上 下
22 / 85
4歳編

ほかの令嬢とは違う女の子〜ユウマリーク視点〜

しおりを挟む
私は、ユウマリーク・ラスファル。
この国の第1王子だ。私は、第1王子という立場や外見が良い?ということで、
まだ4歳だと言うのに、令嬢やこの国の大臣、宰相などに、
媚びられたり色気を使われたりして、ちょっとしたトラウマになりかけている。
そして、今日は同い年で公爵家令嬢であるスカーレット嬢の誕生日パーティーに、呼ばれている。
まあ、呼ばれていなくても王族として、
公爵家の誕生日パーティーには行かなくてはならないのだが。
はぁ、今日も媚びられたりするのかなぁ、やだなぁ。
そんなことを思っていると、城の人が呼びに来た。
「殿下そろそろお時間です。馬車の方までご案内させていただきます。」
「ああ、わかった」
よし!行くか。






この時のユウマリークは、スカーレットが友達作りをしたいという理由で、自分を避けることなんて知るよしもなかった。















公爵家に着くと、公爵家の召使いさんにパーティー場まで案内された。
パーティー場は、王宮にあるパーティー場とまではいかないものの、それなりの広さがあった。
ステージには、公爵家当主のレンジーナ・フーレインドが立っていた。
スカーレット嬢は壁際でレンジーナ公爵のことを見つめていた。
しばらくして、レンジーナ公爵は私が来たのを確認すると、挨拶を始めた。
どうやら私が最後だったらしい。
数分経って、挨拶が終わるとレンジーナ公爵とスカーレット嬢のところへ、
今日招かれた人が挨拶しに向かっていた。
私も挨拶をしに行った。

「初めまして、スカーレット嬢。お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございますわ。ユウマリーク殿下」
それだけで終わった。あっけない終わりについつい動揺しちゃったけどバレないように笑顔を貫いた。
なんだろう、今までの子とは違って、なんか関心がないというか、なんというか。
でも嫌な気分になったわけじゃないんだよね。
うーん。なんでだろう。
そんなことを考えてるうちにスカーレット嬢は、挨拶を終えたようだ。
何かレンジーナ公爵と話をしているようだがここからだとあまり聞こえない。
話終わると、なぜか不機嫌そうな顔で(ユウマリーク以外はそう見えていないが不機嫌なのは若干あっている)こちらに来た。
僕と話してくるように言われたのかな?
けど、なんで嫌そうな顔してるんだろう。
今までの子は嬉しそうな顔をしてたのに。
スカーレット嬢は、社交界でのマナーを知っているのか、なかなか声をかけてこなかった。なのでこちらから声をかけてみることにした。
「改めて、本日はお誕生日おめでとうございます。」
「ありがとうございますわ。」
せっかくなので、さっきから気になっていることを聞いてみた。
「話すの嫌?」
すると、こんな返答が帰ってきた。
「そのー、私、まだ、友達がいないのでこのパーティーで友達作れないかなー?と思っていたので、そのー、」
あ、もしかして
「ああ!僕とだけ話してると友達を作れないってこと?」
そう僕が言うと、言いにくそうだったがはいと返事をした。
その返事を聞いた瞬間僕は思わず大声をあげて笑ってしまった。
今まで、僕と話すのが嫌そうな子なんでいなかったのに、それに、嫌な理由が友達が作れないからって………おかしすぎる!あははは!!!
僕が突然笑いだしたのがびっくりしたのか、スカーレット嬢は、どうしたのか聞いてきた。
「ごめんごめん。」
そう謝りながらもなんで笑ったのかを説明した。
すると、スカーレット嬢は、意味がわかったのか顔を真っ赤にして恥ずがしがっていた。
意外に、可愛かったので褒めてみたらお世辞だと思われたのかなぜか呆れられてしまった。
そんなところも面白くてまた笑いそうになった。
だが、その後に言われた言葉に僕は我慢出来ずに笑ってしまった。
僕にそんな口聞く人なんて初めてだよ。くくくっ!
僕は理由を知ったからには友達作りに協力してくださいね?というスカーレット嬢の言葉で、思っいっきり笑った後、僕はこんな面白い人初めてだ!スカーレット嬢と友達になればこんな面白いことがたくさん起こるかな?
それがわかってしまうと僕の口はもう勝手に動いていた。
「僕もスカーレット嬢の友達にならせてもらうよ。」











