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第二章 小さな白竜との出会い
第15話 精霊馬車のレベルアップ
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「これが魔石なのか?」
「そうね。小さいけど魔石よ」
凶悪なる魔獣もとい、雑魚キャラだったオバケキノコとの戦闘に勝利し、そいつから魔石を取り出そうと言い出したウェンディ。
当然、俺が解体できるはずもなく、ウェンディが風の刃で切り刻み、魔石を取り出した。
「解体って言うより、料理だな」
「次はあなたがやるのよ」
幸い、血が飛び出ることは無かったので、これなら俺にも出来そうだ。
ウェンディが持っている小指の先くらいの魔石は、緑色をしていて石というよりガラスのように見える。
雑貨屋で売っているイミテーションの宝石が一つ何百円だったのを思い出した。
「なぁウェンディ。このオバケキノコは食えるのか?見た目はまんまキノコなのだが」
「私は食べないけど、たまに人族が食べているのを見かけたわ」
「そ、そうか。それなら大丈夫かな?」
正直、今は腹が減って仕方ない。
異世界の食べ物なので、不安だらけだが、食べてみようじゃないか。
流石に、生のままでは怖いので焼いてみることにした。というか、今は焼くしか調理法はない。
「そろそろいいかな」
「見た目は美味しそうね。食べないけど」
近くにあった木の棒にオバケキノコを刺し、焚き火に炙る。
しばらく経つとキノコが焼ける匂いがしてきた。
「それじゃいただきます」
思い切ってかぶりつく。
もぐもぐ・・・
ん!これは!
「エリンギだ。これは俺の知ってるキノコの味だぞ」
キノコ特有の旨味が広がり、香ばしい香りが鼻に抜ける。
「うまいぞ!地球のキノコより味が濃い。ウェンディも食ってみろよ」
「嫌よ。私はグルメだからそんなゲテモノ食べないわ」
「これってゲテモノの部類なのか?お前知ってて黙っていただろ?」
「・・・・・・さっ!これで食料問題は解決ね」
「おい。話逸らすな」
ウェンディは俺と目を合わせない。
でもこの世界ではゲテモノかもしれないけど、食べ物にありつけただけマシだろう。
結局、オバケキノコをすべて平らげた俺は、次の行動に移ることにした。
そう魔石の扱いだ。
「これを馬に食べさせればいいのか?」
「ねぇ大丈夫?急に魔獣になって暴れたりしない?」
「大丈夫だと思うけど・・・ウェンディ離れ過ぎじゃないか」
馬に魔石を食べさせようとした俺が後ろを振り向くと、だいぶ離れた位置に浮かんでいるウェンディ。
契約している俺を守ろうとする気がないのだろうか。
「よし!これ食べるか?」
恐る恐る魔石を馬の口に近づける。
フンフンと匂いを嗅ぐと、ペロリと下で絡め取り口に入れた。
カリカリ
美味しそうに食べる馬に安心した俺は、優しく馬のたてがみを撫でた。
「おーい!大丈夫そうだぞウェンディ」
「ひ、光ってるわよ」
「へ?うおっ!ホントだ!なんだどうしたんだ?」
ウェンディに言われて振り返って見ると、馬が白く光っていた。
ブンッ
〈契約精霊がLV2になりました〉
〈契約精霊のLVアップにより、カスタムポイント1が付与されます〉
〈初回LVアップ特典として、ワタル様に「目利き」のスキルが付与されました〉
〈メッセージが一件届いています〉
「ビックリした!ウィンドウが現れたぞ」
「お~いワタル大丈夫?」
「いい加減こっち来いウェンディ。大丈夫そうだ」
