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time salty dog 1-2

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それにしても、何なんだこの砕けた空気は、俺が突っ立ったまま戸惑っていると刑事が
「早く座りなよ」
と手の平で指し示して奥のソファーに着席を促して来た。
最初の会話以外すっかり敬語の使用を放棄している。
不服はねぇケド暴行罪適用で逮捕を覚悟していた俺にしてみれば軽くパニックを起こす状況だった。
俺は一回小さく会釈をしながらソファーに腰かけた。
刑事が俺というか、俺の着ている琢美の上着を見て一瞬表情を曇らせた。
『神』ほんにんのお許しが出た途端早速マーキングか、流石『エンジェル』琢美嬢隙がねぇな」
「あ?」
訳の分からない事を口走った刑事に俺が聞き返すと刑事は肩を竦めて見せてトボけた。
「いやぁ、大変だったね。まさか今更琢美ちゃんの父親が『凶神』の店に行くとは流石の俺達も予想してなくてさ」
その口ぶりに違和感を覚えた、まるで刑事課総出で琢美の父親を捜していたみたいなくちぶりだ。
確かに先日の鈴木久美殺人事件の重要参考人だろうが、まるで犯人扱いしていた様な口ぶりだと思った。
「何せ、竹川さんが『琢美』ちゃんだったなんて俺達も知らなかった位だし、あの父親もどうやって琢美ちゃんの行方を調べたのか・・・。それが分かればもっとアンタラの周りを貼り込んだのに」
目の前の刑事は本当に悔しそうに言った。
「それ、どういう事なんですか?」
俺は今の状況を聞いたのに、刑事は呑気な顔をして意味不明な返事をよこして来た。
「君に警視総監賞送ろうか検討しているよ!」
刑事は朗らかに一点の曇りの無い笑顔でそう言った。
「・・・・あ?」
訳も分からず間抜けな声を上げる俺。
「え?!何嬉しくないの?!凄まないでよ怖いなぁ」
顔が凶悪な表情になってたのか怖がられた。

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