その後もスカーレット嬢と色々話したりして楽しく過ごすことが出来た。
そういえば、協力すると言ったからには一応スカーレット嬢の友達になれそうな人調べとこっかな。
ああ、これからどんな楽しいことが起こるんだろう楽しみだな!
くくっ。僕の期待に応えてね?スカーレット嬢。
















☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

愚者の声
「すみません!更新遅くなりました!
そして、今回はいつもより長めになりました!」

「主人公以外の視点は初めてですね。これからもこうゆうの増やしていこうと思います!」

「あ、ちなみに途中で一人称が私から僕に変わってますが、これは、スカーレット嬢と、今までの子との違いに動揺して素が出ちゃった的なものです!」

「その時は今回みたいに、いつものより長くなるかもしれませんがお許しを!」

「あ、それと大変申し訳ありませんが、火曜日と木曜日は更新が1回か2回になるかもしれません!ご了承下さい!」

「その分日曜日は、5回以上になるですので!(本当にそうなるとは言ってない)」







「それでは皆様また会う日まで(?)さようなら!」
キラーン☆彡














しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役ではなく普通の令嬢として生きます!

だいふく
恋愛
公爵家の娘ソフィアはある日前世の記憶を思い出し倒れてしまう! そこから始まるのは優しい家族に囲まれて暮らす日々…… 「あっ、ちょっと、ソフィアって悪役令嬢の名前〜〜!?」 ………ソフィアは幸せに暮らせるのだろうか?

異世界転生したら幼女でした!?

@ナタデココ
恋愛
これは異世界に転生した幼女の話・・・

転生したら乙女ゲームのヒロインの幼馴染で溺愛されてるんだけど…(短編版)

凪ルナ
恋愛
 転生したら乙女ゲームの世界でした。 って、何、そのあるある。  しかも生まれ変わったら美少女って本当に、何、そのあるあるな設定。 美形に転生とか面倒事な予感しかしないよね。  そして、何故か私、三咲はな(みさきはな)は乙女ゲームヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)の幼馴染になってました。  (いやいや、何で、そうなるんだよ。私は地味に生きていきたいんだよ!だから、千夏、頼むから攻略対象者引き連れて私のところに来ないで!)  と、主人公が、内心荒ぶりながらも、乙女ゲームヒロイン千夏から溺愛され、そして、攻略対象者となんだかんだで関わっちゃう話、になる予定。 ーーーーー  とりあえず短編で、高校生になってからの話だけ書いてみましたが、小学生くらいからの長編を、短編の評価、まあ、つまりはウケ次第で書いてみようかなっと考え中…  長編を書くなら、主人公のはなちゃんと千夏の出会いくらいから、はなちゃんと千夏の幼馴染(攻略対象者)との出会い、そして、はなちゃんのお兄ちゃん(イケメンだけどシスコンなので残念)とはなちゃんのイチャイチャ(これ需要あるのかな…)とか、中学生になって、はなちゃんがモテ始めて、千夏、攻略対象者な幼馴染、お兄ちゃんが焦って…とかを書きたいな、と思ってます。  もし、読んでみたい!と、思ってくれた方がいるなら、よかったら、感想とか書いてもらって、そこに書いてくれたら…壁|ω・`)チラッ

モブ令嬢は白旗など掲げない

セイラ
恋愛
私はとある異世界に転生した。 その世界は生前の乙女ゲーム。私の位置は攻略対象の義姉であり、モブ令嬢だった。 しかしこのモブ令嬢に幸せな終わりはない。悪役令嬢にこき使われ、挙げ句の果てに使い捨てなのだ。私は破滅に進みたくなどない。 こうなれば自ら防ぐのみ!様々な問題に首を突っ込んでしまうが、周りに勘違いをされ周りに人が集まってしまう。 そんな転生の物語です。

曰く、私は悪女らしいです

しーしび
恋愛
父の関心を得れず、継母との関係は最悪。 更には皆に愛される病弱な妹には婚約者を奪われ── 喪失感から逃げ出したベアトリーチェは新たな出会いを果たし、王都で妹達と再会する事となる。 ****** よくある婚約破棄ものをちょこちょこいじったものです。 ※誤字脱字報告大歓迎! ※ご都合主義、ゆる設定

バッドエンド確定の悪役令嬢に転生してしまったので、好き勝手しようと思います

新野乃花(大舟)
恋愛
日本で普通の生活を送っていた私は、気が付いたらアリシラ・アーレントという名前の悪役令嬢になってしまっていた。過去には気に入らない他の貴族令嬢に嫌がらせをしたり、国中の女性たちから大人気の第一王子を誘惑しにかかったりと、調べれば調べるほど最後には正ヒロインからざまぁされる結末しか見えない今の私。なので私はそういう人たちとの接点を絶って、一人で自由にのびのびスローライフを楽しむことにした……はずだったのに、それでも私の事をざまぁさせるべく色々な負けフラグが勝手に立っていく…。行くも戻るもバッドエンド確定な私は、この世界で生き抜くことができるのでしょうか…?

私はモブ扱いで結構です

さーちゃん
恋愛
みなさん、はじめまして。 私、リュミエル・フォーレリクスといいます。 この国──パルヴァンにおいて、第二王子殿下の護衛騎士を任されています。女性でも、実力があれば身分に関係なく重用するという完全実力主義なお国柄なためか、気がついたら今の立場です。なんでこうなった。 それはそうと。この世界、とある乙女ゲームの舞台だったんです。 ええ、そうです。“乙女ゲーム”です。『スピリチュアル・シンフォニー~宝珠の神子は真実の愛を知る~』というタイトルでした。  その“ゲーム”も、つい先頃終わり、平穏が戻ってくると思っていたのですが……………どうにも、王候貴族との関わりは避けられそうにないようです。 え?普通は憧れるものじゃないかって? 私は平々凡々な生活をしたいのです。それに結婚願望もありませんので問題ありません。護衛騎士な時点でもう平穏じゃなくなっているのに、これ以上悪目立ちしたくありません。 なのに。それなのに………!何故に私は隣国の王子様に熱烈なアプローチをされているのでしょうか。 この王子殿下、前作のゲームの攻略対象だった方ですよね?そもそもついこの間、とある騒動を解決するにあたって協力しましたもんね! 疑問なのは何故に我が主の兄君──王太子殿下から「お前のことを単なる騎士だと思ったことはない」なんて言われるのでしょうか。 その他あちこちからやたら口説かれていると感じるのは気のせいであって下さい。スカウト的なものだと思いたいです。まあ、それも迷惑なのですが。 みなさん、私は単なるモブ扱いでいいんです。 お願いですから、他のご令嬢とくっついて下さい。そうでなくても周囲の方々からの嫉妬の視線やら嫌がらせやらが鬱陶しいので。 これは前世の経験を活かして、王族専任の護衛をこなす自称モブな少女騎士が、主である王子の兄や、貴族令息たちに構い倒される物語です。 前作『悪役令嬢らしくヒロインに嫌がらせをしているのですが、王太子殿下にリカバリーされている件』のスピンオフです。 一応、種類としては恋愛にしましたが、またファンタジー色が強いかもしれません。 ※今回は流血沙汰な表現とかが入る予定。たぶん、エロは無いです。

悪妃の愛娘

りーさん
恋愛
 私の名前はリリー。五歳のかわいい盛りの王女である。私は、前世の記憶を持っていて、父子家庭で育ったからか、母親には特別な思いがあった。  その心残りからか、転生を果たした私は、母親の王妃にそれはもう可愛がられている。  そんなある日、そんな母が父である国王に怒鳴られていて、泣いているのを見たときに、私は誓った。私がお母さまを幸せにして見せると!  いろいろ調べてみると、母親が悪妃と呼ばれていたり、腹違いの弟妹がひどい扱いを受けていたりと、お城は問題だらけ!  こうなったら、私が全部解決してみせるといろいろやっていたら、なんでか父親に構われだした。  あんたなんてどうでもいいからほっといてくれ!

処理中です...