突然の出来事に腰を抜かした俺は、ウェンディを呼んだ。害は無さそうだから大丈夫だろう。
「・・・ウェンディは契約者を守るという最も大切な事を抜けている気がする」
「そんな事契約内容に入っていません。それより、どうなったの?」
・・・契約とは一体なんだろうか。
まぁいい。いつか本契約をしてやろう。
「とりあえず、さっき魔石を馬に食べさせたらレベルアップしたみたいだ」
「へ~・・・それで?」
「今から確認してみる」
俺はウィンドウを開きメニュー画面を開く。
〈精霊馬 LV2〉・・・ワタル様と契約している契約精霊。普通の精霊や妖精と違い、ワタル様の意思を反映して行動する。
契約者の魔力が続く限り行動可能。
魔石を与えるとレベルが上がる。
排気量 660CC
最高速度 60Km/h
航続距離 契約者の魔力による
「なんか前に見たより詳しくなってる」
ああ、これはさっきの「目利き」っていうスキルのせいかも。色々詳しく知ることができるのはありがたい。
それにしても車の性能表記なんだな。
「やっぱり魔石を食べさせるとレベルが上がるみたいだ」
「強くなるってこと?」
「ああ、魔獣にはならないみたいだぞ」
次はカスタムポイントを見てみよう。
〈カスタムポイント〉・・・契約精霊のレベルに応じてもらえるポイント。ポイントを割り振ることでトレーラーの機能を強化できる。
「なるほど、これで荷台をカスタムできるのか。これは面白くなってきた」
以前やっていたゲームもレベルを上げてポイントをステータスに割り振り、キャラクターを強くするもだった。
それと同じ様な仕様だろう。
最後は、メッセージだな。誰からかな?
「契約精霊のレベルアップおめでとうございます。契約精霊を強くすることで、より一層異世界アトランティスを快適に過ごせることでしょう。
この世界は、魔獣が跋扈し、たまに盗賊も出るのでお強くなることをおすすめします。
また、ガンテツ様は早く孫の顔が見たいと愚痴っておりますので、婚活してみてはどうでしょうか?
それではより良い異世界ライフを
エルザ」
なんか怖いことが書いてあった。
最後の婚活の話は余計なお世話だ。ちくしょう!
「そうね。小さいけど魔石よ」
凶悪なる魔獣もとい、雑魚キャラだったオバケキノコとの戦闘に勝利し、そいつから魔石を取り出そうと言い出したウェンディ。
当然、俺が解体できるはずもなく、ウェンディが風の刃で切り刻み、魔石を取り出した。
「解体って言うより、料理だな」
「次はあなたがやるのよ」
幸い、血が飛び出ることは無かったので、これなら俺にも出来そうだ。
ウェンディが持っている小指の先くらいの魔石は、緑色をしていて石というよりガラスのように見える。
雑貨屋で売っているイミテーションの宝石が一つ何百円だったのを思い出した。
「なぁウェンディ。このオバケキノコは食えるのか?見た目はまんまキノコなのだが」
「私は食べないけど、たまに人族が食べているのを見かけたわ」
「そ、そうか。それなら大丈夫かな?」
正直、今は腹が減って仕方ない。
異世界の食べ物なので、不安だらけだが、食べてみようじゃないか。
流石に、生のままでは怖いので焼いてみることにした。というか、今は焼くしか調理法はない。
「そろそろいいかな」
「見た目は美味しそうね。食べないけど」
近くにあった木の棒にオバケキノコを刺し、焚き火に炙る。
しばらく経つとキノコが焼ける匂いがしてきた。
「それじゃいただきます」
思い切ってかぶりつく。
もぐもぐ・・・
ん!これは!
「エリンギだ。これは俺の知ってるキノコの味だぞ」
キノコ特有の旨味が広がり、香ばしい香りが鼻に抜ける。
「うまいぞ!地球のキノコより味が濃い。ウェンディも食ってみろよ」
「嫌よ。私はグルメだからそんなゲテモノ食べないわ」
「これってゲテモノの部類なのか?お前知ってて黙っていただろ?」
「・・・・・・さっ!これで食料問題は解決ね」
「おい。話逸らすな」
ウェンディは俺と目を合わせない。
でもこの世界ではゲテモノかもしれないけど、食べ物にありつけただけマシだろう。
結局、オバケキノコをすべて平らげた俺は、次の行動に移ることにした。
そう魔石の扱いだ。
「これを馬に食べさせればいいのか?」
「ねぇ大丈夫?急に魔獣になって暴れたりしない?」
「大丈夫だと思うけど・・・ウェンディ離れ過ぎじゃないか」
馬に魔石を食べさせようとした俺が後ろを振り向くと、だいぶ離れた位置に浮かんでいるウェンディ。
契約している俺を守ろうとする気がないのだろうか。
「よし!これ食べるか?」
恐る恐る魔石を馬の口に近づける。
フンフンと匂いを嗅ぐと、ペロリと下で絡め取り口に入れた。
カリカリ
美味しそうに食べる馬に安心した俺は、優しく馬のたてがみを撫でた。
「おーい!大丈夫そうだぞウェンディ」
「ひ、光ってるわよ」
「へ?うおっ!ホントだ!なんだどうしたんだ?」
ウェンディに言われて振り返って見ると、馬が白く光っていた。
ブンッ
〈契約精霊がLV2になりました〉
〈契約精霊のLVアップにより、カスタムポイント1が付与されます〉
〈初回LVアップ特典として、ワタル様に「目利き」のスキルが付与されました〉
〈メッセージが一件届いています〉
「ビックリした!ウィンドウが現れたぞ」
「お~いワタル大丈夫?」
「いい加減こっち来いウェンディ。大丈夫そうだ」
突然の出来事に腰を抜かした俺は、ウェンディを呼んだ。害は無さそうだから大丈夫だろう。
「・・・ウェンディは契約者を守るという最も大切な事を抜けている気がする」
「そんな事契約内容に入っていません。それより、どうなったの?」
・・・契約とは一体なんだろうか。
まぁいい。いつか本契約をしてやろう。
「とりあえず、さっき魔石を馬に食べさせたらレベルアップしたみたいだ」
「へ~・・・それで?」
「今から確認してみる」
俺はウィンドウを開きメニュー画面を開く。
〈精霊馬 LV2〉・・・ワタル様と契約している契約精霊。普通の精霊や妖精と違い、ワタル様の意思を反映して行動する。
契約者の魔力が続く限り行動可能。
魔石を与えるとレベルが上がる。
排気量 660CC
最高速度 60Km/h
航続距離 契約者の魔力による
「なんか前に見たより詳しくなってる」
ああ、これはさっきの「目利き」っていうスキルのせいかも。色々詳しく知ることができるのはありがたい。
それにしても車の性能表記なんだな。
「やっぱり魔石を食べさせるとレベルが上がるみたいだ」
「強くなるってこと?」
「ああ、魔獣にはならないみたいだぞ」
次はカスタムポイントを見てみよう。
〈カスタムポイント〉・・・契約精霊のレベルに応じてもらえるポイント。ポイントを割り振ることでトレーラーの機能を強化できる。
「なるほど、これで荷台をカスタムできるのか。これは面白くなってきた」
以前やっていたゲームもレベルを上げてポイントをステータスに割り振り、キャラクターを強くするもだった。
それと同じ様な仕様だろう。
最後は、メッセージだな。誰からかな?
「契約精霊のレベルアップおめでとうございます。契約精霊を強くすることで、より一層異世界アトランティスを快適に過ごせることでしょう。
この世界は、魔獣が跋扈し、たまに盗賊も出るのでお強くなることをおすすめします。
また、ガンテツ様は早く孫の顔が見たいと愚痴っておりますので、婚活してみてはどうでしょうか?
それではより良い異世界ライフを
エルザ」
なんか怖いことが書いてあった。
最後の婚活の話は余計なお世話だ。ちくしょう!
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