妹に突然告白されたんだが妹と付き合ってどうするんだ?

新名天生

文字の大きさ
上 下
82 / 255

26-7 最強の敵参戦!!

しおりを挟む
 
 『…………凄くいい匂いがする…………、そして何か……硬い物と、とてつもなく柔らかい物のコラボレーション……、真夏にはちょっと暑いけど凄くフィットする、えっと、俺いつ買ったっけ抱き枕なんて…………』


「お兄ちゃまーー、栞お姉ちゃまーーあさ…………ってなにしてるのおおおおおお!!」

『あれ? なんで子供の声がするんだ?あれ、あそうか俺今家じゃなくって……』

「ぐえええええ」
「きゃああああ」

 俺の上に美月が飛び乗ってきたって、なんで妹の声も……

「…………うああああああああああ」
 妹が俺の布団の中に入り込み、さらにコアラの様に抱きついている。
 そして俺は抱き枕と勘違いして抱き返していた……


「栞姉ちゃま!! ずるいいいい!! 離れてえええええ!!」

「えへへへへへへへへへ」

「お、おい、栞、いつの間に」

「離れてええええええ!!」

「いや、美月も俺の布団に入るなあああ」

「やだーー離れないい、お兄ちゃーーーーん」

「ダメえずるいいいい、じゃあ美月もーーーお兄ちゃまああああ」

「ちょっと、離れて、ヤバいって、朝はやばい、まじでヤバいいいいい」



 ####




「つ、疲れた……」

 朝から二人の攻撃に会い、心身共に疲れた状態で電車に乗っている。

「それで急いで駅まで来たから突っ込まなかったけど、美月、その格好は何?」
 あの後飛び起き、ゆっくり朝ごはんを食べ、その後叔母さんに車で駅まで送ってもらった。

「えーー、ゴスロリ風?」
 超ロングの三つ編みツインテールに、赤いリボン、胸元にフリルが付いた黒のワンピース、スカート部分は短く裾は広がり、ギャザーがアクセントになっている。
 黒いニーソを履き絶対領域近くが編みタイツ状になっている。
 小4でこの格好ってヤバくない?

「ゴスロリってか、美月がもうすでにロリなんだけど」

「へっへー、どうお兄ちゃま、可愛い?」

「ハイハイ可愛い可愛い、……で栞の格好は何?」
 美月の反対に座る妹に聞く

「えーー白ゴス風?」
 妹はサイドテールでリボンの付いた小さな帽子を付け、やや胸が開いている白いワンピース、その胸の所に、これまたフリルが付きまくり、更にスカート部分にもフリルが、多分絵の担当が居たりするラノベとかだと、あまりのめんどくささで喧嘩になりかねない服装。いなくて良かった。

 白いニーソ、絶対領域に見えるガーターベルトにドキドキしてしまう。

「美月を見てから着替えに戻ったのはその為か……」

「えへへへ、可愛い」

「ハイハイ可愛い可愛い、よく持ってきてたな……」
 ちょっと大きめのキャリーバックだったけど、どんだけ家から持ってきたんだ?

「栞姉ちゃまの真似っこ」

「最初から持ってきてたから真似っこじゃないですうう」

「朝だってお兄ちゃまに抱きついて、ずっこいーー」

「お兄ちゃんに抱き止められて逃げられなかったんですうう」
 だって、抱き枕だと思ったんだもん、最高級妹抱き枕、10万位で販売しても余裕で売れそうな抱き心地……

「ずるいいいい、だったら美月も昨日の夜の添い寝のとき抱きついて離さなければ良かった!!」

「添い寝?、お兄ちゃん小学生と添い寝したの!!」

「いやいやいやいや」
 昼前で、そこまでではないが電車には結構人が乗っている、そして安曇野の田舎で白ゴスとゴスロリに近い姿の超美人JKとJSでかなりチラチラ見られている、中には「あれってたしか山野井さん家の美月ちゃんじゃない?」などと囁かれている。

 そこに美月の今の一言

「え?あれって誰?、美月ちゃんのお父さんじゃ若すぎですよね」
「そうよね、お兄ちゃんなんていたかしら……あとあの可愛い子が今抱きつかれたみたいな」
「とりあえず通報しとく?……」
 なにやらヒソヒソと俺らの周りで不審な声が……


「よし!、いとこの!美月、妹の!、栞、そろそろ降りるぞ!!」
 通報怖い、BAN怖い、良かった近くて、これが松本までだったらやばすぎた、駅でそれなりの人が待っていて事情聴取とかされそう。

 駅からバスに乗りすぐに到着、大安曇野わさび農場、わさびは綺麗な水が大量に必要で、気温も高いとうまく育たないらしい

 農場といっても観光化されており、お土産、食事等がメインの様な感じがするが、その施設の真ん中に綺麗な清流が流れ、わさびが作られている。
 日光に弱いのか、黒いネットで覆われているので上からはあまりよく見えない
 下に降りる階段があり、降りると遊歩道の様になっておりわさびが作られている所を見学できる。

「うわーー、水が綺麗」
 妹がその水の綺麗さに感動の声をあげる。
 土ではなく砂利に植えられているようで、水が全く濁ってなく、緑のわさびが映える。
 水の流れがその砂利によってやや複雑に流れており、少し幾何学的な風景に見える。

 農場をぐるっと一周できそのまま見物しながら農場の端まで行く。

「こっちに水車があるよーー」
 美月は来たことがあるので、案内してくれる。
 階段を上がり、少し趣のある橋を渡り、農場から少し離れた所に水量の豊富な川が見えてくる。

「し、渋い、でもいいなー落ち着く」
 清流が流れ水草が映える、そこにガタガタと動く水車、水車には藻がびっしり付いて凄く良い雰囲気を醸し出している。

「わーーー、なんか素敵」
「何度見てもいいなーこの景色……」
 二人の言葉に何か凄く心がときめく、多分高校生には、子供にはつまらないという意見が多いだろう。
 あまり人混み、繁華街を好まない俺は、やはり周りから浮いている存在だと思う。

 石垣島でもそうだったが、その自分の価値観と同じ目線で、同じ風景に感動してくれる存在を物凄くいとおしく感じてしまう。

 二人が俺の腕に絡まって来る、そしてこの景色を一緒にボーーっと眺めている。

 妹、麻紗美、美智瑠、美月、自分が見た風景や景色を一緒に感動してくれる、そんな存在が身近に居てくれる幸せに感謝しつつ、しばらく三人でゆっくりその景色を眺めていた。





 名前   山野井 美月
 学年   小学4年
 バスト  今の学校保険法では胸囲は計測しないよ
 ウエスト 栄養状態の判断はしてるみたいだよ
 ヒップ  座高も意味が無いから無くなったよ 
 好きな物 物理学
 嫌いな物 道徳
 特技   瞬間記憶





しおりを挟む
Twitterやってます。https://twitter.com/niinaamesyou
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。 果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。  その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。  すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。 「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」  これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。 ※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...