163 / 410
September Rabbit 1-5
しおりを挟む
スッパリ言い切ってやったら、間抜けな表情で固まっちまった。
「たとえ俺がソイツが琢美だって気が付かなかったとしても、俺の心は気づくさ。絶対何度だって琢美に恋をするよ」
数秒かたまっていた高岡が『ふっ』と笑う。
「・・・そうか・・・そうだな」
そう言って、何故か安心した様に笑った。
本人確認を済ませた後、形式ばかりのアリバイ確認を茶菓子を出されながらノンビリやって(殆ど署の古参と昔話して終わった)さあ帰ろうかと部署の出口まで来た所で騒ぎが聞こえて来た。
「ちょっと!待ちなさい君!」
「五月蠅い!はなして!」
最早すっかり聞き慣れた声に驚いて扉を飛び出すと制服警官二人を引きずりながらあの琢が大立ち回りをしているではないか。
「あんた達が裕ちゃんの何を知っているって言うの!!裕ちゃんを返して!裕ちゃんはやってない!」
「だから任意同行できて貰っただけですって!」
高岡の後輩らしき私服刑事も加勢に加わって大騒ぎだ。
「・・・っっ?」
なんで会社に行ってる筈の琢がこんな所で騒ぎを起こしてるんだ?
驚愕のあまり固まった俺の横で、楽しそうに高みの見物を決め込んだ高岡が囃子をいれる。
「いよっ待ってましたぁ♪懐かしい様な場面だなぁ」
昔、琢美が喧嘩で補導ついでに盗みの容疑を掛けられた俺を必死で庇ってくれた事があった。多分その事を思い出してるんだろう高岡を
「お前、呼んだろ?」
と怒りを込めて横目で睨みつけながら指摘してやると、高岡がノンキに答えた。
「面白そうだったから♪」
「たとえ俺がソイツが琢美だって気が付かなかったとしても、俺の心は気づくさ。絶対何度だって琢美に恋をするよ」
数秒かたまっていた高岡が『ふっ』と笑う。
「・・・そうか・・・そうだな」
そう言って、何故か安心した様に笑った。
本人確認を済ませた後、形式ばかりのアリバイ確認を茶菓子を出されながらノンビリやって(殆ど署の古参と昔話して終わった)さあ帰ろうかと部署の出口まで来た所で騒ぎが聞こえて来た。
「ちょっと!待ちなさい君!」
「五月蠅い!はなして!」
最早すっかり聞き慣れた声に驚いて扉を飛び出すと制服警官二人を引きずりながらあの琢が大立ち回りをしているではないか。
「あんた達が裕ちゃんの何を知っているって言うの!!裕ちゃんを返して!裕ちゃんはやってない!」
「だから任意同行できて貰っただけですって!」
高岡の後輩らしき私服刑事も加勢に加わって大騒ぎだ。
「・・・っっ?」
なんで会社に行ってる筈の琢がこんな所で騒ぎを起こしてるんだ?
驚愕のあまり固まった俺の横で、楽しそうに高みの見物を決め込んだ高岡が囃子をいれる。
「いよっ待ってましたぁ♪懐かしい様な場面だなぁ」
昔、琢美が喧嘩で補導ついでに盗みの容疑を掛けられた俺を必死で庇ってくれた事があった。多分その事を思い出してるんだろう高岡を
「お前、呼んだろ?」
と怒りを込めて横目で睨みつけながら指摘してやると、高岡がノンキに答えた。
「面白そうだったから♪」
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる