スイート・スパイシースイート

candied apples ２－３

このまま、琢を持ってかれても面白くない俺は、早々に琢を引き戻した。
「琢、屋台冷やかしに行こうぜ。」
「あ。はい」
俺の手招きにイソイソと琢が戻ってくる。
ただし予定外にコバまで乗って来た。
「なに、屋台見に行くの？、オレも行く！。ヒグマ。金魚すくいしようぜ金魚すくい。」
「おう、あっちにメダカすくいってのがあったぜ」
「マジで？」
大はしゃぎだ。
いつの間にかリンゴ飴とチョコバナナをゲットしてきた琢がバナナを俺の口元にスイッとよこして来た。
食えという事らしい。
断わる理由も無いから一口もらった。
後ろで見ていたのか高岡が『ぷはっ』と噴出してやっぱり言った
「やっぱりお前らお似合いだわ。」
何がどうしてそのセリフが今出たのか知らないが、今度は俺も否定せずその賛辞を頂戴しておいた。
「どうも。」