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小等部です!
試験の結果
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今日は試験の結果発表の日かー。
私の出場確定してるんだよねー。はあー。
しかも出るのに本気出しちゃダメって…………はぁー。
「スカーレット!試験結果楽しみだね!」
「そ、そうだね。」
もう、私は出るの確定してるなんて言えない!
こんなキラキラした目をしてるリナに言えない!
「リナは自信あるー?」
「うーん、まあまあかな?」
おお、自信ありかな?
「もし試験受かったら一緒に魔法の練習しようね!」
「分かった。」
ま、魔法の練習って私ってしていいのかな?
うーん、分からん。
まあ、大分弱くやれば大丈夫だよね!
教室に入ると、カズヤとユウマが試験について話していた。
どうやらカズヤは立候補組で試験を受けたみたい。
それで、試験を2回受けたみたい。
ってことは、立候補組のテストの後に推薦組のテストも受けたってことかな?
はっ!つまり、カズヤは立候補組だけど代表になる可能性があると!?
………それにしてもなんでカズヤは試験を受けたんだろう?
「なんでカズヤって試験受けたのー?
カズヤ試験とかめんどくさいとか言ってやらなさそうなのに。」
「……………たから。」
「え?」
「お前が推薦されたからだよ!悪いか!」
「え?なんで私が推薦されたらカズヤも受けるの?」
「それは自分で考えろ!」
「ええー!?わかんないよー!」
なんで私が推薦されたのがカズヤが立候補する理由になるの?
意味わかんない。
「リナー。なんでか分かる?」
「うーん、分かるけど自分で考えた方がカズヤのためになると思う!」
「えー!教えてよー!」
「やだ!」
「えー!?」
むぅ。なんなのさ!
わからん!
うーん、でもリナは分かったんだよね?
「ユウマは分かる?」
「分かるよ。」
「教えて?」
「えーとねー。
カズヤがスカーレットにむぐっ。」
「おい、余計なことを喋るな。」
「むぅ。教えてくれてもいいじゃん!カズヤのケチ!」
「ケチじゃねぇし!」
「ケチ!」
「ケチじゃねえし!」
「んんんん!んんん!」
「ん?あ、すまん。」
「い、息が…………」
「ユウマ大丈夫?」
「ん、大丈夫。」
「…………スカーレットってカズヤのこと好き?」
「好きだよー。」
「!」
「ふーん。
じゃあ私は?」
「もちろん。リナも好きだよ。」
「………じゃあユウマは?」
「?ユウマも好きだよ。
リンだって好きだし。ルークだって好きだし。
みーんな好きだよ?なんで?」
「いや。聞いてみただけ。」
?なんでそんな質問したんだ?わからん。
でもリナもユウマも分かってるのに私だけわからないなんて悔しい。
「カズヤ、どんまい。」
「カズヤ………くくっ。」
「ほ、ほっとけ!てかユウマ笑うな!」
「ごめんごめん。」
「まったく………」
「……………?」
「ん?どした?ユウマ。」
「いや、なんでもない。」
あれ?3人ともなに話してるんだろ?
みんな小声で話してるから聞こえないんだけど?
「何話してるの?」
「「「なんでもない。」」」
「?」
なに?隠し事?
むぅ。仲間はずれ感が………
でも前に私がルーク様に構いっぱなしにしてたことがあるから文句言えない………ぐぬぬ。
キーンコーンカーンコーン
あ、授業始まる。
席につかなきゃ。
ふぅー。終わった。
先生によるとこれからなる放送で試験結果が伝えられるらしい。
私はもう決まってるから私の学年はあと4人だよね?
誰になるんだろ?
チャラララーンチャラララー
「えー、今から魔法学園合同大会の各学年代表者を発表する。
まず1年、スカーレット、ユウマリーク、ミリナリア、カズヤ、ハント
この5人だ。
この学年のリーダーはスカーレットとする。
次に2年、キース、レミカ、カーネリア、ケント、ラスカ
この5人だ。
この学年のリーダーはキースとする。
次に3年、ケンヤ、ハルト、シリウス、コトハ、カノン
この5人だ。
この学年のリーダーはケンヤとする。
次に4年、アラン、レオン、ツカサ、タクヤ、フルーク
この5人だ。
この学年のリーダーはアランとする。
次に5年、ユーリ、イース、マーゼリア、フリーチェスカー、ナリア
この5人だ。
この学年のリーダーはユーリとする。
最後に6年、タイガ、サクラ、ヘリクト、カヅハ、チルニア
この5人だ。
この学年のリーダーはタイガとする。
以上だ。」
チャカチャカチャンチャンー
おおー!リナもユウマもカズヤも選ばれてる!(ハルトは無視)
それにしても、キースって執行部の人でしょ?
3年はみんな特別棟の人だったなー。
特別棟のみんな代表に選ばれてたし。(笑)
アランお兄様とレオンお兄様も選ばれてた!
