15 / 83
一章 事の起こり
12 王との面会(前編)
しおりを挟む
僕がこの屋敷の環境にもなれた頃、城に参内した。王様と王妃、真ん中の兄上様に会うためにね。
「吐き気がしてきた」
認めてくれていると分かっていても緊張する。
「キャル。父様も母様も前よりは年取ったけどあんまり変わんないよ?ちぃ兄様は更に変わんない」
あうぅ……庶民生活長くて、こういった事から離れすぎてて、嫌だって気持ちが勝る。いい人たちなんだろうけど、楽しみな気持ちは日に日に減って胃が痛くなって。
「キャルはぼくの旦那様だって堂々としていればいいよ」
「う、うん」
城まで馬車だとすぐそこだから、緊張している間に到着。はや!あん?
「ここ正面じゃないね」
「うん。ここは王族専用の、私的に来た時の入口だよ」
「ふーん」
「これはキャルや僕らをを守るためでもある。廊下も王族以外は通らないから安全だし」
「そっか。ありがとう」
「んふっ当たり前だよ」
御者が扉を開けてくれると、おお!変わってないんだね。筆頭執事ライアン!少しお年を召したかな。
「いらっしゃいませ。カミーユ様、キャル様」
「うん。父様たちは来てる?」
「はい。既にこちらに来ております」
「そう。よかった」
カミーユと話し終わるとライアンは、僕の方を向いた。
「お懐かしいですな。お元気になられたんですね。ようございました」
「あ…はい。ありがとう存じます」
クスクスと口元に握り拳を当てて笑う。
「キャル様はもう王族ですよ。お披露目が済んでないだけですから。私どもに敬語はおやめくださいませ」
「ですが、やはりみなに周知した後の方がいいのではないでしょうか」
やだなあキャルと、カミーユ。
「そんな危険なことはしないよ。ぼくらの結婚式が終わったら、簡単に誰が夫になったと会議で言うくらいだ。キャルをみんなに見せたりしないよ」
「はあ?それではあなたの立場が……」
立ち話もなんですから、中へとライアンは急かした。彼が扉を閉めると見たことのない廊下。幅も狭くて、と言っても城の廊下が幅広なだけだけど。
「この先の王族の私棟の手前にお茶室があるからね」
歩く速度が少し落ち、困ったようなカミーユ。
「それと、この間兄様が言っていた通りでね。ぼくら一代公爵にはみんななんの興味もないの。生きている事、それが仕事。子供も生まれて欲しくないのが今の大臣たちだよ」
「酷い、なんでそんな。いや、ごめん」
「うん」
はしたないけどカミーユの手を握った。この王族の立場の弱さの中、更に弱い兄様とカミーユ。どれほど悔しい思いをしていたのだろう。
「カミーユ。僕はあなたをとても愛している。これからもずっと愛し続ける。約束する」
「キャル……」
つなぐ手に力が篭もった。カミーユもギュッと握り返してくれる。僕はここで怖気付いている暇はない。前を睨みつけるように歩いた。
僕は覚悟してる気になってただけなんだ。他人事と、どこか思っていた部分があったんだろう。この手を離したくはない。信頼を失いたくない。
「ごめんね。僕が兄たちに殴られていた時、あなたも心を殴られていたんだね。辛かったね」
はっと息を飲んだカミーユの手は少し震えだした。
「キャル……僕ね。あなたを心のささえに…がん…ばってきたの。自分の力は弱くて……でも……」
涙をこらえ、絞り出すような声。僕はすまないと一言。
「僕は甘さを捨てる。あなたを守りたいんだ。笑っていて欲しいんだ」
「うん」
お茶会の部屋の扉の前に着いた。
「こちらへどうぞ」
「うん」
ライアンはゆっくりと開いてくれた。そこは表の城の装飾と変わらない家具やカーテン。コンソールには庭のバラが活けてあり、甘い香りを部屋に漂わせている。
「少しお待ちくださいませ」
「うん」
静かな空間。開いた窓からチチチッと鳥の声と、時々入ってくる風。レースのカーテンがふわりと揺れる。
給仕のカートからコポコポとメイドがお湯を注くと、ふわりと良い紅茶の香りが流れた。
「ねえ。そんなに構えなくてもいいよ。少し肩の力抜いて」
僕の手を取り両手でそっと包んでくれる。
「カミーユ。僕は変わりたいと本気で思ったんだ。あなたの支えになれる夫でいたいって」
「ありがと」
彼の手をギュッと握った。
「王が見えました」
メイドが小さな声で耳打ちしてくれた。すぐに僕らは立ち上がり、扉をの方を向いてお待ちした。ガチャリと開くと、普段の執務服の王と王妃。
「待たせたなカミーユ」
「いいえ。父上、母上。ご機嫌麗しゅう」
「ああ。………キャル?本当にキャルか?」
王は僕を見ると驚いていた。僕は王から目をそらさず、
「お久しぶりでございます。キャルでございます。子供の頃にお会いしたのが最後でございますから、姿は多少変わりました」
僕はにっこりと微笑んだ。貴族の優しい笑みになるように。
「もうそんなになるか。なんとまあ立派な青年になったものだ」
まあ座れと促されて、王が着席した所で僕らも座った。メイドは王たちにお茶を淹れると壁に下がった。
「サウンドウォール」
「え?」
つい声が出た。王は遮音防壁を僕らの周りに張り、メイドたちには聞こえないようにした。
「すまぬな。四人だけで話したかったのだ」
「いえ、構いません」
何を聞かれても正直に話そう。僕にはもう退路はない。国の秘密も聞いてしまったからね。お兄様はそのために話しに来たのは分かる。カミーユの願いを確実なものにしたかったんだろう。
「美しい男になったな。キャル」
「ありがとう存じます」
膝に手を付いて頭を下げた。
「カミーユ。お前の熱意がここにいるキャルなのだな。半年も追いかけてどうなるかと思っていたが、よかったな」
「はい父上。キャルは私をとても大切にしてくれます。私の大切な夫なのです。どうか今後もよろしくお願いいたします」
「ああ。カミーユを頼むな」
「はい。私の全てをかけたく存じます」
お二人は愛しそうにカミーユを見ていた。そう、これが親の顔だよ。もう僕には永遠に向けられることのないと思っていた笑顔だ。
「キャル」
「はい」
王はスッと真顔になり、膝に腕を付いて前のめりになった。
「私もお前を調べさせて貰った。報告書と相違はなかったが、お前はあれを読んでいるのか」
「はい。相違はございません」
なんとと一言漏れるように言うとうなだれた。私に力があれば、キャルを含めこんな思いをする子息は出なかったはずなのに。すまぬなと。
「他にも似たような方が?」
「ああ。派手なのがお前の家なだけで、他もそのような子息がたくさんだ。他国に売られた者すらいる」
「うっ」
何と言うことだ。そんな事になっているなんて。そうか……店に僕を遠目に見ていた子がいた。もしかしたら向こうは知っていて、僕に気が付かれたくなかったのかも。
「この間、セフィリノに聞いたのだろう」
「サラッとですが、お聞きいたしました」
ならばよい。全ての領地ではないがと、王は前置きをした。
「妾の子、外での不義の子など、奴隷として売りさばく流れも出来てしまっているんだよ」
「うそっ」
マヌール川に虐待の末捨てられて、下流の海近くに流れ着いてとかもある。全身に虐待の跡があり、目を覆いたくなる姿になってと、王は声を震わせた。
マヌール川。この国の中央に流れる大河だ。氾濫なども起こさない、川幅の広い大きな川。漁師が川魚、小エビなどを小舟で捕る穏やかな……そこにか。観光のボート乗り場とかもあるのに。
「特にここ数年、そんな貴族が増えたと報告が上がる。この状況だから、国内には奴隷商が増えたんだ。私は奴隷など、そんな商いなど認めた覚えはないのに!!」
王は奥歯を噛み締め、ギリギリと音がするほどだった。
「クオール……」
「クソッ……すまない。マリウス」
王妃は、悔しそうにしている王の様子に、泣きそうな顔をしながら、うなだれる背中を擦った。
