88 / 104
四章 イアサント共和国 筆頭国イアサント王国
22.戦後処理面倒くせぇ
しおりを挟む
まあなんだ、毎日疲れた。セレスタン様の所から帰ってきても変化はなく、午前は執務、午後は貴族の怒号で数日過ぎた。あれほど人とは欲を全面に出せるものなのかと軽く目眩がした。僕は本当の意味で貴族を、人の業を知らな過ぎたと思う。
「でもなんとかなったよな」
「うん……領地の範囲まで変えることになるとは思わなかったけどね」
結局ドナシアン王国が決めていた領地配分では上手く行かず、全部緑地線を引き直したんだ。エアハルトにあの当時の領地の主な収入源と、人の流れを再確認してね。なら仕方ねえと言わせた。面倒くさかったシクシク。
「だけど、領地の大小で納得させたんだからよしとしようぜ。これから人の大移動が始まるんだ。あちらもこちらも手薄になるから頑張らないとな」
「うん、ベトナージュの戦士もどうにか返せたし」
「あ~あ……あちらの貴族にも種付け行脚が始まるな」
そう、お金は要らないから種をという取り引きだったんだ。戦死者の保障もいらない、滞在中の実費のみでいいと言われた。なぜならあちらの戦士の層は厚く、二万なんてちょびっとだったそうだ。でも戦死者の家の種付けは優先でとね。あはは……考えるのはやめよう。
「アンセルムたちはいつから行くの?」
「すでに先行隊は行ってます。貴族街、城下町は整いつつありますし、城もセレスタン様仕様に変更しています。ですが数年、子供が成長するまでしかやらぬと言われてますので、私室棟のみでよいと改修はそこまでです」
「そうなのか」
くそっ……あのジジィもといセレスタン様は代理の王だから遊んで暮らす、いるだけだと宣言してたしね。独り言が聞こえたジュスランは、まあなんだ悪い人ではないよと。
「セレスタン叔父上は頑固で、でも誠実な方だ。父上の弟とは思えないくらいな」
「そうだぞ?俺たちも苦手ではあるけど間違ったことも言わないし、指示も的確。言い方が威圧的なだけだ」
ステファヌもなんだかんだ文句言いながら、子供たちの誰かが王になる数年は頑張ってくれるさと。
「ならいいけどね」
「そこは俺たちも信頼しているところだよ」
「ふ~ん、でも優しい方なのは確かだと思う」
「ああ、コランタンもあんなに愛されて大変だろうな」
朝の執務室で書類にサクサクサインして、読んで……おお?恐ろしくお金が消えるね?
「仕方ねえだろ?あちらの国庫を調べたらマジで何もなかったんだから」
「あれは驚いたよね。戦に全振りしてて生活するギリギリとは」
二人もあそこまでアベラルドがバカだとは思わなかった。ある意味関心すると笑う。ほらこれも見ろと書類を寄こした。
「うん。おお?貴族にお給料払ってなかった?」
「そう!戦でイアサント取ったら払うね!うふっだってさ」
「よくもまあ、みんな我慢したもんだ」
「まあなあ、長年だから洗脳済みなんだろうよ」
賄賂当たり前の国だったからそれでなんとかしろって意味もあるんだろと、アンセルムも苦笑い。
「エアハルトも副団長だったけどあちらの給料だけではカツカツの生活だったし、たまに不払いでこちらの給料なかったら、戦来る前に死ぬなって時期もあったそうだ」
「あはは……これだけ苦しいとおかしくなるのも分かる気はするね」
「だよなあ」
書類の内容を読めば読むほど、人の心が失われて行くのは必然かと思わざるを得ない。私利私欲に走らなければ自分が立ち行かないような……それが状態化した国かあ。ペラペラと書類をめくりながら、イヤだねえとしか感想が出てこない。。
「そういやさ、逃げた連中は戻すのか?」
不意にステファヌが聞いてきた。
「はあ?しないよ。気の毒だとは思うけど、あの荒い気性は昨日今日のものじゃない。なんでうちの貴族にかわいそうな事をしなくちゃならないんだよ」
んふふっと二人は微笑んだ。なに?
「いやな……以前のお前なら戻して農家にでもすればいいでしょ?なんて言うかなと思ったんだけどな」
「言わないよ。僕の子供がこれから治めるんだよ?それに僕はここの貴族が嫌いじゃないんだ。今回揉めてさ、結局一人ひとりと話す事になったでしょ?話しを聞いたら家が大切で喚いてただけだし」
「ああそうだ。イアサントを慕ってついて来た騎士や戦士の家系だからな。あいつらの家もさ」
そう。だからいくら政治の腐敗が起ころうがドナシアンの様にはならなかった。国に困った事が起きればイアサントに忠誠を!と立ち上がる……未だに続くイアサントの威光に畏怖の念を感じるよね。でも、オーブのイアサントはそんなふうには見えはしない優しい先祖だ。
「叔父上の所に行くのは明後日かあ」
「うん。ほれ、僕の所に来ている文句たらたらを美しい言葉で飾った召喚命令だよ」
僕は彼からの手紙を二人に渡した。
「あはは、きれいな文章でこれだけ文句言えるのは叔父上ならではだな。ステファヌも読めよ」
「ああ」
ふ~んと苦笑い。
「褒めながらボロくそだな」
「でしょう?忙しいのは分かるが頼んだのはお前らだろ、見送りに来いってさ。それにあちらにも定期的に行くことになるだろうね」
「そうだなあ、三人ではムリだが行くしかないな」
誰かその時動ける者が行くしかない。お願いしている分ご機嫌伺いは大切しね。それにドナシアンが落ち着けば周りの国も安定するだろうし、大使館経由で行けるだろう。
そうそう!ドナシアンまでの間の国にも大使館を置くことになったんだ。当然あちらの国の人もこちらに設置する。対岸に渡っただけなのに全然文化も獣人の国。王族の純血種がみんな猫とか熊とかだそうでお召もない!そしてみんなの話しを聞くと王はみんなファンダル様みたいで穏やかだそうだ。
大使館が出来て落ち着いたらドナシアンに行く最初の時に合わせてご挨拶に伺う予定。それはとても楽しみにしている。純粋に訪問だから楽しみすぎる!
「何ニヤニヤしてんだよ」
「ん~?ドナシアンに行く途中の国に僕は行ってないから楽しみだなあって思ってさ」
「ああ、そうだなあ。俺らはカルデロン王国はお前の名代で行ったな。猫族可愛かったよ」
「でしょうとも!アデルがいっぱいとか……うふふ」
まあ、叔父上訪問は楽しいばかりじゃないだろうから楽しみはあった方がいいわなと、ジュスランは書類を読みながら言う。ステファヌもまだ先だからニヤニヤしないで働け言われ渋々頑張った。
はあ……机に山のように積まれた書類はいくらやっても追加はいくらでもやって来て減りはしなかった。いやああ!!
「でもなんとかなったよな」
「うん……領地の範囲まで変えることになるとは思わなかったけどね」
結局ドナシアン王国が決めていた領地配分では上手く行かず、全部緑地線を引き直したんだ。エアハルトにあの当時の領地の主な収入源と、人の流れを再確認してね。なら仕方ねえと言わせた。面倒くさかったシクシク。
「だけど、領地の大小で納得させたんだからよしとしようぜ。これから人の大移動が始まるんだ。あちらもこちらも手薄になるから頑張らないとな」
「うん、ベトナージュの戦士もどうにか返せたし」
「あ~あ……あちらの貴族にも種付け行脚が始まるな」
そう、お金は要らないから種をという取り引きだったんだ。戦死者の保障もいらない、滞在中の実費のみでいいと言われた。なぜならあちらの戦士の層は厚く、二万なんてちょびっとだったそうだ。でも戦死者の家の種付けは優先でとね。あはは……考えるのはやめよう。
「アンセルムたちはいつから行くの?」
「すでに先行隊は行ってます。貴族街、城下町は整いつつありますし、城もセレスタン様仕様に変更しています。ですが数年、子供が成長するまでしかやらぬと言われてますので、私室棟のみでよいと改修はそこまでです」
「そうなのか」
くそっ……あのジジィもといセレスタン様は代理の王だから遊んで暮らす、いるだけだと宣言してたしね。独り言が聞こえたジュスランは、まあなんだ悪い人ではないよと。
「セレスタン叔父上は頑固で、でも誠実な方だ。父上の弟とは思えないくらいな」
「そうだぞ?俺たちも苦手ではあるけど間違ったことも言わないし、指示も的確。言い方が威圧的なだけだ」
ステファヌもなんだかんだ文句言いながら、子供たちの誰かが王になる数年は頑張ってくれるさと。
「ならいいけどね」
「そこは俺たちも信頼しているところだよ」
「ふ~ん、でも優しい方なのは確かだと思う」
「ああ、コランタンもあんなに愛されて大変だろうな」
朝の執務室で書類にサクサクサインして、読んで……おお?恐ろしくお金が消えるね?
「仕方ねえだろ?あちらの国庫を調べたらマジで何もなかったんだから」
「あれは驚いたよね。戦に全振りしてて生活するギリギリとは」
二人もあそこまでアベラルドがバカだとは思わなかった。ある意味関心すると笑う。ほらこれも見ろと書類を寄こした。
「うん。おお?貴族にお給料払ってなかった?」
「そう!戦でイアサント取ったら払うね!うふっだってさ」
「よくもまあ、みんな我慢したもんだ」
「まあなあ、長年だから洗脳済みなんだろうよ」
賄賂当たり前の国だったからそれでなんとかしろって意味もあるんだろと、アンセルムも苦笑い。
「エアハルトも副団長だったけどあちらの給料だけではカツカツの生活だったし、たまに不払いでこちらの給料なかったら、戦来る前に死ぬなって時期もあったそうだ」
「あはは……これだけ苦しいとおかしくなるのも分かる気はするね」
「だよなあ」
書類の内容を読めば読むほど、人の心が失われて行くのは必然かと思わざるを得ない。私利私欲に走らなければ自分が立ち行かないような……それが状態化した国かあ。ペラペラと書類をめくりながら、イヤだねえとしか感想が出てこない。。
「そういやさ、逃げた連中は戻すのか?」
不意にステファヌが聞いてきた。
「はあ?しないよ。気の毒だとは思うけど、あの荒い気性は昨日今日のものじゃない。なんでうちの貴族にかわいそうな事をしなくちゃならないんだよ」
んふふっと二人は微笑んだ。なに?
「いやな……以前のお前なら戻して農家にでもすればいいでしょ?なんて言うかなと思ったんだけどな」
「言わないよ。僕の子供がこれから治めるんだよ?それに僕はここの貴族が嫌いじゃないんだ。今回揉めてさ、結局一人ひとりと話す事になったでしょ?話しを聞いたら家が大切で喚いてただけだし」
「ああそうだ。イアサントを慕ってついて来た騎士や戦士の家系だからな。あいつらの家もさ」
そう。だからいくら政治の腐敗が起ころうがドナシアンの様にはならなかった。国に困った事が起きればイアサントに忠誠を!と立ち上がる……未だに続くイアサントの威光に畏怖の念を感じるよね。でも、オーブのイアサントはそんなふうには見えはしない優しい先祖だ。
「叔父上の所に行くのは明後日かあ」
「うん。ほれ、僕の所に来ている文句たらたらを美しい言葉で飾った召喚命令だよ」
僕は彼からの手紙を二人に渡した。
「あはは、きれいな文章でこれだけ文句言えるのは叔父上ならではだな。ステファヌも読めよ」
「ああ」
ふ~んと苦笑い。
「褒めながらボロくそだな」
「でしょう?忙しいのは分かるが頼んだのはお前らだろ、見送りに来いってさ。それにあちらにも定期的に行くことになるだろうね」
「そうだなあ、三人ではムリだが行くしかないな」
誰かその時動ける者が行くしかない。お願いしている分ご機嫌伺いは大切しね。それにドナシアンが落ち着けば周りの国も安定するだろうし、大使館経由で行けるだろう。
そうそう!ドナシアンまでの間の国にも大使館を置くことになったんだ。当然あちらの国の人もこちらに設置する。対岸に渡っただけなのに全然文化も獣人の国。王族の純血種がみんな猫とか熊とかだそうでお召もない!そしてみんなの話しを聞くと王はみんなファンダル様みたいで穏やかだそうだ。
大使館が出来て落ち着いたらドナシアンに行く最初の時に合わせてご挨拶に伺う予定。それはとても楽しみにしている。純粋に訪問だから楽しみすぎる!
「何ニヤニヤしてんだよ」
「ん~?ドナシアンに行く途中の国に僕は行ってないから楽しみだなあって思ってさ」
「ああ、そうだなあ。俺らはカルデロン王国はお前の名代で行ったな。猫族可愛かったよ」
「でしょうとも!アデルがいっぱいとか……うふふ」
まあ、叔父上訪問は楽しいばかりじゃないだろうから楽しみはあった方がいいわなと、ジュスランは書類を読みながら言う。ステファヌもまだ先だからニヤニヤしないで働け言われ渋々頑張った。
はあ……机に山のように積まれた書類はいくらやっても追加はいくらでもやって来て減りはしなかった。いやああ!!
11
あなたにおすすめの小説
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
2026/02/14 累計30万P突破御礼バレンタインSS追加しました
2026/02/15 累計いいね♡7777突破御礼SS 19時に公開します。
様々な形での応援ありがとうございます!
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる