妹に突然告白されたんだが妹と付き合ってどうするんだ?

新名天生

文字の大きさ
上 下
83 / 255

26-8 最強の敵参戦!!

しおりを挟む
 
「もう少し見ていたかった……」
 今は水車見物を終えて、昼食を食べに来ていた。

「栞姉ちゃま、お兄ちゃまの隣ってずるいいいい」

「ずるくないですうう、早い者勝ちですううう」
 また二人の言い争いが始まった、妹が小学生なのか、美月が高校生なのか、わからないが、昨日から同じレベルで戦っている。

 水車見物はその後俺の腕の取り合いが勃発、只でさえ目立つ格好の二人に俺が取り合いされるという、爆死判定出まくりの状況にいたたまれなくなり、ここに二人を誘導するも再び言い争いが始まるという状況だ。

「さあ、とりあえずお昼だ、何頼もうか」
 ここの名物わさび丼を食べようと思ったが、店が混んでたのと外に飾ってある写真を見ると、鰹節の上に本当にわさびだけのせて食べるどんぶりで、さすがにちょっとと思い、隣の蕎麦屋さんに入った。

 しかし、二人の格好の浮くことと言ったら……、悪目立ちしすぎて店員や周りの客からからじろじろ見られている。

「うう、居心地が……」
 更に今更ながら、この二人に挟まれた俺がめっちゃ浮いているのに気付き、入ったばかりだが、すでに早く食べて出たくなっている……

「お兄ちゃま何食べるのー美月は卵焼き~」

「だし巻き卵ってサイドメニューだろ?そんなんで良いのか?」

「うん、後はお兄ちゃまの少し貰う~~」

「えー?、じゃあ大盛頼むかなー」

「また……美月ちゃんにデレデレして…………やっぱりお兄ちゃんてロり……」
 妹が隣でぶつぶつなにやらいい始める、俺はロリじゃない!…………よな?

「栞もロリファッションして何を言う」

「お兄ちゃんのいつも読んでいる本の好みに会わせだけだよ!、後、本棚の後ろは簡単すぎてつまらないから違う隠し場所にした方がいいよ!」

「……また……、また、ばれたああああああ、裏の裏をかきすぎたかーーーーーー!!」
 もう無いよ、隠し場所が無い……やっぱりパソコン買うか……でも妹なら隠しフォルダーでもパスワードでも簡単に見つけそう……

「お兄ちゃま!!、そんな素敵なご趣味が、言ってくれれば美月……」

「わーーーー、わーーーーー、わーーーーー」
 やめてえええ、本当にもう限界だからーーーーー美月!、お前昨日と言ってる事違うじゃねえかーー!

 もう周りの視線が痛い……まじで通報される……



 ……はい、食べました、わさび蕎麦ね、なんかわさびの付け合わせがあって美味しかったよ、夏は蕎麦は美味しくないらしいけど、ここは美味しかった以上、ぶっちゃけ味なんてわかんねえよこんな状況じゃ……

 というわけで、さっと食べて、外に出る。

「さあ、お土産買って、ソフトクリーム食べて帰ろう……」
 もう限界です……疲れた……

「ソフトくり~む、わ、さ、び、そ、ふとクリーム~」
 歌を歌いながら、妹がスキップを踏み売店に向かう

「お姉ちゃまってお子さまね~~」
 まあ、まだ年齢的に子供なんだけどね、そして美月はもっと子供なんだけどね、もう年齢がよくわからないよ、この子……

 妹はわさびソフト、美月は普通のソフト、ちょっと蕎麦だと物足りなかたので俺はメンチカツを頼む。
 メンチカツはわさびの茎と葉みたいなのが入っていて美味しかった。

「お兄ちゃん、はい、あーーーん」
 妹に一口貰ったわさびソフトは風味が若干わさびって感じるだけで、特に辛くなく結構いける。

「あああーーーーーまたずるいいいい、お兄ちゃま美月のも、はい、あーーーーん」
 うん、普通のソフトだねって、俺、美月のも普通に食べてる、あーーん慣れしてしまった……ちょっとリア充?