「ごめんなさい。私たちに力がなくて……」
「いえ。その一端を担っているのも我が父でしょう。こちらこそ申し訳ございません」
僕は、はらわたが煮えくり返る思いがした。どこの国も多少の不正はある。不幸なお家もあるのは分かる。だが、その不幸は作られた、そう、他家に嵌められた家もあるはずなんだ。
身請けされていったカミュたちは、よくわからないうちに家がなくなったと言っていた。カミュの親は清廉潔白な、それこそ穏やかな農村の領主で不正とは縁遠かった。父は城の文官で、会計にも何かの決定にも関わっていなかったと言っていた。そんな話を思い出して少し話た。
「ああ。モーガンの息子、カミュはお前の所にいたのか」
「ええ。僕らの何に非があったのか、未だにわからないと。彼は他国の貴族に身請けされました」
ふふっそうか。どんな形でも幸せになって欲しいものだと、力の抜けた声で。
「あの家は完全に嵌められたんだ。お前のところではない伯爵家の不興を買ったんだ。真面目な男でな。身分は関係ないと上の者に不正を正せと注意したんだ。それを憎まれてな」
「ああ……カミュはとても可愛らしい子でした。それこそ教会の女性のような子で愛らしい」
そうだろう。モーガンもそんな感じだった。我らの味方でな。どうしているのかと哀しそうに……
王の嘆きと後悔が続いた。
「吐き気がしてきた」
認めてくれていると分かっていても緊張する。
「キャル。父様も母様も前よりは年取ったけどあんまり変わんないよ?ちぃ兄様は更に変わんない」
あうぅ……庶民生活長くて、こういった事から離れすぎてて、嫌だって気持ちが勝る。いい人たちなんだろうけど、楽しみな気持ちは日に日に減って胃が痛くなって。
「キャルはぼくの旦那様だって堂々としていればいいよ」
「う、うん」
城まで馬車だとすぐそこだから、緊張している間に到着。はや!あん?
「ここ正面じゃないね」
「うん。ここは王族専用の、私的に来た時の入口だよ」
「ふーん」
「これはキャルや僕らをを守るためでもある。廊下も王族以外は通らないから安全だし」
「そっか。ありがとう」
「んふっ当たり前だよ」
御者が扉を開けてくれると、おお!変わってないんだね。筆頭執事ライアン!少しお年を召したかな。
「いらっしゃいませ。カミーユ様、キャル様」
「うん。父様たちは来てる?」
「はい。既にこちらに来ております」
「そう。よかった」
カミーユと話し終わるとライアンは、僕の方を向いた。
「お懐かしいですな。お元気になられたんですね。ようございました」
「あ…はい。ありがとう存じます」
クスクスと口元に握り拳を当てて笑う。
「キャル様はもう王族ですよ。お披露目が済んでないだけですから。私どもに敬語はおやめくださいませ」
「ですが、やはりみなに周知した後の方がいいのではないでしょうか」
やだなあキャルと、カミーユ。
「そんな危険なことはしないよ。ぼくらの結婚式が終わったら、簡単に誰が夫になったと会議で言うくらいだ。キャルをみんなに見せたりしないよ」
「はあ?それではあなたの立場が……」
立ち話もなんですから、中へとライアンは急かした。彼が扉を閉めると見たことのない廊下。幅も狭くて、と言っても城の廊下が幅広なだけだけど。
「この先の王族の私棟の手前にお茶室があるからね」
歩く速度が少し落ち、困ったようなカミーユ。
「それと、この間兄様が言っていた通りでね。ぼくら一代公爵にはみんななんの興味もないの。生きている事、それが仕事。子供も生まれて欲しくないのが今の大臣たちだよ」
「酷い、なんでそんな。いや、ごめん」
「うん」
はしたないけどカミーユの手を握った。この王族の立場の弱さの中、更に弱い兄様とカミーユ。どれほど悔しい思いをしていたのだろう。
「カミーユ。僕はあなたをとても愛している。これからもずっと愛し続ける。約束する」
