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春のススキと白い息3ー4

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セイラは、リップ音を立てながら何度もアヤの唇に吸い付いた。
じきに、グルリとアヤが喉を鳴らして、唇を少し開けて舌を出して来たのでソレにも吸い付き甘く食んだ。
次第にアヤの息づかいも大きくなり、セイラの髪を揺らした。
口の中に溜まったどちらの物とも分からない唾液を躊躇無く飲み込むと、体温が一、二度上がった気がした。
「もとより」
甘く響く低い声でアヤが言った。
「無かった事になんかする気は、サラサラネェ」
アヤは鼻先でセイラを軽く押して、コロリと仰向けに転がした。
「まったく、人違いじゃないと言うているのに、お前は狼の、しかも『山の王』にまでなった狼の嗅覚を何だと思っているんだ」
楽しそうにブツブツ言いながらセイラを舐め回した。
「あっあっ。それで良いよ、それがいい。僕がアヤが約束した本物の番だ」
アヤの舌は直ぐにセイラの腹の中にズブズブと入り込んで来た。
もう随分と興奮していたセイラの体は直ぐに快感を拾いだして、瞬く間に腹ははらに変わった。
「分かっとらんな、まぁ良い。
 お前が一生思い出さなくても、それでもお前は俺のただ一人の番だ」
アヤの舌が深くセイラの体を貫いて、中を濡らしながらおし広げていった。
セイラの両足を牙に引っ掻けて、アヤは何度もセイラの胎を捏ね回した。
「あぁっ。凄い。あんっ」
セイラは、瞳からボロボロと涙をこぼしながら腰を振りだした。
「気持ちいいか?」
「凄いっ。あぁっ。いい!イクあっイクぅ。あーーーっ」
「優秀なバター犬、いまだ健在って所だな」
「バター犬?!なにそれ、アヤ変な言葉知ってるね」
妙な事を言い出したアヤを笑いながら、言ったセイラの脳裏に何かが引っ掛かった。
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