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lose sparkling 1ー7
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何度もキスを貰ってようやく落ち着いた頃、覆面パトカーが三台来た。
一台に琢美の父親が何故か手錠をつけられ乗せられて、後の二台にそれぞれ高岡とコバ、俺と琢美が乗せられて近くの警察署に連れて行かれた。
パトカーで移動している途中で雨が降り出して来た。
俺達は手を繋いで、出来るだけ体をくっつけ合って署までの道のりを無言で過ごした。
待合室みたいな所でしばらく待たされる事になった。
順番に事情聴取されるらしい、オレ、琢美の父親蛸殴りにしたしな、多分暴行罪適用されるはずだ。
前科が無いから上手く行けば執行猶予で終わるかも知れねぇケド、裁判やなんかで店当分休む事になるだろう。
でも何で俺を最初に聴取しねぇんだろう?
待合室みたいな所で琢美に肩を抱かれながら、息の詰まる思いで自分の順番を待っていた。
俺は琢美から離れられないでいた。
人目も憚らず琢美の腰に手を回し、まるで親に纏わりつく子供みたいに抱き着いて離せなかった。
「ごめん。俺、殴っちゃったからさ。きっと暫くゴタゴタして、下手したら刑務所行くかも」
それも本当だけど、言い訳だった。多分俺はパニック起こしてたんだと思う、理由なんかどうでもよくて一秒だって離れられなかった。
体のひっ着ける所全部ひっ着けて、本当だったら足とかも絡めて、とにかく琢美から離れたく無かった。
ただそれだけだった。
「裕ちゃん」
「ん?」
琢美の呼び声に顔を上げると、琢美は目を一瞬瞠目して俺を立たせると急ぎ足で俺の肩を抱いたまま待合室を出た。
入り口に立っている警察官に声を掛ける
「すいません、お手洗いお借りします」
そのままトイレの一番奥の個室に連れ込まれたかと思うといきなりキスされた。
一台に琢美の父親が何故か手錠をつけられ乗せられて、後の二台にそれぞれ高岡とコバ、俺と琢美が乗せられて近くの警察署に連れて行かれた。
パトカーで移動している途中で雨が降り出して来た。
俺達は手を繋いで、出来るだけ体をくっつけ合って署までの道のりを無言で過ごした。
待合室みたいな所でしばらく待たされる事になった。
順番に事情聴取されるらしい、オレ、琢美の父親蛸殴りにしたしな、多分暴行罪適用されるはずだ。
前科が無いから上手く行けば執行猶予で終わるかも知れねぇケド、裁判やなんかで店当分休む事になるだろう。
でも何で俺を最初に聴取しねぇんだろう?
待合室みたいな所で琢美に肩を抱かれながら、息の詰まる思いで自分の順番を待っていた。
俺は琢美から離れられないでいた。
人目も憚らず琢美の腰に手を回し、まるで親に纏わりつく子供みたいに抱き着いて離せなかった。
「ごめん。俺、殴っちゃったからさ。きっと暫くゴタゴタして、下手したら刑務所行くかも」
それも本当だけど、言い訳だった。多分俺はパニック起こしてたんだと思う、理由なんかどうでもよくて一秒だって離れられなかった。
体のひっ着ける所全部ひっ着けて、本当だったら足とかも絡めて、とにかく琢美から離れたく無かった。
ただそれだけだった。
「裕ちゃん」
「ん?」
琢美の呼び声に顔を上げると、琢美は目を一瞬瞠目して俺を立たせると急ぎ足で俺の肩を抱いたまま待合室を出た。
入り口に立っている警察官に声を掛ける
「すいません、お手洗いお借りします」
そのままトイレの一番奥の個室に連れ込まれたかと思うといきなりキスされた。
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