84 / 255
26-9 最強の敵参戦!!
しおりを挟む「29、30、31…………、1、2、3、4、」
「美月ちゃ~ん、何度数えても一緒だよ~~」
妹は盤の前で立ち上がり、腕を組みつつ、美月を上から見下ろしている。
「……な、なんで……、攻略本読みまくったのに、ネットでも負けなかったのに!!」
「愛の力の前じゃ攻略本なんて役にたたないよ、ね、お兄ちゃん」
またそんな照れる事を美月の前で堂々と……
「ううううう、うううう、うわーーーーーーーん、負けたああああああああ」
美月が机に突っ伏して泣き始める、だから止めとけって……
「泣いてもだめですううう、明日は私とお兄ちゃんはデートに行ってきますうううう」
「栞姉ちゃまなんて嫌い!!」
顔をあげるも涙の跡はない、嘘泣きか……
最後は1個差、31対33でロリ対妹の勝負は妹の勝ちとなった。(何を今更タイトルを見ろ)
「お兄ちゃま!!」
美月は気を取り直して俺を見る、何?また何かめんどくさい事を言うのか?……
「はい?」
「今日は12時までとか言わないよね!!」
「あ?、ああ、まあ……」
昨日それを言わせたのは美月だけど
「じゃあ今日は美月……、一緒に寝ていいよね!」
「ああ、じゃあ3人で客間で寝ようか、前はよく皆で寝てたよな」
他の親戚の子供達同士でよく雑魚寝してた、今はお盆じゃないから来てないけど。
「うん、あと今日は3人一緒の日なんだから……」
「なんだから?」
「お風呂も3人一緒にだね!!」
「…………いやいやいやいやいやいやいやいや」
また何か言い出したぞこの小学生は……
「さあ!行きましょうお兄ちゃま、今日も髪洗ってね!」
「いやいやいやいや、そのネタは昨日やっただろ、ワンパターンは飽きられるぞ」
ネタ切れか、ヘタレ自称作家(捕まったら、犯人は自称、自称作家と呼ばれるのか?)
「はあ……お兄ちゃま、天丼って言葉を知ってる?、連続してやるのが笑いと言うものよ」
「いやいやいやいや、笑いと言うものじゃなくて、あーーもう栞も何か言ってやれ」
なんか静かだけど明日のデートの想像で、また異世界に行ってるのかと思い妹を見ると……
「お兄ちゃん!!私の髪も洗って!!!」
いやいやいやいや、対抗意識バリバリでおられた……勘弁してくれ……
「栞姉ちゃま、美月の方が先に言ったんだから、美月が先だからね!」
「ずるいいいい、美月ちゃん昨日一緒に入ったんだから、今日は私からでしょーーー!」
「栞姉ちゃま今日お昼だって早い者勝ちって言ってたでしょーー」
「それとこれとは違いますうううう」
いや、論点そこじゃないよね、既に入ること決まってない?、俺何も言ってないよ、て言うか、入らないから、JKとJSと一緒に風呂に入るとかないから、昨日の乱入だってやばいのに……、何? どこまでいったらBANになるかって実験とかしてるの?……
その後説得に説得を重ね、今日は疲れたので頼むから一人でゆっくり入らせてくれと土下座までしてようやく許して貰う……何でそこまでしなくちゃいけないんだ!
そして一人で浴室に、幸いにも鍵がついている浴室なので乱入もなくゆっくり入れた、外から物音が2回聞こえたけど……
###
「えへへへへへ、久しぶりのデートだーー」
翌朝約束通り妹と二人で出かける。
昨日はお互いがお互いを監視するという物凄い殺気の中で挟まれて寝た。
ただ妹はすぐに例の如く異世界に旅立たれ、美月は今日の夜の事を考えてか、井○奇跡の一手とか羽○マジックとかって本を読みあさり始めたので何とか寝れた……
「意外にちゃんと送り出してくれたな美月……」
何かごねると思ったけど、行ってらっしゃいと手まで振ってたなー、なんか怖い……
「お兄ちゃん、今日はどこに行くの?」
「ああ、ちょっと行きたい所があってさー」
「へえー何処なの?」
「安曇野い○さきち○ろ美術館」
「ち○ろ?」
名前だけだとなんかちょっとやらしいな、いわ○きち○ろ、水彩画と子供の絵が多く有名なのは黒○徹子の窓際の○ットちゃんの表紙の絵、たまに美術の教科書に載ったりもしてるので誰でも一度は見たことがある絵だろう。
「へーーあの絵の人なんだーお兄ちゃん好きなの?」
妹は意外にも知らなかった、まあ美術って教科書から試験とかってあまりないしなー
ちなみに教科書に載ってる岸田劉生の麗子立像の絵は俺の中でトラウマになった……ググるときは自己責任でどうぞ。
「なんかフワッとしていいんだよなー、あとネットだと外の景色も綺麗だったから栞と一緒に行きたかったんだよ」
「えへへへへへ」
ちなみに麻紗美の第一印象が、ああ、なんかち○ろの絵っぽいっ子だなーって思った事は妹には口が裂けも言えない……
「東京にも美術館があるけど、こっちの方が規模が大きいし絵本とかもいっぱいあるし、ちょっと来たかったんだ」
「へーー絵本とかあるんだー、前からあったの?小さい時にお母さん連れてってくれれば良かったのにねー」
「まあ、正月とかは、やってないからじゃないかな?」
ちなみにお盆はやってます。
「ああ、そうかー、あまり観光とかしなかったのはそれかー」
あと美月がベッタリでって理由も……
昨日のわさび農場とほぼ同じルートで駅からのバスだけ違う、昨日のついでに行きたかったけど、時間が遅かったので止めた、その理由は……
「わーーー綺麗、公園みたいなんだー、池もあるーー」
そう、ここはアルプスも一望できる景色の良い場所、いかにも安曇野って感じがする、この景色も含めて、ゆっくり見たかった。
「ネットで見た景色と一緒だなー、いや写真以上か」
ネットで見て行った気になったりするが、景色ってどんなに良く撮っても生にはかなわない、本当の物って実際に行って見ないとわからない、そんな事を再認識させられる。
「よし、今日はゆっくり安曇野デートだ栞!」
「うん!お兄ちゃん!、えへへへへへ」
久し振りの妹との二人っきりデート、今日こそまともに終わるのかなー?
0
Twitterやってます。https://twitter.com/niinaamesyou
お気に入りに追加
257
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる