30 / 218
壊れた玩具2-2
しおりを挟む
「この道をずーと馬車で行った所にな、滅茶苦茶澄んでいるんだが一年中氷水みたいに冷たいでっかい湖が有るんさ。日陰の所なんかは真夏でも氷が張る程冷たい、スゲェ深くて中央の方はソッコが見えねぇ位なんだけどな、何が不思議って、動物を生きたまま湖に沈めるとな、浮いてこねぇんだわ」
使用人は何故か得意満面の顔でそう言った。
何が面白くてそうするのか、男はセイラの顔をグリグリと靴底で踏み転がしながら、返事をする事が出来ないセイラに向かって話しかけ続けた。
これが、曲がりなりにもつい昨日までセイラの胎を使って気持ち良くなっていた男のする所業だろうか。
(あの屋敷の住人は全員狂ってる)
一見使用人達は真面目に働いていて普通に見えるが、こんな下っ端の使用人ですら行動が異常だ。
「必ず生きて沈めなくちゃいけねぇんだ。死んでると二、三日で倍以上に膨らんだ死体が浮いて来ちまう、だからな、お前まだ死ぬんじゃねぇぞ」
使用人は、小さな子供に『明日のおやつが戸棚にあるけど、つまみ食いしちゃダメだよ』と言い聞かせるのと同じ言い方で死にかけのセイラに『まだ死ぬな』と言って笑った。
物凄く異様な行動だけれども、地獄の六年間を経て、自分でもわかる位肉体の死が目前にせまっているセイラには最早大した事では無かった。
そんな事よりも気になるのは
「大丈夫だ、死んでるのを入れると浮いて返って来ちまうって事は生きたまま沈んだヤツラはきっと水底で生きてると俺思うんだ。今まで沢山、俺達、湖の中にダイアス様が壊したヤツラを捨てて来たから水底に着いたら仲間がたっくさん居るからな!」
そう言って、ぎゃははははっと下品な笑い声を上げた。
使用人は何故か得意満面の顔でそう言った。
何が面白くてそうするのか、男はセイラの顔をグリグリと靴底で踏み転がしながら、返事をする事が出来ないセイラに向かって話しかけ続けた。
これが、曲がりなりにもつい昨日までセイラの胎を使って気持ち良くなっていた男のする所業だろうか。
(あの屋敷の住人は全員狂ってる)
一見使用人達は真面目に働いていて普通に見えるが、こんな下っ端の使用人ですら行動が異常だ。
「必ず生きて沈めなくちゃいけねぇんだ。死んでると二、三日で倍以上に膨らんだ死体が浮いて来ちまう、だからな、お前まだ死ぬんじゃねぇぞ」
使用人は、小さな子供に『明日のおやつが戸棚にあるけど、つまみ食いしちゃダメだよ』と言い聞かせるのと同じ言い方で死にかけのセイラに『まだ死ぬな』と言って笑った。
物凄く異様な行動だけれども、地獄の六年間を経て、自分でもわかる位肉体の死が目前にせまっているセイラには最早大した事では無かった。
そんな事よりも気になるのは
「大丈夫だ、死んでるのを入れると浮いて返って来ちまうって事は生きたまま沈んだヤツラはきっと水底で生きてると俺思うんだ。今まで沢山、俺達、湖の中にダイアス様が壊したヤツラを捨てて来たから水底に着いたら仲間がたっくさん居るからな!」
そう言って、ぎゃははははっと下品な笑い声を上げた。
0
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる