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六章 そして行き着いた

10 やはり、確定

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 気持ちよくてどうにでもなれと喘いだ。

「ナム…リス…休ませて……」
「もう?」
「もうじゃないでしょうよ…ハァハァ…」

 お尻の媚薬のみで楽しんでいたけど、三時間ぶっ続けはきつい。飲む媚薬なしだとそうそう体力は持たない。

「分かった」

 ずるっと抜かれるだけで震えて、ピュッと出た……

「こっち来い」
「うん」

 横になるナムリスの胸に擦りついた。僕は彼といる時はアンのようになる。甘えたくてね。

「なんと愛しいのだろう……」

 頬を撫でながらキスをするだけでも幸せだ。カミーユとなんの遜色もなくナムリスが愛しい。

「この間の王の検査はどうだった?」
「うん。もう疑いがないほどあなたの跡継ぎでした」
「そうか」

 王だけが持つ能力で僕に魔力を流すと、うなじの紋は金色に光った。カミーユのお腹に光るのと同じ色で、光るだけではなくて、空中に浮き上がり固定した。

「キャル、これは光属性の黄色ではないんだ。金色、王族由来の色だ」
「はい」

 王はとてもよい声で話す。この声はふわふわとしあわせな気分にさせる心地よい声色。

「今生は私が火属性、他家が土、水、風、そしてお前が光」
「はい」

 城の大魔法使いや、王の側近らは嬉しそうに僕の紋を眺めていた。

「お前の紋は美しいな。ナムリスの時も思ったが、八重の花びらがなんとも華やかで品もある」
「ありがとう存じます」

 其方はことが起きた時、この国の守りになる。民の興奮を収め、闘争心を削ぐ。そして、防壁を張り怪我人の介抱の先人を切ることになる。

「はい」
「それでな、月に数日城に来て訓練してくれ」
「フグッ……はい……」

 魔法使いはクックッと口を手で隠して笑う。

「お忙しいとはわかっております。領地の運営と、ナムリス様の引き継ぎ、それに魔法の訓練と来れば気が遠くなりますよね」
「あはは……その通りです」

 王、と魔法使いのフォンシエ様は呼びかける。

「私の方が自由が効きますから、そうですね、月の中くらいに私がキャル様の屋敷に伺い訓練をいたしますよ」
「いいのですか?」
「ええ、あなたはこちらに来ている時、ナムリスにかわいがられ過ぎてるでしょう?纏う魔力が不安定ですからね」
「ゔっ……はい……」

 来てる数日は、立てないくらいまで抱き潰されてて……体力、魔力回復ポーションは欠かせない。

「あれも……愛しいのはわかるが、際限を知らぬからなあ。昔からだ。すまぬな」
「いいえ!王が謝ることでは!」

 ここにいる王、魔法使い、王の側近はナムリスと同じくらいの年の方ばかりだ。若い頃の「セックス開発乱痴気パーティ」を共に楽しだ仲間でもある。王は僕の手を引きふわっと抱いた。

「ふふっお前はいい匂いがする。儚げな花の香りと淫らな南国の花の香が少し……これはそそるな」
「え?……マルセリオ様?」

 僕は震えながら見上げるとにっこり。

「今夜閨に参れ」
「ゔっ……」

 そう言うとマントを翻し側近の方たちと去った。う、うそだろ……肩にポンと手が置かれた。

「キャル諦めろ。ナムリスもわかってるはずだ。国一番のエロ魔神との検査だからな」
「なんと!」
「王族は軒並みセックス大好き。子孫繁栄を仕事としているから研究熱心でな、私も若い頃は……だが、私は王族としては末席に近く、今は妻がふたり。満足だ」
「さようで……」