やっぱりお兄様達は凄いなー。
6年の人は全員分からないや。
「やったー!スカーレット!選ばれた!」
「良かったね。リナ。」
リナってばめっちゃ喜んでる。
かわいい。
「ユウマもカズヤも選ばれてたね。」
「ああ。」
「うん。スカーレットはリーダーだったね。頑張ってね。」
「うっ。
アーワタシハナニモキイテナイシナニモシラナイヨー。」
「スカーレット、認めなよ。」
「うぅー。やだよー。」
「なんで?」
「リーダーとか面倒くさそうじゃん。目立つじゃん。」
「スカーレットは、リーダーになってもならなくても、
もう目立ってるから変わんないよ。」
「え!?目立ってるの!?」
「知らなかったの?」
「初耳なんだけど………」
目立ってるなんて聞いてないよ!?
初耳だよ!?
「だって、公爵家で成績優秀で性格も良くて王子とも仲がいい……………
もう、目立つの確定じゃない?」
「た、確かに…………
ん?私って性格いいの?」
ああああああ!!
言われてみればそうだった!
公爵家の時点で目立つの確定してた!
それに成績優秀がついたらもう…………ははは。
「そうそう!スカーレットはもう完全に目立ってるよ!」
「うっ。そこまで言わなくても。」
「ああ。目立ってる目立ってる。」
「カズヤまで………」
「だってお前の親衛隊できてるぞ?」
「……………え?」
親衛隊って可愛くて綺麗な子にできるもんじゃないの?
それが私に?
ないないないない。
「嘘でしょ。私はそんなのに騙されないよ。」
「いや、本当だぞ。」
「うん。あるよ。私も入ってるし。」
「あるね。僕が作ったし。」
「えぇー。うそで………………ん?
リナ入ってるの?
それに、親衛隊ってユウマが作ったの?」
「「うん。」」
「え?なんで?」
「「面白そうだったし。」」
「え、そんな理由で?
カズヤは入ってないよね?」
「入ってるぞ。」
「カズヤは親衛隊の幹部だからね。」
「は?幹部?」
「そうそう。僕が親衛隊の隊長で、リナとカズヤが幹部やってるよ。
他にも幹部いるけどね。」
「え?は?え?」
え?ん?ん?理解が追いつかいない。
えーと、私の親衛隊があって、それを作ったのがユウマで、
その親衛隊の幹部が何人かいてその中にリナとカズヤが入ってると?
ん?あれ?幹部が何人もいるって…………親衛隊の人数どんだけあるの?
「ねえ、その親衛隊って何人いるの?」
「…………聞く?」
「あ、やめときます。」
な、なんか、聞かない方がいい気がしてきた…………
いやー、あはは。凄いなー。
私に親衛隊ができる日が来るとは…………ははは。
私の出場確定してるんだよねー。はあー。
しかも出るのに本気出しちゃダメって…………はぁー。
「スカーレット!試験結果楽しみだね!」
「そ、そうだね。」
もう、私は出るの確定してるなんて言えない!
こんなキラキラした目をしてるリナに言えない!
「リナは自信あるー?」
「うーん、まあまあかな?」
おお、自信ありかな?
「もし試験受かったら一緒に魔法の練習しようね!」
「分かった。」
ま、魔法の練習って私ってしていいのかな?
うーん、分からん。
まあ、大分弱くやれば大丈夫だよね!
教室に入ると、カズヤとユウマが試験について話していた。
どうやらカズヤは立候補組で試験を受けたみたい。
それで、試験を2回受けたみたい。
ってことは、立候補組のテストの後に推薦組のテストも受けたってことかな?
はっ!つまり、カズヤは立候補組だけど代表になる可能性があると!?
………それにしてもなんでカズヤは試験を受けたんだろう?
「なんでカズヤって試験受けたのー?
カズヤ試験とかめんどくさいとか言ってやらなさそうなのに。」
「……………たから。」
「え?」
「お前が推薦されたからだよ!悪いか!」
「え?なんで私が推薦されたらカズヤも受けるの?」
「それは自分で考えろ!」
「ええー!?わかんないよー!」
なんで私が推薦されたのがカズヤが立候補する理由になるの?
意味わかんない。
「リナー。なんでか分かる?」
「うーん、分かるけど自分で考えた方がカズヤのためになると思う!」
「えー!教えてよー!」
「やだ!」
「えー!?」
むぅ。なんなのさ!
わからん!
うーん、でもリナは分かったんだよね?
「ユウマは分かる?」
「分かるよ。」
「教えて?」
「えーとねー。
カズヤがスカーレットにむぐっ。」
「おい、余計なことを喋るな。」
「むぅ。教えてくれてもいいじゃん!カズヤのケチ!」
「ケチじゃねぇし!」
「ケチ!」
「ケチじゃねえし!」
「んんんん!んんん!」
「ん?あ、すまん。」
「い、息が…………」
「ユウマ大丈夫?」
「ん、大丈夫。」
「…………スカーレットってカズヤのこと好き?」
「好きだよー。」
「!」
「ふーん。
じゃあ私は?」
「もちろん。リナも好きだよ。」
「………じゃあユウマは?」
「?ユウマも好きだよ。
リンだって好きだし。ルークだって好きだし。
みーんな好きだよ?なんで?」
「いや。聞いてみただけ。」
?なんでそんな質問したんだ?わからん。
でもリナもユウマも分かってるのに私だけわからないなんて悔しい。
「カズヤ、どんまい。」
「カズヤ………くくっ。」
「ほ、ほっとけ!てかユウマ笑うな!」
「ごめんごめん。」
「まったく………」
「……………?」
「ん?どした?ユウマ。」
「いや、なんでもない。」
あれ?3人ともなに話してるんだろ?
みんな小声で話してるから聞こえないんだけど?
「何話してるの?」
「「「なんでもない。」」」
「?」
なに?隠し事?
むぅ。仲間はずれ感が………
でも前に私がルーク様に構いっぱなしにしてたことがあるから文句言えない………ぐぬぬ。
キーンコーンカーンコーン
あ、授業始まる。
席につかなきゃ。
ふぅー。終わった。
先生によるとこれからなる放送で試験結果が伝えられるらしい。
私はもう決まってるから私の学年はあと4人だよね?
誰になるんだろ?
チャラララーンチャラララー
「えー、今から魔法学園合同大会の各学年代表者を発表する。
まず1年、スカーレット、ユウマリーク、ミリナリア、カズヤ、ハント
この5人だ。
この学年のリーダーはスカーレットとする。
次に2年、キース、レミカ、カーネリア、ケント、ラスカ
この5人だ。
この学年のリーダーはキースとする。
次に3年、ケンヤ、ハルト、シリウス、コトハ、カノン
この5人だ。
この学年のリーダーはケンヤとする。
次に4年、アラン、レオン、ツカサ、タクヤ、フルーク
この5人だ。
この学年のリーダーはアランとする。
次に5年、ユーリ、イース、マーゼリア、フリーチェスカー、ナリア
この5人だ。
この学年のリーダーはユーリとする。
最後に6年、タイガ、サクラ、ヘリクト、カヅハ、チルニア
この5人だ。
この学年のリーダーはタイガとする。
以上だ。」
チャカチャカチャンチャンー
おおー!リナもユウマもカズヤも選ばれてる!(ハルトは無視)
それにしても、キースって執行部の人でしょ?
3年はみんな特別棟の人だったなー。
特別棟のみんな代表に選ばれてたし。(笑)
アランお兄様とレオンお兄様も選ばれてた!
やっぱりお兄様達は凄いなー。
6年の人は全員分からないや。
「やったー!スカーレット!選ばれた!」
「良かったね。リナ。」
リナってばめっちゃ喜んでる。
かわいい。
「ユウマもカズヤも選ばれてたね。」
「ああ。」
「うん。スカーレットはリーダーだったね。頑張ってね。」
「うっ。
アーワタシハナニモキイテナイシナニモシラナイヨー。」
「スカーレット、認めなよ。」
「うぅー。やだよー。」
「なんで?」
「リーダーとか面倒くさそうじゃん。目立つじゃん。」
「スカーレットは、リーダーになってもならなくても、
もう目立ってるから変わんないよ。」
「え!?目立ってるの!?」
「知らなかったの?」
「初耳なんだけど………」
目立ってるなんて聞いてないよ!?
初耳だよ!?
「だって、公爵家で成績優秀で性格も良くて王子とも仲がいい……………
もう、目立つの確定じゃない?」
「た、確かに…………
ん?私って性格いいの?」
ああああああ!!
言われてみればそうだった!
公爵家の時点で目立つの確定してた!
それに成績優秀がついたらもう…………ははは。
「そうそう!スカーレットはもう完全に目立ってるよ!」
「うっ。そこまで言わなくても。」
「ああ。目立ってる目立ってる。」
「カズヤまで………」
「だってお前の親衛隊できてるぞ?」
「……………え?」
親衛隊って可愛くて綺麗な子にできるもんじゃないの?
それが私に?
ないないないない。
「嘘でしょ。私はそんなのに騙されないよ。」
「いや、本当だぞ。」
「うん。あるよ。私も入ってるし。」
「あるね。僕が作ったし。」
「えぇー。うそで………………ん?
リナ入ってるの?
それに、親衛隊ってユウマが作ったの?」
「「うん。」」
「え?なんで?」
「「面白そうだったし。」」
「え、そんな理由で?
カズヤは入ってないよね?」
「入ってるぞ。」
「カズヤは親衛隊の幹部だからね。」
「は?幹部?」
「そうそう。僕が親衛隊の隊長で、リナとカズヤが幹部やってるよ。
他にも幹部いるけどね。」
「え?は?え?」
え?ん?ん?理解が追いつかいない。
えーと、私の親衛隊があって、それを作ったのがユウマで、
その親衛隊の幹部が何人かいてその中にリナとカズヤが入ってると?
ん?あれ?幹部が何人もいるって…………親衛隊の人数どんだけあるの?
「ねえ、その親衛隊って何人いるの?」
「…………聞く?」
「あ、やめときます。」
な、なんか、聞かない方がいい気がしてきた…………
いやー、あはは。凄いなー。
私に親衛隊ができる日が来るとは…………ははは。
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