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true taste4ー3

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そうだな、お前には言う権利が有るよ。
もっと言ってやれ、アイツなんかあんな奴だ。
「あんな奴っ」
そうして、琢美の声とセックスの音だけが浴室を満たすようになった。
ぶっちゃけ、最早俺の体は、琢美の歯形と吸い付かれる度に増えるうっ血で、外見的に凄い事になっていた。
でもボロボロにされているのは俺なんだけど、本当にボロボロなのは琢美だった。
俺はもう琢美の暴走を止める事は止めた。
折角長年溜め込んでいたモノを吐き出し始めたんだ。
出せるんなら全部出しちまえと思った。
琢美に穿たれながら、俺は自己嫌悪におちいっていた。
─俺、何やってたんだろうか。
いくら琢美の字だからって、あんな手紙一個を頭から信じちまって。
琢美はこんなにボロボロじゃんか。
もっとよく考えれば良かった。
自分の目で確かめに行けば良かった。
こんなに傷だらけの愛する人を、一人でほったらかして、何やってたんだ。俺は。
自分で自分に腹が立った。
琢美、こんなに泣いてるじゃんか。
琢美は俺のエンジェルなんじゃないのか。
一番大事な奴泣かして、何してたんだ。俺。
右側の首もとに、新しい歯形を絶賛作成中の琢美の後頭部に右手を回した。
琢美が、グズリ、と鼻を鳴らして顎の力を弱めた。
「こいよ」
「──っん?」
もう、十分過ぎる程ガン堀してるのに、いきなり『来い』と言われて、訳が分からない琢美が鼻声で聞き返してきた。
「俺さ、強くなったんだよ、これでも、大分、大人になって、マンション借りれる位稼げる様になって、もうお前一人位は守れる様になったんだ。
 だからさ、こいよ、そんなぬるいしがみつきかたじゃなくて、俺にすがれ。思いっきり。
 今度こそ、ぜってぇ絶対離さねぇからな」
琢美の唇が俺の肩から外れた。
俺は頭を精一杯持ち上げて、琢美の左顎にキスをした。
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