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7 兄と妹として
しおりを挟む「お兄ちゃん私と別れてください」
そう切り出された瞬間、心が壊れそうになった。
別れを切り出されたからじゃない
最愛の妹がここまで泣いている、そして泣かしているのは俺
泣かしたくないという理由で付き合と言った結果、それが更に妹を泣かす事になってしまった事に……
「ひ、ひっくひ、ふええええええええ」
泣いている妹を見つめながら考える。
ここで分かったと言うのが正解なのか、それとも駄目だと拒否すれば良いのか
今の俺の気持ちをそのまま言葉にしてみた。
「栞、今度は俺の話を聞いてくれ」
「ひ、ひっく、う、うん」
泣きながら頷く
「栞はさ、俺に幻想を抱すぎているんだよ、俺はそんなに魅力的じゃない」
「そ、そんなこと!」
「まあ、最後まで聞いてくれ」
「う、うん、ごめんなさい」
「栞が俺の何処を好きになってくれたのか俺には分からない、俺は栞に対して妹として今まで接してきた、妹を、家族を大事にするの当たり前の事だろ?」
「だから最初告白された時も、小さい子が将来お父さんと結婚するーって言うのと、栞が俺の事を好きだというのは同じ幼い上での勘違いだと思った」
「でもね栞を見て、栞と付き合ってみて妹じゃなく一人の女性として、俺の事を好きでいてくれてると思ったんだ」
「だからね、俺の方こそ栞に謝らなければいけないんだ、ごめん栞」
俺は深く頭を下げる。
「俺がとりあえず付き合って見ようなんてお試し感覚でOkした事は、栞の気持ちを何にも考えていない、栞の事を分かってやれない最低野郎な男の言葉なんだよ」
再び妹が号泣し出す。
その妹の頭を撫でながら
「でもね、栞の今の気持ちが、俺にも最近少しだけわかったんだよ」
「俺は今栞に恋している、いや、恋をし始めているかもしれないって」
「だからね、俺は別れないよ、いや俺達は別れる事なんて出来ないんだよ」
「だって俺達は兄妹なんだから、だからね俺が言える事は、栞の告白に返事をした時とおなじだよ」
「お前をこれ以上泣かしたくない、だからか俺達は兄妹として節度のある付き合いをしよう」
「そしてお互いこの今の気持ちが兄妹愛なのか、恋愛なのかはっきりしたら、今度は俺から言うよ、僕の恋人になってくださいって」
その瞬間栞が笑顔で号泣する。
「おにいぢゃあああああああああああああああん」
「栞がんばるううううう、お兄ちゃんに告白しで貰うだめにがんばるうううううう」
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を俺の胸にこすり付けて泣きじゃくる。
「ああ、俺も頑張るよ」
こうして俺達は再び文字通り、兄妹として付き合う事になった。
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