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50-7 学園祭……
しおりを挟むいつになったら学園祭の話しになるんだ!
「お兄ちゃん! さあ! 百合ごっこをしよう!」
「何でだよ!」
「だって勿体無いよ、お兄ちゃんの女装なんて、なかなか見れないし、可愛いし!」
「なかなかってなんだよ、もう一生やらないよ」
「じゃあ最初で最後の百合体験だねお兄ちゃん! きましたわ~~~」
「しないって、着替える!」
「えええええええええええええええ」
家に着くなり栞がまたポンコツな事を言い始める……、なんだよ百合ごっこって、ただでさえネタ被ってるのに……
「もうお兄ちゃん、……は! そうか、そうだよね、今日は新婚初夜なんだから、もっと一生の思い出になるようなシチュエーションじゃないといけないんだ、流石お兄ちゃん!」
「なんだよ流石って、着替えてくるよ、あとメイク落とさないと、口紅って洗えば落ちるの?」
「クレンジングで落とさないと」
「ああ、じゃあ貸してくれ、落とすから」
「私がやってあげる、あと着替えさせてあげる、全部する」
「いいよ、じゃあ口紅だけ頼む、やったことないから」
「えーーーーー」
「えーーーじゃないよ、とりあえず着替えを…………栞……チャックだけ降ろして……」
部屋に行こうと思った所で思いだす、そもそも脱げないからこのまま家に帰って来たんだった。
「ほらーーー、だから私がやるって」
「ああ、もうじゃお願いします……」
「はーーい、じゃあお兄ちゃんの部屋にクレンジング持っていくから
妹と二人で二階に上がる、今日から二人きり……妹部屋に入れて大丈夫か?
襲われても親は帰ってこない、どうしよう……いやいや
どうにもこの格好だと考え方が女子になる……
でもずっとこんな格好をしてたら少しは女子の気持ちが分かるのかな?
恋愛小学生以下とか色々言われているけど……
「お兄ちゃん、はーい部屋着と下着とクレンジングと、わ、た、し」
そう言いながら妹が部屋に……
「下着は今はいい! なんで全裸にならなきゃいけないんだ? って言うか何で着替えを持ってくる、どこに置いてあるんだよ!……あと……その格好……何?」
「新婚若奥様と言ったらやっぱりネグリジェでしょお兄ちゃん」
「昭和か!」
ピンクのベビードール、うっすら下着が透けて見える……
「と、とりあえず着替えるから……」
妹に背中を見せチャックを降ろすように促す。
「えへへへへへ、お、お兄ちゃん服を脱がす栞、栞の手が震える、お兄ちゃんのうなじにうっすらと汗が」
「実況するな!」
俺は下着姿になり部屋着に着替える、その姿を残念そうに見ている妹、何で俺が女装を止めると残念そうなんだよ、普通逆だろ?
「ほら、口紅取って」
「はい、じゃあお兄ちゃん目を瞑って」
「何でだよ! アイシャドーとか塗ってないぞ」
「キスするからに決まってるでしょ」
「だから何でだよ!」
「えーーだって初めてって、キスしてから色々するんでしょ普通?」
「したこと無いから知らないよ、て言うかしないから」
「えーーーーーーーーー」
「えーーーーーーーーじゃないよ、いいから口紅取ってくれええ」
「はーーーい」
駄目だ……妹は二人きりの生活ですっかり新婚気分だ……
「はーい取れたよ、じゃあ…………」
「じゃあじゃないよ、しようとするな」
「えーーーーーお兄ちゃん! これじゃ私、蛇の生殺しじゃない、酷い、酷いよおおおおお」
「寧ろ俺が蛇に睨まれた蛙状態なんだけど」
「おにいいちゃんんん」
「栞、あのな、母さん父さんが俺達を信頼して行ったんだから、行った早々そんな事したら二人を裏切る事になるだろ?」
「ぶううううう」
口を尖らせ不満な表情をする妹
「だから……ね」
「だって……お兄ちゃん、ハーレム作って段々私から離れて行く気がして……」
「作ってないから!」
「これでセシリーもハーレム入り、苺ちゃんが来年確定、あと一人予定があるらいしいし、現在予定も入れて8人……」
「予定ってなんだよ、だからハーレムなんて存在しないから、だって……」
「だって?」
「…………俺が好きなのは、栞だもん……」
「お兄ちゃん………………またか」
妹ががっかりした顔で俺を見るって、ええええええええ!
結構勇気を出して言ったのにそれ?
「また? えーーーーーここは感動してお兄ちゃ~~~~んって俺に抱きついて来る所じゃない?」
「だっていつものパターンだもん、妹としてって枕言葉が付くんでしょ?」
「だって妹なんだからしょうがないだろ?」
「お兄ちゃんいい加減に妹だからを外して!」
「ええええええええ」
「もうそろそろ飽きられてると思うのこのパターン、だからブクマも増えないし、昨日から3件も外されてるじゃない」
「さっきからメタがすごいんですけど栞さん」
「ネタが無いんでしょ、才能もないし、とーーにーーーかーーーく、もう私たちは夫婦として生活するの、すーーーーーるーーーーーのーーーーーーー!」
妹はそう言って俺のベットに入り込む、おいおいおいおい……
「はい、お兄ちゃん寝るよ!」
「いや、まだ風呂も入ってないし、歯も磨いてないし……」
「え、一緒に寝るのはいいんだ!」
「あーーーー、まあ……それくらいなら」
「やったああああああああ! じゃあとりあえずお兄ちゃんお風呂に入って来てね」
「やだよ、栞乱入してくるだろ」
「鍵かけとけば大丈夫だよお兄ちゃん」
「セシリーの家で言ったことは覚えてるぞ、鍵開けるんだろ?」
「えっと、なーんーのーーこーーーとーーー?」
「とぼけるな、とにかく先に入ってろ、鍵で思い出した俺ちょっと電話しないと……」
「また美月ちゃん……お兄ちゃんのロリコン!」
「だって美月が毎日電話しろって、なんか異世界に行った話しを延々聞かされてるんだけど、どうしたんだろうな? 現実主義の美月らしくなくてさ、作家でも目指すのかな?」
「少なくとも妹物しか書けないそれも中途半端な駄目作家よりいいんじゃない?」
「何か今日毒吐くな?」
「いいよ、じゃあ先に入ってくる、やったやったお兄ちゃんと一緒に寝れる~~~」
妹はそう言って下に降りていった……
ああ、何かこうやてなし崩しでどんどん新婚生活が進んで行くんでは?
それも不安なんだが、もっと不安なのは……セシリー以下臨時生徒会だよ……
本気で学校中に知れ渡るんじゃないか? 俺がハーレム作ったって誤解が……
誤解って言ったら誤解だから、作ってないから~~~!
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