 フォンシエ様は、あれは上手いから楽しんでくればいいと。

「それとこれは魔法紋の解説だ。暇な時にでも読んでおけ」
「はい」

 中々の暑さの本を頂いた。本は大好きなんだけど、領地引き継ぎで暇がなくなってて、読む時間はとても少なくなっているんだ。クソッ読書は僕の心の栄養なのに!仕方ねえ、寝る前に少しずつ読むか。
 なんて思いながらリオンと案内の文官、フォンシエ様と四賢者の秘密の部屋を出た。この部屋は特殊な魔法をたくさんかけてある特別な部屋。誰にも漏らしたくない話をするところだ。リオンは特別に側近として入れてもらった。

「キャル様は好き者だけど……これは少し気の毒だ」
「ありがとうリオン……好き者は余計だ。間違ってないけど」

 リオンは僕が外に出る時の側近だ。ヘラルド連れて歩くと領地が混乱するからね。お茶を淹れながら、

「キャル様は王様をどう思いました?」
「あー……いい匂いだったよ。だけど、媚薬みたいな甘い匂いで……声も素敵でしょう?」
「確かに。あの声で「リオン閨へ」と言われたら喜んで行きます」
「だろ……ちんこビクッとしたんだ」

 あの人自体が媚薬みたいな魅力もあるんだよ。カリスマもあり、民に人気で子だくさん。

「知ってはいましたが、キャル様の側近になるまで近くでお姿を拝見することがなかったので、あれほどとはと驚いてます。さすが始祖の再来なんて言われるだけはある方でした」
「だよねえ…コンラッド様とは王の質が違うんだよ」
「ですね」

 仕事の能力だけじゃない、基本的な王の資質だ。たくさんあるとは思うんだけど、人を魅了すると言う才能が特化されているんだ。見目麗しいのはこの国ではあるあるだけど、それに付加価値を強く持っている方なんだ。

「リオン様、キャル様の湯浴みをお願いします。そして、これを着せて下さいませ」

 あちらのメイドがお盆に乗せた服を……なんだこれ?娼館の時の衣装スケスケ……に見える。

「下着は不要です。上にマントを羽織り移動をお願いします」
「かしこまりました」

 メイドが下がるとテーブルに衣装を置いて、二人で検分した。

「キャル様……これ着てないのと同じでは?」
「うん、娼館時代の僕の衣装より透けてるね」

 手のひらに布を乗せると手のシワまで見える……

「でも軽くて……絹なのは間違いないですね」
「ああ。これはアクセサリーかな」

 僕の言葉にリオンは金の揺れる葉っぱや宝石が散りばめられたものを手に取った。

「それは足首につけるアンクレットだ。ヤッてる最中シャランシャランと鳴るんだよ」
「へえ……エッチだ」
「そういう演出だ」

 夕食を王の家族と頂いてリオンとお風呂に入った。

「ここを……しなくても柔らかいからいいか」
「言わないで!」
「僕もあなたとしたいと思いますが、いつか相手をしてくれませんか?」
「え~……リオンまでかよ」
「僕がアン側でもいいですから」

 いつかなってキスだけってしてあげた。

「キャ……あん……もっと……気持ちい……」
「僕は上手いんだ。ノルンが受けをするとはどういうことか教えてやる」
「う…っ…乳首ダメ……なにこれ……」

 リオンはガタガタ震えて僕にされるがままだ。

「お前後ろは使ったことはあるか?」
「ない……で…す…妻はしたがりませ……ん…出ちゃうぅ……グッ」

 リオンは盛大に吹き出した。キスと乳首の愛撫だけでね。

「ハァハァ……うそ……キスと触るだけでとか……」
「僕は仕事でヤッてたんだよ。それもナムリスに抱かれて、さらに上手くなってる」
「ハァハァ……はい」
「僕に抱かれて妻を抱けなくなっても僕は責任取らないからな」

