80 / 255
26-5 最強の敵参戦!!
しおりを挟む「栞姉ちゃま、ずるいったら、ずるいいいい」
「ずるくないですうう、作戦なんですうううう」
まだやってる……
コンタクト外していたので見えてない……事になってるけど、俺に見られた事なんぞ気にも止めないで、そのままお風呂に二人で入り、着替えて食卓の前に来てまだ言い争っている……仲がいいんだか、悪いんだか
「悪いよお兄ちゃん!」
「良いわけないよ、お兄ちゃま!」
…………相変わらず鋭いっていうか、もうテレパスとかの能力あるんじゃね? この二人……
食卓には、結構凄いご馳走が用意してあった、弥生さん、叔母さん、俺、妹、美月で歓迎会が始まる。
「学校はどうだい、二人は彼女と彼氏はいるのかい?」
「えーーっと、あはははは」
弥生さんの突っ込みに笑ってごまかす、妹が元カノで今は兄妹として付き合うっていう微妙な関係です!なんて言えません……
「あ、弥生さん私、おにい……」
「栞、このイクラ美味しいぞー、長野でこんな美味しいイクラ食べられるとは、イクラ好きだろ、ほら」
「え、あ、うん」
あっぶねえええ、なんか言おうとしたぞ、本当誰にでも言うな最近。
「ゆう兄ちゃま、明日はどこに行くの」
「え、ああ、どこか行こうと言ったけど、どこにしようか……」
ここに来る前に何ヵ所か行く所は考えてたけど、うーーん
「そうだね、この辺だとわさび農場位だね~、後は松本まで行くかかね」
弥生さんがナンパされたという、この辺りじゃあちょっとした買い物は松本まで行く、松本城とかちょっと見てみたい。
「松本は行こうと思ってたけど、わさび?」
ワナビなら、ここに一杯いるけど、わさび?
「水車とかあって、水が綺麗だよ、あと、わさびソフトが美味しいわよ」
叔母さんがそう言う
「わさびソフト!」
あ、妹が食いついた……そう言えばだいぶ前の旅行の時、明太子ソフトが超美味しいとか言ってたなー
「うーーん、でも美月も一緒にだからわさびとか面白くないんじゃ」
「え、美月あそこ好きだよ、ね、弥生ちゃま」
「ああ、美月は普通にわさび丼とか食べてたね」
「わさび丼?なにそれ渋い」
て言うか、美月ってゲームのチョイスとか、わさび丼とか、本当に小学生? 言動もそうだし……、ああ、そうか……ミニ栞ではなく、ミニ弥生さんなのか、妹は弥生さんと争ってるみたいなものか、そりゃ手強いよ……
「じゃあ、明日はそこに行こう」
「わさびソフト、水車、綺麗な小川にお兄ちゃんと、えへへへへへへ」
「お兄ちゃま、わさび丼、あーーん、辛いよ、えーーお兄ちゃまってお子さま、えへへへへへ」
「…………」
妹が分裂してる……
そして食事が終わると弥生さんは書斎に叔母さんは台所に、そそくさと行ってしまう、何故なら……
「今からお兄ちゃまは、私のお部屋で一緒に寝るんだから、姉ちゃまは客間で寝てちょうだい、ひ、と、り、で」
「やだもーーん、一緒に寝るもーーーーん」
「だめですううううう、布団は一つしかないんですううううう」
「お布団まだあるから大丈夫ですううう」
「私のお部屋にそんなの認めませーーーん」
「いやですううううう」
また始まった……、もうお前ら二人で寝てくれ、俺は一人で寝たい……
「あーーじゃあ~~、栞姉ちゃまは、私のお部屋のお兄ちゃまのお布団で寝てちょうだい」
「へ?、いいの?」
「うん!いいよ~~、お兄ちゃまは、私のベットで一緒に寝ましょうね」
「いやいやいやいや」
なにこの子、俺を消したいの? あの渋さといい、アサシンとかなんじゃないの?、アサシン美月(小4)なんか格好いいな、なろうで書くか?
「そうよ!お兄ちゃまはどっちと寝たいの!!」
「そうよ!お兄ちゃんはどっちがいいの!!」
あ、標的がこっちに来た……
「いや、俺は一人で……」
「却下です」
「却下です」
揃ってるなー、二人でシンクロとかやったら?
「じゃあ3人で……」
もういいじゃない、3人客間で寝ようよー俺疲れたよー。
「私は、……別にそれでも……」
妹がそう言うと
「やだあああ、美月が勝ったのにいいいい、栞姉ちゃまずるいいいいいいい」
今度は美月が泣きそうになって抗議する。
ああ、もうどうする、うーーーーーん
「わかった、わかった、じゃあ栞、客間で寝なさい」
俺は妹に向かって、一人で寝ろと指示をする。
「……お、お兄ちゃん……」
妹の顔が大きく歪み、涙が溢れそうになるって、そんな事で泣くなよ~~
「やっぱり、約束は約束だよ栞」
「やったーー!!、栞姉ちゃまの負け~~~私の勝ち~~」
美月が諸手を挙げて大喜びをし始める。
「で、美月、約束は今日一緒にいるだよな」
俺は美月に賭けの確認をする。
「うん!ずっとでもいいよ~~お兄ちゃま~~」
「そうしたら、12時になったら俺は客間で寝るからね」
「え?」
「え?」
二人同時に声が出たけど、表情は入れ替わる。
「約束は確か今日だろ、だったら12時迄だよな」
「お兄ちゃん……」
妹の顔がうっとりした表情に変わる。
「ううううう、そうだった……、じゃあ、明日は3人だから、美月も客間で寝るううううう」
「だーーめ」
「えーーーーー、なんでええええ、あ、明日は3人一緒だってええええ」
今度は美月が泣きそうになる、ってだからこんな事で泣くなよおおお。
「美月お風呂の時に言っただろ、まだ子供って、子供は早く寝ないとな」
「う、うううううううううう」
美月は何か言い返そうとしてるが、何も出てこない、そんな自分にもどかしくなっているようだ。
「ほら美月、歯を磨いて寝る準備しておいで、眠るまで一緒にいてあげるから」
「ぶううううう、…………わかった……」
俺は美月の頭を撫でて、洗面所に行くことを促した。
「じゃあ、栞、後で行く…………」
「えへへへへへへへへへへ、やっぱりお兄ちゃん…………えへへへへへへへへ」
妹がまた異世界にぶっ飛んで行ってしまわれている……
はあ、まだ初日なんだよなー、本当に先が思いやられる。
ゆっくり本が読める日は来るんだろうか……
0
Twitterやってます。https://twitter.com/niinaamesyou
お気に入りに追加
257
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる