上 下
155 / 410

August thunderbolt 1-5

しおりを挟む
シャワーを済ませ、先に上がっていた琢の横のシーツに疲れた体を投げ出す。
ヒヤリとしたシルクの感触が心地良い。
もう眠るだけの室内は明るさを最小に留めてあって、良い感じき眠気をさそう。
隣では琢が何が面白いのかニコニコとご機嫌で俺を眺めていた。
うつらうつらし始めた頃、俺の携帯が着信を知らせ出した。
「コバからだ・・・」
電話は、高岡刑事の入院を知らせる物だった。
時刻は夜の11時、高岡刑事がかつぎ込まれたという病院に琢と急いで行ってみると。
「こんの馬鹿ヒグマァァァァァァア!!」

ガッシャーン

怒りほとばしるコバの雄叫びが入院患者用病棟(7階建)中に響き渡っていた。
金物の器がヒックリ返るガラガラとした耳障りな音がコバの怒声に華(?)を添える。
「病院内ではお静かにー!!」
「落ち着いて下さいっ。面会者さんっ」
看護師の悲鳴混じりの制止の声が空しく後に続く。
「何だ何ダァ?」
雷を落とされているその高岡刑事こと馬鹿ヒグマは、飛んできた洗面器やら何やらを大人しくかつ嬉しそうに避けもせず当たるに任せていた。
片や怒り狂っているコバは真っ赤なになりながら怒ってるんだか泣いてるんだか判らない顔でギャンギャンと支離滅裂に高岡を罵倒している。
なんつーかこう。
「夫婦喧嘩」
俺が口にする前に琢が代弁してくれた。
俺達に気が付いた高岡刑事がニヤリと笑ってコッソリ何やらVサインをしてみせた。
それに気が付いたコバが手近の金物の洗面器を力いっぱい高岡に投げつける。
「説教されてる時位まともに聞きやがれぇ!」
フォークの様な綺麗なカーブを描いて見事に洗面器は高岡の額にヒットし、カーンという良い音と共にて高岡はわざとらしくベッドの上に伸びた。
「ノックアウト」
思わず実況中継をする俺。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性的イジメ

ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。 作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。 全二話 毎週日曜日正午にUPされます。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

いろいろ疲れちゃった高校生の話

こじらせた処女
BL
父親が逮捕されて親が居なくなった高校生がとあるゲイカップルの養子に入るけれど、複雑な感情が渦巻いて、うまくできない話

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

おしっこ8分目を守りましょう

こじらせた処女
BL
 海里(24)がルームシェアをしている新(24)のおしっこ我慢癖を矯正させるためにとあるルールを設ける話。

ドSな義兄ちゃんは、ドMな僕を調教する

天災
BL
 ドSな義兄ちゃんは僕を調教する。

エレベーターで一緒になった男の子がやけにモジモジしているので

こじらせた処女
BL
 大学生になり、一人暮らしを始めた荒井は、今日も今日とて買い物を済ませて、下宿先のエレベーターを待っていた。そこに偶然居合わせた中学生になりたての男の子。やけにソワソワしていて、我慢しているというのは明白だった。  とてつもなく短いエレベーターの移動時間に繰り広げられる、激しいおしっこダンス。果たして彼は間に合うのだろうか…

処理中です...