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Firework 2-1
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夜7時、店が一番込み合ってる時に竹川は来た。
俺はいつもの通り、竹川の為に確保していたカウンター席の予約席カードを退けて着席を促した。
客として来させてるワケじゃネェから竹川にメニューの選択権は無い、毎日カレー食わすワケにもいかねぇから大概賄い料理になる。
今日のメニューはラザニアとコンソメ。
「・・・今日も美味しいです」
何か知らんがホッコリしながら晩飯を味わう竹川を、『まぁ良いか』と接客しながら横目で見やる。
「貴方の料理食べると今まで僕が食べてきたレストランの料理は何だったんだろうと思います」
そう言う竹川の言葉にカウンターに座っている何人かの常連客がウンウンと頷く、ちょっとこれは本気で嬉しい言葉だった。
「ま。俺の作る料理は愛情たっぷりだからな!」
調子にのってついつい臭いセリフを吐いてしまった。
流石に照れくさくて竹川の方を向けずカウンターの中を綺麗にしてると、カウンター客の殆どと、テーブル席の何人かが竹川の方をポワンとした表情で見ているのに気が付いて振り向くと飛びきり甘い表情の竹川が俺を見つめていた。
「・・・っ」
自分の顔が一気に赤くなるのが判る。
唯一の救いは相変わらず食い方の下手くそな竹川がカッコ悪くラザニアソースを口の周りにベットリ付けて、全てを台無しにしてる事。
「まったく・・・お前何食わしたら綺麗に食べれるんだよ」
「すいません」
恥ずかしそうに俯く竹川の顔をグイと上向かせ口周りを拭いてやる。
何て言うか、コイツの食べ方って行儀は良いのに妙に下手くそなんだよなぁ・・・。
俺はいつもの通り、竹川の為に確保していたカウンター席の予約席カードを退けて着席を促した。
客として来させてるワケじゃネェから竹川にメニューの選択権は無い、毎日カレー食わすワケにもいかねぇから大概賄い料理になる。
今日のメニューはラザニアとコンソメ。
「・・・今日も美味しいです」
何か知らんがホッコリしながら晩飯を味わう竹川を、『まぁ良いか』と接客しながら横目で見やる。
「貴方の料理食べると今まで僕が食べてきたレストランの料理は何だったんだろうと思います」
そう言う竹川の言葉にカウンターに座っている何人かの常連客がウンウンと頷く、ちょっとこれは本気で嬉しい言葉だった。
「ま。俺の作る料理は愛情たっぷりだからな!」
調子にのってついつい臭いセリフを吐いてしまった。
流石に照れくさくて竹川の方を向けずカウンターの中を綺麗にしてると、カウンター客の殆どと、テーブル席の何人かが竹川の方をポワンとした表情で見ているのに気が付いて振り向くと飛びきり甘い表情の竹川が俺を見つめていた。
「・・・っ」
自分の顔が一気に赤くなるのが判る。
唯一の救いは相変わらず食い方の下手くそな竹川がカッコ悪くラザニアソースを口の周りにベットリ付けて、全てを台無しにしてる事。
「まったく・・・お前何食わしたら綺麗に食べれるんだよ」
「すいません」
恥ずかしそうに俯く竹川の顔をグイと上向かせ口周りを拭いてやる。
何て言うか、コイツの食べ方って行儀は良いのに妙に下手くそなんだよなぁ・・・。
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