 リオンは考え込んで……それでも抱かれたいと。あなたはライリーさまとは違う……

「好きなんです。あなたのところに来たいと思ったのはあなたを好きになったから……いつか僕を愛してくれるかもと期待して……ごめんなさい…」
「いいや、ありがとう」

 リオンは野原の花のような純粋な香りがする。素直で……かわいい。

「次にここに来る時に抱いてやる」
「はい……嬉しい」

 リオンは僕を磨くんだと優しく隅々まで洗ってくれてちんこを硬くして頑張っていた。

「ハァハァ終わりです……僕もう…」

 フラッとして倒れそうになるのを受けとめた。

「大丈夫か?」
「はい……興奮して…暑くて……」
「ふん。少し待て」

 僕はカミーユにプレゼント用の媚薬を部屋に取りに戻り、リオンの尻に塗る。

「ぐあっ…熱い!ちんこ痛い……っ」
「一回だけだぞ」

 浴槽の縁に掴まれと手を置かせてぶすりとゆっくり押し込む。

「あは……あ…ん……ぎもぢい…」
「いいだろ?」
「堪んない……で…す……」

 彼のちんこは上下に揺れて射精して震える。

「初めてがあなたで嬉しい……」
「本当はゆっくり解してやりたいが時間がないし、僕がしたくなったからごめん」
「いい…僕の中に……出して……」

 僕よりも小柄なリオンは本当にかわいかった。仕事の時も愛らしい笑顔で僕を世話して頬を赤らめるこの子は……

「どうだ?」
「ハァハァ…打ち付ける度に出ちゃ…うの…僕どえしたの……」
「媚薬のせいもあるからイキやすくなってるんだ」
「いいえ……あなたのが大きく……」

 ダメだ!この子……締め付けがキツくて気持よ過ぎだ……

「出すぞ」
「出して!僕の中に……ちょうだい!」

 強い締め付けを無視し奥に押し込むとリオンはひゅって喉を鳴らし、ガタガタと震え立てなくなった。僕は腰を掴んでドクン!気持ちいい……僕は最近王家の能力が暴走しているのは感じている。言い寄って来るものを食いたくなってるんだ。理性よりも性欲が勝る。王の誘いはさすがにだけどさ。

「あはぁ……堪らない……これは…妻には求められない……キャル様……大好き……」

 抱き起こすと涙とよだれで放心していた。なんてかわいいんだ。リスのようなかわいさがあるね。この子。

「リオン……すぐには薬が抜けないから僕のベッドで寝てなさい。控えにいかなくていい」
「ありがとう存じます……」

 僕はリオンの体と自分の体を流し、ベッドにリオンを寝かせて支度をした。支度を終えてシードルを飲みながらフォンシエ様に頂いた本をソファで読んでいると、コンコン

「お迎えに上がりました」
「うん」
「あれ?リオン殿は……」
「僕が抱いて動けないんだ」
「ああ…さようで。では参りましょう」

 文官は特に驚きもせず王の待つ部屋に案内してくれた。ここは私室ではなく、王の閨専用の部屋だそう。

「キャル様がお見えになりました」
「入れ」

 文官が扉を開けるとローブを肩から羽織るだけで全裸のマルセリオ様。なんじゃこの色男!絵になる全裸!

「お待たせいたしました。お召により参上いたしました」
「ああ、マントを脱いでくれ」

 僕はマントの紐を解きソファの背もたれに置いた。下着を身に着けず、薄い絹のカシュクールを身に着けてるだけ。夜伽や男娼がよく身に着けているものだ。着る意味があるのかというくらいスケスケだけどね。これはね。

「近くに」
「はい」

 後ろからドアの閉まる音が聞こえた。薄暗い明かりの中、僕は王の前に立った。

「いいな……いくつだ?」
「三十一になります」
「脂の乗った食い頃だな」

 ソファに座れと言われて座ると手酌でワインを注いでくれた。

「ありがとう存じます」
「いいや」

 僕は緊張もしていてワインを一気飲み。ぷはあ……うっく。

「いい飲みっぷりだ。飲め」

 黙って二人で飲んでいる。王は特に話しかけては来なかったけど、僕を舐めるように見ていた。分かんないからまあいいと、僕はお酒を飲んでいた。






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