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二章 イアサントとアデラールとオーブ
14.さあ外国の王との初顔合わせだ!
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城の庭は祭りの様相になり屋台は増えて人の出入りも多いみたい。酔っ払った者の仲裁も大変と騎士団から報告が上がって来ていた。
今回の国民へのお披露目は朝と夕方前にもう一度するんだ。広く国民に知ってもらうためにね。そして街には号外のような紙が撒かれているようで巡回の騎士が持ってきてくれた。
「あはは!よく似てんじゃん!この似顔絵」
「俺らはまあ長く王族やってるからあれだがお前……あはは!」
そう……見たことない人が描くからおかしなのも何枚か混じっていた。三口の猫族の王とか?毛色がそもそも違うとか?イレールとかアンセルムさえ笑って……
「くぷぷっみんな想像力が豊かで……あはは!」
「アンセルムまで……」
「すみませんでも……この猫王は……あはは!」
ジュスランもステファヌもこの猫王優勝とか言ってるし……
「はあ……みんなの認識が変わると良いなあ……猫じゃない!とか言われたらどうしよう」
「あ~ははっ人族の王にこれはねぇ!大丈夫だよ涙出る」
ジュスランは死ぬほど笑ってるよ。あ~楽しかったとアンセルムもね。
「これから視察とかで外に出ますから変わりますよ!」
「そう?」
「ええ!きっとね。あはは!かわいいです猫王!」
なんだかなあバカにされてるような?まあいいか。文章は歓迎の言葉ばかりだからね。
「さて笑ってる場合ではありません。他国の王族が来ましたよ」
「うん」
ドアを開けますと騎士が言うと大きく開放されて会場の熱気がブワッと入って来た。さすがに国内のとは違い華やかだ。衣装がまず違う。自分の領土の特産物をアピールする場でもあるからこれでもか!と皆着飾って……みんな商魂たくましいね。でもそのお陰で僕こんなにゆるゆる王様出来てるんだなあ。みんなありがとう!!
「リンゲル王国国王ファンダル樣、エリベルト樣、魔法省団長コンスタン樣、宰相フェルミーノ樣」
あはは。うん……この順番だとオモタヨ~うち一番の貧乏国だからね。
「お初にお目にかかりますルチアーノ王。ファンダルでございます。お二人はお久しぶりですね」
「こちらこそファンダル王にお会い出来るとはつい先日まで思いもしませんでした。嬉しゅうございます」
「ふふっさすが我が国の出身の色とと言いたいところですが髪色はアデラール様が同じですね。コンスタン家はもうこの色が出なくなりました」
「そうなんですか?私の父の家系は皆この色なんです」
団長のコンスタンは微笑み、
「羨ましく思います。ルチアーノ様」
獅子王と言われるだけあってたてがみの美しさは見惚れるくらいで威厳の中に優しさが滲み出ている素敵な方だ。祖国の自慢の王……近くで見ると更にかっこいい。コンスタンもどことなく僕に似てるような気もする。
「ジュスラン樣はご懐妊ですな。楽しみでしょう」
「ええ、先に私の子をルチアーノが産んでまして今回は私が」
「イアサントは王族がお二人だけになって叔父上の所にもお子がおらぬ故心配しておりました。我が国とこちらはアデラール様からの付き合いですからな」
ええとステファヌも微笑み、
「今回はファンダル様にはご迷惑をお掛けしたにも関わらず寛大なご手配ありがとう存じます」
「いやいや……我らは兄弟国ではございませんか。それに建国から五百年、こんな事が起こるのはイアサントだけではございませんよ。どの国も大なり小なりございます」
和やかに会話が続き、
「ではまた後ほど。ルチアーノ様」
「はい。ご足労ありがたく存じます」
ファンダル一行がホールに戻った。
「はあ……ファンダル様かっこいい……」
「そう?獅子だからまあ……」
「遠目からしか見たことなかったけど近くで見ると威厳と優しさがもう!くうぅ!」
二人はブスッとした。
「あんなおっさんが好みか?」
「は?」
「だってあんな目をキラキラさせてさ……」
プッ嫉妬してくれるの?きゃあ嬉しい!
「嫉妬をありがとう!でも違う。彼の政策と民を思う気持ちをリスペクトしてるだけ。尊敬の気持ちだよ」
「ホント?」
「ホント。愛しているのは二人だけです。んふふっ」
ならちゅうして!って。式典中……まあいっか。チュッチュッと二人にした。
「ふふっ嬉しい……俺なんだろ……幸せ」
「ジュスラン?……その顔はマズい」
ステファヌの指摘通り蕩けちゃってる……ね。本当にかわいくなって困っちゃうなぁ。
「ジュスラン下がる?」
「ん?いる!ここくらい頑張るよ。お腹を見せつけるんだよ!」
「はあ左様で……」
次よろしいですかとドアの騎士が……はい!と返事するとエブラール王国の王族がやって来た。
「エブラール王国国王アグスティン様、セレスティノ様、魔法省団長フェルナンド様、宰相ドロテオ様」
「お初にお目にかかります。エブラール王国アグスティンと申します」
「ようこそ。遠いところをありがとう存じますルチアーノでございます」
彼らは竜族。耳が尖り部分的に顔とかに鱗がある。髪は鱗に準じるのか多彩な色なんだろう三人とも違う。それにしてもごっついなあ尻尾も太い。目は金色で……全員か。人族なのは魔術師団長だけだね。
「ルチアーノ様、我が国はこの五国一天変地異が多発しておりました。が、あなたが即位されてからみるみる内に元に戻って行き……我が魔術師団の人族の魔力量も日々増えて未だに増えております。何をなさったかは聞きませんが感謝を申し上げる」
「それはようございました。どの様な結果になるかは分からずに頑張っただけなのですが……」
アンセルムがふわ~んとした感じで説明してくれた。
「ルチアーノ様の魔力量がなければ困った事がこれからもっと起きるはずだったのですよ」
「ほほう……どこかから魔力漏れが起きたと聞きましたがそれで土地の力がなくなりこの様な……それを塞いたのですね?」
「ええ!見つけるのは大変でしたがなんとか塞ぎましたしこれからもっと良くなりますよ!」
え?なんか漏れたことに?どっかから?それ僕が塞いだの?今聞いたよそれ。
「ですのでこれからは安心ですよ、アグスティン様」
「ええ。改めて感謝いたす!」
「いえいえ……それも魔力大国イアサントの仕事ですから。んふふっ」
なんて会話をしてエブラール王国の復興の様子を伺い彼らはホールに戻った……おい!アンセルム!
「なんだあの話は!僕聞いてない!」
「俺たちもだ!」
あははと苦笑いで、
「私も頭フル回転で捏造をこの場でしたのです!国内は知っている者が殆どですが国外には話せないのでってのをジュスランのせいで忘れてましてね!」
「あ……ごめんね……アンセルム」
嫌味な顔でアンセルムがジュスランを見るとしおしおと項垂れた。キッと僕は睨み、
「僕のジュスラン虐めないで!」
「あ……ごめんなさい。そんなつもりはなかったんですが……クソッ調子狂うなこのジュスラン……」
ブツブツと最後は独り言のようになった。
「ジュスラン大丈夫?」
「うん」
そっと抱きしめて……かわいい……
「本当にジュスランの変貌はすごい……ルチアーノみたいになって来てる。かわいいし……」
「ですね。いつものがさつな男とは思えません。ちんこ大魔王と同一人物とは……」
ねってステファヌとアンセルムが言い合ってるとことでジュスランはんふふって僕に蕩ける顔を向ける。チュッチュッ……日増しにかわいい。
「ルチアーノもっとして?」
「全部終わったらね」
「うん。んふふっ」
なんだかなあと二人に睨まれながら後半戦後二国……三国かな。よし!頑張ろう!
今回の国民へのお披露目は朝と夕方前にもう一度するんだ。広く国民に知ってもらうためにね。そして街には号外のような紙が撒かれているようで巡回の騎士が持ってきてくれた。
「あはは!よく似てんじゃん!この似顔絵」
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そう……見たことない人が描くからおかしなのも何枚か混じっていた。三口の猫族の王とか?毛色がそもそも違うとか?イレールとかアンセルムさえ笑って……
「くぷぷっみんな想像力が豊かで……あはは!」
「アンセルムまで……」
「すみませんでも……この猫王は……あはは!」
ジュスランもステファヌもこの猫王優勝とか言ってるし……
「はあ……みんなの認識が変わると良いなあ……猫じゃない!とか言われたらどうしよう」
「あ~ははっ人族の王にこれはねぇ!大丈夫だよ涙出る」
ジュスランは死ぬほど笑ってるよ。あ~楽しかったとアンセルムもね。
「これから視察とかで外に出ますから変わりますよ!」
「そう?」
「ええ!きっとね。あはは!かわいいです猫王!」
なんだかなあバカにされてるような?まあいいか。文章は歓迎の言葉ばかりだからね。
「さて笑ってる場合ではありません。他国の王族が来ましたよ」
「うん」
ドアを開けますと騎士が言うと大きく開放されて会場の熱気がブワッと入って来た。さすがに国内のとは違い華やかだ。衣装がまず違う。自分の領土の特産物をアピールする場でもあるからこれでもか!と皆着飾って……みんな商魂たくましいね。でもそのお陰で僕こんなにゆるゆる王様出来てるんだなあ。みんなありがとう!!
「リンゲル王国国王ファンダル樣、エリベルト樣、魔法省団長コンスタン樣、宰相フェルミーノ樣」
あはは。うん……この順番だとオモタヨ~うち一番の貧乏国だからね。
「お初にお目にかかりますルチアーノ王。ファンダルでございます。お二人はお久しぶりですね」
「こちらこそファンダル王にお会い出来るとはつい先日まで思いもしませんでした。嬉しゅうございます」
「ふふっさすが我が国の出身の色とと言いたいところですが髪色はアデラール様が同じですね。コンスタン家はもうこの色が出なくなりました」
「そうなんですか?私の父の家系は皆この色なんです」
団長のコンスタンは微笑み、
「羨ましく思います。ルチアーノ様」
獅子王と言われるだけあってたてがみの美しさは見惚れるくらいで威厳の中に優しさが滲み出ている素敵な方だ。祖国の自慢の王……近くで見ると更にかっこいい。コンスタンもどことなく僕に似てるような気もする。
「ジュスラン樣はご懐妊ですな。楽しみでしょう」
「ええ、先に私の子をルチアーノが産んでまして今回は私が」
「イアサントは王族がお二人だけになって叔父上の所にもお子がおらぬ故心配しておりました。我が国とこちらはアデラール様からの付き合いですからな」
ええとステファヌも微笑み、
「今回はファンダル様にはご迷惑をお掛けしたにも関わらず寛大なご手配ありがとう存じます」
「いやいや……我らは兄弟国ではございませんか。それに建国から五百年、こんな事が起こるのはイアサントだけではございませんよ。どの国も大なり小なりございます」
和やかに会話が続き、
「ではまた後ほど。ルチアーノ様」
「はい。ご足労ありがたく存じます」
ファンダル一行がホールに戻った。
「はあ……ファンダル様かっこいい……」
「そう?獅子だからまあ……」
「遠目からしか見たことなかったけど近くで見ると威厳と優しさがもう!くうぅ!」
二人はブスッとした。
「あんなおっさんが好みか?」
「は?」
「だってあんな目をキラキラさせてさ……」
プッ嫉妬してくれるの?きゃあ嬉しい!
「嫉妬をありがとう!でも違う。彼の政策と民を思う気持ちをリスペクトしてるだけ。尊敬の気持ちだよ」
「ホント?」
「ホント。愛しているのは二人だけです。んふふっ」
ならちゅうして!って。式典中……まあいっか。チュッチュッと二人にした。
「ふふっ嬉しい……俺なんだろ……幸せ」
「ジュスラン?……その顔はマズい」
ステファヌの指摘通り蕩けちゃってる……ね。本当にかわいくなって困っちゃうなぁ。
「ジュスラン下がる?」
「ん?いる!ここくらい頑張るよ。お腹を見せつけるんだよ!」
「はあ左様で……」
次よろしいですかとドアの騎士が……はい!と返事するとエブラール王国の王族がやって来た。
「エブラール王国国王アグスティン様、セレスティノ様、魔法省団長フェルナンド様、宰相ドロテオ様」
「お初にお目にかかります。エブラール王国アグスティンと申します」
「ようこそ。遠いところをありがとう存じますルチアーノでございます」
彼らは竜族。耳が尖り部分的に顔とかに鱗がある。髪は鱗に準じるのか多彩な色なんだろう三人とも違う。それにしてもごっついなあ尻尾も太い。目は金色で……全員か。人族なのは魔術師団長だけだね。
「ルチアーノ様、我が国はこの五国一天変地異が多発しておりました。が、あなたが即位されてからみるみる内に元に戻って行き……我が魔術師団の人族の魔力量も日々増えて未だに増えております。何をなさったかは聞きませんが感謝を申し上げる」
「それはようございました。どの様な結果になるかは分からずに頑張っただけなのですが……」
アンセルムがふわ~んとした感じで説明してくれた。
「ルチアーノ様の魔力量がなければ困った事がこれからもっと起きるはずだったのですよ」
「ほほう……どこかから魔力漏れが起きたと聞きましたがそれで土地の力がなくなりこの様な……それを塞いたのですね?」
「ええ!見つけるのは大変でしたがなんとか塞ぎましたしこれからもっと良くなりますよ!」
え?なんか漏れたことに?どっかから?それ僕が塞いだの?今聞いたよそれ。
「ですのでこれからは安心ですよ、アグスティン様」
「ええ。改めて感謝いたす!」
「いえいえ……それも魔力大国イアサントの仕事ですから。んふふっ」
なんて会話をしてエブラール王国の復興の様子を伺い彼らはホールに戻った……おい!アンセルム!
「なんだあの話は!僕聞いてない!」
「俺たちもだ!」
あははと苦笑いで、
「私も頭フル回転で捏造をこの場でしたのです!国内は知っている者が殆どですが国外には話せないのでってのをジュスランのせいで忘れてましてね!」
「あ……ごめんね……アンセルム」
嫌味な顔でアンセルムがジュスランを見るとしおしおと項垂れた。キッと僕は睨み、
「僕のジュスラン虐めないで!」
「あ……ごめんなさい。そんなつもりはなかったんですが……クソッ調子狂うなこのジュスラン……」
ブツブツと最後は独り言のようになった。
「ジュスラン大丈夫?」
「うん」
そっと抱きしめて……かわいい……
「本当にジュスランの変貌はすごい……ルチアーノみたいになって来てる。かわいいし……」
「ですね。いつものがさつな男とは思えません。ちんこ大魔王と同一人物とは……」
ねってステファヌとアンセルムが言い合ってるとことでジュスランはんふふって僕に蕩ける顔を向ける。チュッチュッ……日増しにかわいい。
「ルチアーノもっとして?」
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