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sweet spicy sweet! 1ー6

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高岡刑事には、ガラムマサラを何時もより多めにしたビーフカリーを出した。
今日は未だ店を開けらねぇから、解凍したナンの生地も、炊いたインディカ米のライスも無い。自分の飯用に冷凍しておいた炊いたご飯(日本米)をつけた。
生野菜は無い。
失礼な訪問の仕方した奴にはコレで上等だ。
デザートにオレンジのソルベでもつけときゃ良いだろ。
物の言い方に反して良く気が付く高岡は旨い旨いと食べつつも、
「何時ものビーフカレーより香りが強いな、新作?」
とか聞いてきた。
ちゃんと客として来てくれるんなら作り甲斐の有る人なんだがなぁ。
「ご飯に合わせて香辛料の配分かえただけっすよ。っつか高岡刑事、本当に飯食いに来ただけなんですね、そういやコバの奴どうしてます?」
俺は高岡刑事のグラスに水を足しながらコバの近況を聞いた。
そういえばアイツ事件の時ヘタリ込んで呆然としてたっけ、知らねぇケド。
「良くはねぇな。ホラ、事件の前アイツ様子おかしくなったろ。祭りの時な、昔リンチされた時の相手が傍にいたのよ。
 それを見て具合悪くなった後に暴力事件だろ、しばらくPTSD起こしててな、家から出られなくなっとった。
 ま、俺の愛で復活したけどな!」
悪いがいい気味と思ってしまった。
「今はまた実家のドラッグストアで働いてる」
コバは、まぁリンチの事も有るが、元々の性格が災いして、どんな仕事も長続きした事が無い。
アイツは気に入らない事が起こると仕事でも相手を無視するという、どんな奴にもケツを触らせてくれる事務のおばちゃんだけが許される所業をするからだ。
今回みたいな、相手の宝物を壊しかねない洒落にならない嫌がらせをする癖もある。
昔、リンチに合ったのもそれが原因なんだが、それでも病んだだけで治らなかった。
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