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58-4 生徒会活動再び
しおりを挟む「休んでる?」
放課後生徒会室に行こうとした所、麻紗美から美智瑠が今日学校休んでいる事を伝えられる。
「うんそうなのぉ、なんか熱が出たってぇ、でもぉ昨日帰りぃだいぶ落ち込んでたからねぇ」
「まあ、あれだけ栞からコテンパンにされたらそりゃな」
「うん、でもぉ美智瑠ちゃんもぉそんな気でぇいたわけじゃぁないと思うのぉ」
「ああ、わかってるよ」
「うん、だからぁ、はいこれぇ」
麻紗美は俺に何か書いてある紙を渡してきた……住所?
「何?」
「美智瑠ちゃんのぉ家の住所、行ってぇ言ってあげてぇ」
「えええええ!」
家に行くの? 美智瑠の家に? 俺が?
「だってぇ、私が行くよりもぉ会長がぁ行くよりもぉ、良いでしょ? そもそもぉ裕の妹さん、栞ちゃんのぉせいだしねぇ」
「あーーまあ……」
妹のせいと言われるとやはり、一応兄としては何かしなくちゃという気に……
「あ、ちなみにぃ美智瑠ちゃんお姉さんとぉ二人暮らしでぇ普段はお仕事でぇいないからぁ、エッチな事ぉしちゃダメだよぉ」
「し、しねえよ!」
するか! 全く……
俺はそう言うとこちらを見ていた栞の元に歩いて行く。
「聞こえてた……お兄ちゃん、ごめんなさい……ちょっと言い過ぎた」
「大丈夫、栞は悪くないよ」
「うん……」
「ちょっと様子を見に行って来るから」
「……わ、私も…………ううん……お兄ちゃんごめんね、よろしく……」
「ああ、じゃあ今日は生徒会は?」
俺は振り向き麻紗美に聞いた。
「うん……美智瑠ちゃんいないんじゃぁ、何もぉ決められないよぉ」
「まあ……そうだな、じゃあ行ってくるよ」
「行ってらっしゃい」
俺は二人に見送られ、仕方なく、仕方なく妹の尻拭いに美智瑠の家に向かった。
べ、別に美智瑠の家になんか興味ないんだからね!
学校から最寄り駅にて数駅先、都内の住宅街にあるマンション前に到着。
うちの学校は公立だから都内在住と言う事は、越境入学という事になる……確かそんな事をだいぶ前に言ってた気が……
俺は入口で美智瑠の部屋のインターフォンを鳴らす。
『はい?』
「あ、美智瑠か? 俺だ」
『俺?』
「ああ、ごめんカメラは無いのか、えっと長谷川だけど」
『長谷川?』
ん? 何故に疑問形?
『美智瑠~~~はせがわって知ってる?』
あれ? え? えええええええ?!
今のひょっとして、美智瑠じゃ……ない?
『あああ! どうぞ~~』
なにやら音と声が聞こえて来たと思ったらおもむろにどうぞと言われる。
ここで細かく説明してもと思い俺はオートロックが解除された自動ドアをくぐった。
エレベーターに乗り美智瑠の部屋の前で再度インターフォンを鳴らす、程なくして扉が開くと、そこには美智瑠ではなく、大学生風の少し大人びた女性が立っていた。
「あ、先程は失礼しました、美智瑠のお姉さんですか?」
「そうよ~~貴方が噂の裕君ね、入って入って」
「ああ、はい、じゃあお邪魔します」
美智瑠のお姉さん、美智瑠とは全く違う容姿なので一瞬戸惑った。
ブラウン色のセミロング、毛先がナチュラルウエーブしている髪型、顔は美智瑠とは違い日本人の顔だがかなりの美人と言っていい、白いシャツのボタンを2つ外し胸元はかなり開いており豊満な胸が見え、目のやり場に困る。
銀髪、碧眼、白い肌、妖精のような美しさの美智瑠とは全く違う正統派美女って感じだ。
美智瑠のお姉さんと思われる人に連れられダイニングキッチンに案内される。
「狭くてごめんなさい、美智瑠は今慌てて着替えに行ってるから、コーヒーでいい?」
「あ、はい、ありがとうございます」
「ちゃんと入れたいんだけど私これからまた仕事に戻らないといけないから、インスタントでごめんね」
「あ、いえお構い無く」
「具合が悪いって言ってたから様子見に帰ってきたら、あの子裸でうろうろしてたのよ。本当、日頃からだらしないんだからって怒ってたら貴方が来て大慌て、だからいつもちゃんとしなさいって言ってるのに言わんこっちゃないんだから」
「へーー」
裸でうろうろ……何してたんだ美智瑠は……
「学校ではどうなの?」
「あーー、まあ俺は同じクラスじゃないので、でも勉強出来るし、運動も出来るし、真面目だし、今は生徒会副会長もやってますし」
「へーーあの子副会長なんてやってたんだ。私には何も言わないのよね、今日もとにかく具合が悪いとしか言わないし、ただ今迄休んだ事なんて無かったからちょっと心配で仕事抜けて来たんだけど、何かあったの?」
「ああ、まあ生徒会で少々」
「ふーーん、あの子勉強は出来るんだけど、バカだからなーまた調子に乗ったんでしょ?」
コーヒーを俺の前に置くと、向かいに座る美智瑠のお姉さん……だから胸がチラチラ気になる……とその時扉が開くとワンピース姿の美智瑠が入ってくる。
「お姉ちゃん! 変な事裕に言ってるだろ!」
「えーー言ってないよ、貴方が仮病で休んで部屋の中裸でうろうろしてたって言ってただけよ」
「!!そ、それが変な事だあああ!」
「あはははは、じゃあ後は裕君に任せて、お姉ちゃんそろそろ仕事に戻らないと、ゆっくりしてってね。あ、美智瑠、ちゃんと避妊はしなさいよ」
「ひ! するか!!」
「え? しないの? まだ高校生なんだから駄目よ」
「ち、ちが、ちがううううう」
「もう、あんなに嫌いだった私に頭を下げてこの家に住まわせてくれって言ったのって裕君と同じ学校に行きたかったからでしょ? 折角家に来てくれたんだから、チャンスじゃないの」
「お姉ちゃん、もう、いいから!」
「美智瑠って本当こういう事には弱いから、裕君美智瑠がどうしてもって言うならお姉さんが相手してあげるからね」
俺の顎に手を添え顔が近く、うわうわ……いい匂い、胸の谷間が!
「ば、ば、ばかあああああ早く行けえええ」
「ハイハイじゃあね~~いってきま~~す」
美智瑠のお姉さんは片手を上げてキッチンから出て行く……なんていうか……めちゃくちゃエロいな……
全然似てない姉妹か……俺は美智瑠に何か親近感を感じていた。
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