 前にどこぞの公園で、高校生の男女数人がソフトの回し食いをしているのを見て、あーーなんかそこに隕石とか落ちないかなーって思ったもんだが……

 その後お土産売り場に行き、適当にわさびのお菓子を買う
 ちょっと気になったのは、生のわさびって結構高い、まあ大きさによるみたいだけど、1本2000円とか普通にあった。

「さあ、帰るか」

「えーーーもうーー」

 二人から不満の声が上がるけど、正直目立ちすぎ、あと本当はついでにもう一ヶ所行きたかった場所があったが、時間的に夕方になっちゃうのでまた別の日にする事にした。


 #####



「さあ!!栞姉ちゃま!勝負の時間よ!!」
 やるのかよ……
 家に帰り、着替え、居間に来るなり勝負だといい始める美月

「いいわよ、絶対に負けない!!」
 そして乗るのかよ、懲りないな妹よ……

「明日は正真正銘二人きりでのデートを賭けましょう栞姉ちゃま!!」

「……わかった、私、本気だすから!!」
 いや、今まで充分本気だったから……

「じゃあ、お兄ちゃまが種目を決めて!」
 マジかーー、あと何が残ってたんだっけ?
 えっと、囲碁、将棋、動物将棋、ガイ○ター、オ○ロか……
 うーーん、多分囲碁将棋は美月っぽいなー、ガイ○ターは心理戦だから妹っぽい、動物将棋とオ○ロはどうなんだろ?

「じゃあ、オ○ロで……」
 言った瞬間二人の目が輝く

「明日はお兄ちゃまと二人きり、えっへっへ~」
「明日はお兄ちゃんと二人きり、えへへへへへ」
 両者かなりの自信ありか……

 オ○ロ
 白黒両面の石で行い、石を挟むとひっくり返り黒か白、自分の色の石になるという単純なゲーム、8×8マスの中で64個の石で争い34個自分の色にすれば勝ち。

「お兄ちゃま、石を一つ握って、机に伏せて、お姉ちゃま、黒か白か当てて」
 どうも先行後攻を決めようとしているらしい、ちなみに先行後攻どっちが有利かはわからないらしい。

「黒!」
 妹がそう言い、俺が手を開くと白だった……

「美月が選ぶ権利ね、美月は引き分けだったら勝利をえらびます!」

「へ?、黒か白じゃないの?」

「お兄ちゃま、公式ルールにあるの、先行後攻を選ぶか、引き分けだったら勝利を選ぶかって」
 そんなルールが……、美月は今回絶対に引き分けにしないと言う宣言をする、本気だ!

「いいわ、じゃあ私は後攻、白で」
 奇しくも今日の格好のゴスロリ対白ゴスでの勝負となる!、いやいやだから、なんだこれ?

「じゃあ始めるよ栞姉ちゃま!!」
 そういって黒の石を打ちひっくり返す。
 妹も静かに白い石を打ちひっくり返す。

 暫く無言でカタカタとひっくりかえす音だけが居間に響く
 二人の真剣な顔に俺にも緊張が走る。

 序盤はいかにして多く石をひっくり返さずにし、打てる場所を増やすかが勝負のポイント
 そこは二人とも知ってて当たり前の様に最小の石をひっくり返えしていた。

 序盤が終わり中盤、石が端に入りだす、当然いかに四隅を取られないかが勝負だが、四隅を取られた時、この端が勝負のアヤになる。

 一進一退とも思われる石の数、次第に打つ場所が限られてくる。

「勝負よ栞姉ちゃま!!」
 なんと、ここで隅を取れ言わんばかりの場所に美月が石を打つ!

「くっ、罠かも……でもここで逃げたらお兄ちゃんに笑われる!!行くしかない!」
 いや、その真剣な姿がすでにちょっと面白いんだが……

 そういって妹は隅を取る!

「かかったわね……」
 美月は妹が置いた隅の石のすぐ横に打つ
 あえて隅を取らし両サイドの打つ場所を増やすという作戦に出た。

「くっ……でも反対側の隅を取ればかなりの確率で勝てる!!」
 終盤戦に突入、両者隅の取り合いに!

「あ!」
「あ!」

 二人同時に声をあげる、ここで妹の打つ場所がなくなる。

「パス……」
 致命的とも思えるパス、しかし美月が手を止める

「え、でもこれって……」

 そう、美月が打てる場所に打つと必ず隅が取られてしまう、既に隅を一つ取っている妹の勝利が近づく

 美月の目が凄い勢いで動いている、残り全ての手を計算しているんだろうか?

「大丈夫いける!!」

 そういって美月は打った……



 そして、勝負が決まった……、たった1個の差だった……



 勝者は………………



 次回!、作者は妹好きか、ロり好きか決まる……かも?


しおりを挟む
Twitterやってます。https://twitter.com/niinaamesyou
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。 果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。  その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。  すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。 「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」  これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。 ※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件

桜 偉村
恋愛
 別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。  後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。  全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。  練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。  武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。  だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。  そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。  武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。  しかし、そこに香奈が現れる。  成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。 「これは警告だよ」 「勘違いしないんでしょ?」 「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」 「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」  甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……  オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕! ※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。 「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。 【今後の大まかな流れ】 第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。 第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません! 本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに! また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます! ※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。 少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです! ※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。 ※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

処理中です...