「キャル……」
つなぐ手に力が篭もった。カミーユもギュッと握り返してくれる。僕はここで怖気付いている暇はない。前を睨みつけるように歩いた。
僕は覚悟してる気になってただけなんだ。他人事と、どこか思っていた部分があったんだろう。この手を離したくはない。信頼を失いたくない。
「ごめんね。僕が兄たちに殴られていた時、あなたも心を殴られていたんだね。辛かったね」
はっと息を飲んだカミーユの手は少し震えだした。
「キャル……僕ね。あなたを心のささえに…がん…ばってきたの。自分の力は弱くて……でも……」
涙をこらえ、絞り出すような声。僕はすまないと一言。
「僕は甘さを捨てる。あなたを守りたいんだ。笑っていて欲しいんだ」
「うん」
お茶会の部屋の扉の前に着いた。
「こちらへどうぞ」
「うん」
ライアンはゆっくりと開いてくれた。そこは表の城の装飾と変わらない家具やカーテン。コンソールには庭のバラが活けてあり、甘い香りを部屋に漂わせている。
「少しお待ちくださいませ」
「うん」
静かな空間。開いた窓からチチチッと鳥の声と、時々入ってくる風。レースのカーテンがふわりと揺れる。
給仕のカートからコポコポとメイドがお湯を注くと、ふわりと良い紅茶の香りが流れた。
「ねえ。そんなに構えなくてもいいよ。少し肩の力抜いて」
僕の手を取り両手でそっと包んでくれる。
「カミーユ。僕は変わりたいと本気で思ったんだ。あなたの支えになれる夫でいたいって」
「ありがと」
彼の手をギュッと握った。
「王が見えました」
メイドが小さな声で耳打ちしてくれた。すぐに僕らは立ち上がり、扉をの方を向いてお待ちした。ガチャリと開くと、普段の執務服の王と王妃。
「待たせたなカミーユ」
「いいえ。父上、母上。ご機嫌麗しゅう」
「ああ。………キャル?本当にキャルか?」
王は僕を見ると驚いていた。僕は王から目をそらさず、
「お久しぶりでございます。キャルでございます。子供の頃にお会いしたのが最後でございますから、姿は多少変わりました」
僕はにっこりと微笑んだ。貴族の優しい笑みになるように。
「もうそんなになるか。なんとまあ立派な青年になったものだ」
まあ座れと促されて、王が着席した所で僕らも座った。メイドは王たちにお茶を淹れると壁に下がった。
「サウンドウォール」
「え?」
つい声が出た。王は遮音防壁を僕らの周りに張り、メイドたちには聞こえないようにした。
「すまぬな。四人だけで話したかったのだ」
「いえ、構いません」
何を聞かれても正直に話そう。僕にはもう退路はない。国の秘密も聞いてしまったからね。お兄様はそのために話しに来たのは分かる。カミーユの願いを確実なものにしたかったんだろう。
「美しい男になったな。キャル」
「ありがとう存じます」
膝に手を付いて頭を下げた。
「カミーユ。お前の熱意がここにいるキャルなのだな。半年も追いかけてどうなるかと思っていたが、よかったな」
「はい父上。キャルは私をとても大切にしてくれます。私の大切な夫なのです。どうか今後もよろしくお願いいたします」
「ああ。カミーユを頼むな」
「はい。私の全てをかけたく存じます」
お二人は愛しそうにカミーユを見ていた。そう、これが親の顔だよ。もう僕には永遠に向けられることのないと思っていた笑顔だ。
「キャル」
「はい」
王はスッと真顔になり、膝に腕を付いて前のめりになった。
「私もお前を調べさせて貰った。報告書と相違はなかったが、お前はあれを読んでいるのか」
「はい。相違はございません」
なんとと一言漏れるように言うとうなだれた。私に力があれば、キャルを含めこんな思いをする子息は出なかったはずなのに。すまぬなと。
「他にも似たような方が?」
「ああ。派手なのがお前の家なだけで、他もそのような子息がたくさんだ。他国に売られた者すらいる」
「うっ」
何と言うことだ。そんな事になっているなんて。そうか……店に僕を遠目に見ていた子がいた。もしかしたら向こうは知っていて、僕に気が付かれたくなかったのかも。
「この間、セフィリノに聞いたのだろう」
「サラッとですが、お聞きいたしました」
ならばよい。全ての領地ではないがと、王は前置きをした。
「妾の子、外での不義の子など、奴隷として売りさばく流れも出来てしまっているんだよ」
「うそっ」
マヌール川に虐待の末捨てられて、下流の海近くに流れ着いてとかもある。全身に虐待の跡があり、目を覆いたくなる姿になってと、王は声を震わせた。
マヌール川。この国の中央に流れる大河だ。氾濫なども起こさない、川幅の広い大きな川。漁師が川魚、小エビなどを小舟で捕る穏やかな……そこにか。観光のボート乗り場とかもあるのに。
「特にここ数年、そんな貴族が増えたと報告が上がる。この状況だから、国内には奴隷商が増えたんだ。私は奴隷など、そんな商いなど認めた覚えはないのに!!」
王は奥歯を噛み締め、ギリギリと音がするほどだった。
「クオール……」
「クソッ……すまない。マリウス」
王妃は、悔しそうにしている王の様子に、泣きそうな顔をしながら、うなだれる背中を擦った。
「ごめんなさい。私たちに力がなくて……」
「いえ。その一端を担っているのも我が父でしょう。こちらこそ申し訳ございません」
僕は、はらわたが煮えくり返る思いがした。どこの国も多少の不正はある。不幸なお家もあるのは分かる。だが、その不幸は作られた、そう、他家に嵌められた家もあるはずなんだ。
身請けされていったカミュたちは、よくわからないうちに家がなくなったと言っていた。カミュの親は清廉潔白な、それこそ穏やかな農村の領主で不正とは縁遠かった。父は城の文官で、会計にも何かの決定にも関わっていなかったと言っていた。そんな話を思い出して少し話た。
「ああ。モーガンの息子、カミュはお前の所にいたのか」
「ええ。僕らの何に非があったのか、未だにわからないと。彼は他国の貴族に身請けされました」
ふふっそうか。どんな形でも幸せになって欲しいものだと、力の抜けた声で。
「あの家は完全に嵌められたんだ。お前のところではない伯爵家の不興を買ったんだ。真面目な男でな。身分は関係ないと上の者に不正を正せと注意したんだ。それを憎まれてな」
「ああ……カミュはとても可愛らしい子でした。それこそ教会の女性のような子で愛らしい」
そうだろう。モーガンもそんな感じだった。我らの味方でな。どうしているのかと哀しそうに……
王の嘆きと後悔が続いた。
1
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
王子様のご帰還です
小都
BL
目が覚めたらそこは、知らない国だった。
平凡に日々を過ごし無事高校3年間を終えた翌日、何もかもが違う場所で目が覚めた。
そして言われる。「おかえりなさい、王子」と・・・。
何も知らない僕に皆が強引に王子と言い、迎えに来た強引な婚約者は・・・男!?
異世界転移 王子×王子・・・?
こちらは個人サイトからの再録になります。
十年以上前の作品をそのまま移してますので変だったらすみません。
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
【R18】【Bl】魔力のない俺は今日もイケメン絶倫幼馴染から魔力をもらいます
ペーパーナイフ
BL
俺は猛勉強の末やっと魔法高校特待生コースに入学することができた。
安心したのもつかの間、魔力検査をしたところ魔力適性なし?!
このままでは学費無料の特待生を降ろされてしまう…。貧乏な俺にこの学校の学費はとても払えない。
そんなときイケメン幼馴染が魔力をくれると言ってきて…
魔力ってこんな方法でしか得られないんですか!!
注意
無理やり フェラ 射精管理 何でもありな人向けです
リバなし 主人公受け 妊娠要素なし
後半ほとんどエロ
ハッピーエンドになるよう努めます
白い部屋で愛を囁いて
氷魚彰人
BL
幼馴染でありお腹の子の父親であるαの雪路に「赤ちゃんができた」と告げるが、不機嫌に「誰の子だ」と問われ、ショックのあまりもう一人の幼馴染の名前を出し嘘を吐いた葵だったが……。
シリアスな内容です。Hはないのでお求めの方、すみません。
※某BL小説投稿サイトのオメガバースコンテストにて入賞した作品です。
【完結】悪妻オメガの俺、離縁されたいんだけど旦那様が溺愛してくる
古井重箱
BL
【あらすじ】劣等感が強いオメガ、レムートは父から南域に嫁ぐよう命じられる。結婚相手はヴァイゼンなる偉丈夫。見知らぬ土地で、見知らぬ男と結婚するなんて嫌だ。悪妻になろう。そして離縁されて、修道士として生きていこう。そう決意したレムートは、悪妻になるべくワガママを口にするのだが、ヴァイゼンにかえって可愛らがれる事態に。「どうすれば悪妻になれるんだ!?」レムートの試練が始まる。【注記】海のように心が広い攻(25)×気難しい美人受(18)。ラブシーンありの回には*をつけます。オメガバースの一般的な解釈から外れたところがあったらごめんなさい。更新は気まぐれです。アルファポリスとムーンライトノベルズ、pixivに投稿。
嫌われ者の僕はひっそりと暮らしたい
りまり
BL
僕のいる世界は男性でも妊娠することのできる世界で、僕の婚約者は公爵家の嫡男です。
この世界は魔法の使えるファンタジーのようなところでもちろん魔物もいれば妖精や精霊もいるんだ。
僕の婚約者はそれはそれは見目麗しい青年、それだけじゃなくすごく頭も良いし剣術に魔法になんでもそつなくこなせる凄い人でだからと言って平民を見下すことなくわからないところは教えてあげられる優しさを持っている。
本当に僕にはもったいない人なんだ。
どんなに努力しても成果が伴わない僕に呆れてしまったのか、最近は平民の中でも特に優秀な人と一緒にいる所を見るようになって、周りからもお似合いの夫婦だと言われるようになっていった。その一方で僕の評価はかなり厳しく彼が可哀そうだと言う声が聞こえてくるようにもなった。
彼から言われたわけでもないが、あの二人を見ていれば恋愛関係にあるのぐらいわかる。彼に迷惑をかけたくないので、卒業したら結婚する予定だったけど両親に今の状況を話て婚約を白紙にしてもらえるように頼んだ。
答えは聞かなくてもわかる婚約が解消され、僕は学校を卒業したら辺境伯にいる叔父の元に旅立つことになっている。
後少しだけあなたを……あなたの姿を目に焼き付けて辺境伯領に行きたい。
帝国皇子のお婿さんになりました
クリム
BL
帝国の皇太子エリファス・ロータスとの婚姻を神殿で誓った瞬間、ハルシオン・アスターは自分の前世を思い出す。普通の日本人主婦だったことを。
そして『白い結婚』だったはずの婚姻後、皇太子の寝室に呼ばれることになり、ハルシオンはひた隠しにして来た事実に直面する。王族の姫が19歳まで独身を貫いたこと、その真実が暴かれると、出自の小王国は滅ぼされかねない。
「それなら皇太子殿下に一服盛りますかね、主様」
「そうだね、クーちゃん。ついでに血袋で寝台を汚してなんちゃって既成事実を」
「では、盛って服を乱して、血を……主様、これ……いや、まさかやる気ですか?」
「うん、クーちゃん」
「クーちゃんではありません、クー・チャンです。あ、主様、やめてください!」
これは隣国の帝国皇太子に嫁いだ小王国の『姫君』のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる