スライム達が満足するにはいつもより時間がかかる筈だ。
触手は早くも、酒の匂いに誘われて、サナリアの体内に入り始めた。
芯を感じさせない生ぬるい触手が、サナリアの穴という穴を犯し始めている。
スライムは食事の為にサナリアの体に触手を這わしているだけなので、リリィの愛撫と違って、最初は殆ど気持ち良さなんて無い、海綿で柔らかく洗うのと大して感覚は変わらないが、サナリアも男なので際どい所を何度も往復されれば次第にそれなりに体は昂った。
体を洗う前に強い酒を飲んだのは態とだ。
リリィが帰って来るまでまだ二日も有る。この辺りで一回位焦がれた体を沈めておきたいと云う気持ちもあった。
「お前達は本当にお酒が好きですねぇ。」
若干の感嘆と共にサナリアは呟いた。
女性の小指位の太さの触手がサナリアの後口に入り込んで、中をほぐしている。幾ばくもしない内にサナリアの後口はスライムの粘液で解されて、蜜胎への入り口と成り、咥え込まされた触手の本数もあっという間に増えた。
口内も目いっぱい触手を咥え込まされ、それは喉の中を舐めまわしている。普通にえづきそうなのに、触手が柔らかいからなのか、不思議とスライムの触手はサナリアの喉を逆流させる事は無かった。
小さなスライムがなにやら一生懸命サナリアの下枝を包み込んで扱いたり先の小さな枝穴に触手を入れてはジュコジュコと侵している。
最奥を捏ねられて、サナリアの体は小さく痙攣し、軽い絶頂を迎えた。
酒の所為か、スライムからの刺激が足りないせいか暫くセックスしていない割に量が少なく、スライムは満足せずに萎えたサナリアの下枝の管の中を犯した。
後口目いっぱいに触手が張り込み、執拗に中を弄られて、サナリアが後ろで深い絶頂を迎えようとした時、浴室の扉が開いた。
「・・・サナリア。スライムと浮気か?」
鎮痛な面持ちのリリィが誇りに塗れた姿で立っていた。
重い荷物を置いてジャケットを壁に掛け、『ふぅ』とひとつため息をついた。
空調の魔法陣を展開して、直ぐに部屋は温まるが、一人住まいの部屋なので勿論迎える声は無い、その静かさに違和感を感じた。
それが可笑しくて一人で『ふふっ』と笑った。
もうずっと一人で生きて来たのに、たった一年弱で今まで当たり前だった事に違和感を感じる程サナリアはリリィと共に過ごす事に馴染んでいる。それが何だか可笑しかった。
それもこれも、リリィの図々しい様でいて、全く他人に不快感を感じさせない高い応対能力の所為なのはサナリアも自覚している。流石は若くして第一騎士団の団長にまで上り詰めた男という所か、リリィは息を人に合わせるのがとても上手だ。
サナリアの懐にするりと入り込んでいつの間にか自分の居場所を作ってしまった。
「明日は雨かも知れないな。」
久しぶりの一人寝の寂しさの所為なのか、街の平和な風景に浮かれたのか、気圧の変化の所為なのか今夜のサナリアは何だか落ち着かない。
夜風で冷えてしまった体を温めるのと、妙に落ち着かない今日みたいな日はもう酔っぱらって眠ってしまおうと、サナリアにしては強めのスピリッツを温いままショットグラスに注いで一気に煽った。
寝酒は安眠を妨げるが、たまには酔っぱらって気分良く眠りたい時も有る。
明日は
急ぎの仕事も無いので、出勤時間は午後からでも問題無い、スピリッツをもう一杯煽ってサナリアは浴室に向かった。
浴室の扉を閉めて、浴槽を覗き込むと二匹のスライムがサナリアの酒気を嗅ぎつけて浴槽の中で蠢いた。
そろそろ大きく育ち過ぎてきた元々居たスライムを森に放つ為に、代わりの子スライムを追加して、今サナリアの浴室には大小二匹のスライムが飼育されている。サナリアがパチャリと片手を浴槽に入れると、するすると人の頭サイズのスライムが腕に触手を絡めて登ってきた。
そのまま浴槽に浸かると大きなスライムがサナリアの体中を舐めながらサナリアの殆どを包み込み、酒気に誘われてあらゆる所に触手を入れ込んで来る。スライムたちの食事は丁寧で、サナリアの体中のどこも彼処も何度もズルズルと舐めまわしている。今日は強めの酒を二杯も飲んだので、スライム達が満足するにはいつもより時間がかかる筈だ。
触手は早くも、酒の匂いに誘われて、サナリアの体内に入り始めた。
芯を感じさせない生ぬるい触手が、サナリアの穴という穴を犯し始めている。
スライムは食事の為にサナリアの体に触手を這わしているだけなので、リリィの愛撫と違って、最初は殆ど気持ち良さなんて無い、海綿で柔らかく洗うのと大して感覚は変わらないが、サナリアも男なので際どい所を何度も往復されれば次第にそれなりに体は昂った。
体を洗う前に強い酒を飲んだのは態とだ。
リリィが帰って来るまでまだ二日も有る。この辺りで一回位焦がれた体を沈めておきたいと云う気持ちもあった。
「お前達は本当にお酒が好きですねぇ。」
若干の感嘆と共にサナリアは呟いた。
女性の小指位の太さの触手がサナリアの後口に入り込んで、中をほぐしている。幾ばくもしない内にサナリアの後口はスライムの粘液で解されて、蜜胎への入り口と成り、咥え込まされた触手の本数もあっという間に増えた。
口内も目いっぱい触手を咥え込まされ、それは喉の中を舐めまわしている。普通にえづきそうなのに、触手が柔らかいからなのか、不思議とスライムの触手はサナリアの喉を逆流させる事は無かった。
小さなスライムがなにやら一生懸命サナリアの下枝を包み込んで扱いたり先の小さな枝穴に触手を入れてはジュコジュコと侵している。
最奥を捏ねられて、サナリアの体は小さく痙攣し、軽い絶頂を迎えた。
酒の所為か、スライムからの刺激が足りないせいか暫くセックスしていない割に量が少なく、スライムは満足せずに萎えたサナリアの下枝の管の中を犯した。
後口目いっぱいに触手が張り込み、執拗に中を弄られて、サナリアが後ろで深い絶頂を迎えようとした時、浴室の扉が開いた。
「・・・サナリア。スライムと浮気か?」
鎮痛な面持ちのリリィが誇りに塗れた姿で立っていた。
10
お気に入りに追加
322
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
黒髪黒目が希少な異世界で神使になって、四人の王様から求愛されました。
篠崎笙
BL
突然異世界に召喚された普通の高校生、中条麗人。そこでは黒目黒髪は神の使いとされ、大事にされる。自分が召喚された理由もわからないまま、異世界のもめごとを何とかしようと四つの国を巡り、行く先々でフラグを立てまくり、四人の王から求愛され、最後はどこかの王とくっつく話。
※東の王と南の王ENDのみ。「選択のとき/誰と帰る?」から分岐。
目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件
水野七緒
BL
ワケあってクラスメイトの女子と交際中の青野 行春(あおの ゆきはる)。そんな彼が、ある日あわや貞操の危機に。彼を襲ったのは星井夏樹(ほしい なつき)──まさかの、交際中のカノジョの「お兄さん」。だが、どうも様子がおかしくて──
※「目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件」の続編(サイドストーリー)です。
※前作を読まなくてもわかるように執筆するつもりですが、前作も読んでいただけると有り難いです。
※エンドは1種類の予定ですが、2種類になるかもしれません。
宰相閣下の絢爛たる日常
猫宮乾
BL
クロックストーン王国の若き宰相フェルは、眉目秀麗で卓越した頭脳を持っている――と評判だったが、それは全て努力の結果だった! 完璧主義である僕は、魔術の腕も超一流。ということでそれなりに平穏だったはずが、王道勇者が召喚されたことで、大変な事態に……というファンタジーで、宰相総受け方向です。
姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました
拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。
昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。
タイトルを変えてみました。
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。
王子様のご帰還です
小都
BL
目が覚めたらそこは、知らない国だった。
平凡に日々を過ごし無事高校3年間を終えた翌日、何もかもが違う場所で目が覚めた。
そして言われる。「おかえりなさい、王子」と・・・。
何も知らない僕に皆が強引に王子と言い、迎えに来た強引な婚約者は・・・男!?
異世界転移 王子×王子・・・?
こちらは個人サイトからの再録になります。
十年以上前の作品をそのまま移してますので変だったらすみません。
異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった
藤いろ
BL
好きなキャラが男の娘でショック死した主人公。転生の時に貰った能力は皆が自分を愛し何でも言う事を喜んで聞く「ハーレム」。しかし転生した異世界は男しかいない世界だった。
毎週水曜に更新予定です。
宜しければご感想など頂けたら参考にも励みにもなりますのでよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる