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一章 神様はいじわるだけど
9.言えるかな
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広翔と最近はお休みの日であろうとゆっくり過ごす時間がない。顔見てすぐ寝ちゃうことが多くて。
「ごめん。こういう仕事なんだよ。海外の都合で動くからさ。メールは死ぬほど貯まるし、その割に返事は来ないし。待ち時間は別の案件と並行で……お昼も食べるのやっとって感じ」
「そうなんだ」
年に何度か本気で始発、終電になる。間違うと帰って来ない。お金稼ぐって大変だ。
「こんなだけど仕事は楽しいんだ」
「そっか」
普通にしてたらほとんど会えなくなるから、こんな時期は僕が合わせている。平日も部屋で待ってて顔見たら帰るとか。泊まることもある。
「帰って来て千広がいるだけで嬉しいんだ。エッチもしたいけど、もう体力ない。もう少ししたらきっと」
「うん。倒れないようにね」
「わかってる……」
ベッドに横になって少しおしゃべりすると、広翔はすぐ寝ちゃう。目の下のクマは日に日に濃くなるし、疲労の色も強くなる。
こんなに大変なんだね、時差があるから仕方ないんだろうけどさ。
でもこんな仕事してるパートナーがいる人に比べれば、僕は会えている方なんだ。連絡すら心の余裕がなくなって、面倒臭くなるらしいから。ちょっと僕なりに調べたり。
「少しでも顔見られればいいや」
チュッとしてから僕は寝る。朝起きると彼はもういない、ほぼ始発で出勤するからね。起きたら僕も部屋に帰って着替えて出勤。僕も忙しい時はここには来ていない。
うちは暇だったんだけど、ゆっくり忙しさが増えて来てるんだ。定時で帰るとか出来なくなっている。
「仕方ないよね」
僕らは付き合っている期間に比べて一緒にいる時間は短い。広翔は出張で振られたって言ってたけど、普段の会えなさ具合もあるんじゃないだろうか。そんなのが数ヶ月。
「ちーちゃん聞いて!来週からまたいつもの時間には帰れると思う。休みも一日丸々取れそうだ」
「そう。よかったね」
日曜の昼過ぎに帰宅して「ただいま」も言わず一番にそう言った。嬉しそうにちーちゃんって。
「千広、あんまり嬉しそうじゃないね?」
「そんなことないよ。お昼食べてぼんやりしてたから反応出来てないだけ」
「それでもさ」
不満げな顔してたけど着替えてくるって。僕はこれに慣れてしまっていたんだ。今回は期間も長くて、寂しいの先に気持ちが行ってしまったような気分。そんなことを考えながら、彼が着替えている間に、コーヒーをマグカップに用意して待っていた。
「ちーちゃん抱っこして」
「うん」
いつのように抱き合った。
「ちーちゃん冷たい。俺嬉しくて報告したのに」
「嬉しいよ」
「ほんとかよ。反応が薄い」
「ごめん」
「うん悪い」
時々僕は冷たいと思われているようで、ブツブツ文句が出てきた。
「俺の嬉しいと、ちーちゃんの嬉しいの熱量が噛み合ってない。すごく寂しい」
「そう?そんなことないよ」
「そうなんだよ!」
グイッと体を離して目を見る。
「俺こんなに好きなのに。ねえなんでだよ」
怒ってるような哀しそうな、どんだけ僕は愛されてるんだろう。こんな顔させるなんて。
「俺、千広にゆっくり好きになってって言ったけど、一年以上過ぎたよ?」
「はあ広翔、僕最初言ったよね?陰気臭くて言葉や態度で示すの苦手だって」
開き直ったような言葉になった。だけど僕はこれだけ愛されてることに図々しくも慣れて、当たり前と思い、いなくても心がほっこり幸せを感じている。だから、多少会えなくても、エッチ出来なくとも僕は幸せ。
いつも心の大切なところに広翔がいる。もうそれだけで満足でね。を、説明した。
「そっか……千広の心の真ん中に俺がいるのか」
「うん。それは嘘じゃない」
元彼の時も情熱的に愛を伝えてはいなかった。いてくれる、帰ってきてくれることが嬉しく思っていたんだ。でも……表現が足りなくて、母ちゃん見たいと思われていた。
「僕はあんまり表現はしないかもしれない。だけど広翔が大好き。でも慣れるとこんななる。ごめん」
そうかって。俺は付き合いが長くなれば強く気持ちをぶつけても、同じように返してもらえるってのを当たり前と思ってたそうだ。そんでうーんって考えてから、
「ねえ、時々照れてるのはもしかして」
「ゔっ……」
「エッチの時に俺の言葉で悶えてんのは?」
なんてこと聞くんだよ!顔が真っ赤になって俯いた。
「……嬉しくて反応しちゃってる……ね」
クッと笑うの我慢してるような?
「広翔?」
僕は顔を上げた。広翔はニヤニヤして企んでるような雰囲気。
「そっかあ。千広はなんかリミッターが解除されないと、俺と同じ熱量を表現してくれないのかあ」
また抱き寄せて耳に舌が、唇がハムハムと。
「感じれば……言ってくれる?」
「ん…疲れてるでしょ」
「半日はある。ちーちゃん抱くくらいの体力は絞り出せるよ」
「出さなくていいよ」
やーだって首にも吸い付いてチュク…チュク……って。唇の、舌の感触……あうぅ…ぅ…
「広翔……」
「千広、力が抜いて」
「うっ……はぁ…あ…ん……っ」
抵抗しようとしたけど、ゾクゾクとしてムリで言うこと聞いた。
「いい子だね、千広」
そのまま僕は押し倒されて、シャツに手も。
「広翔……あ」
「気持ちいい?」
乳首を摘んでグリって……あうっ待って……んんぅ……
「千広乳首好きだよね」
「あ…ああ……うん」
シャツをめくり上げて口に……んん~っ
「すぐおっきくなる。俺結構触ってるから前より乳首大きくなった」
「や…やめて……」
「やめないよ」
ぢゅって音がするくらい強く吸われてぷるぷる震えた。吸われて感触が……
「千広エッチぃ」
「ひろ…恥ずかし……」
「ココ。これだけでこんな漏れて」
僕のを掴んで先をぐちゅっと押した。ううぅ…あっ
「千広俺の欲しくない?こんなだと後ろ疼くでしょ」
「あっ…あ…ほ、欲しい」
「うん。お利口さん」
いつもの激しいキスをしながらお尻を出された。
「いやらしいね。穴がヒクヒク欲しがってる」
「イヤだっ恥ずかしい!」
僕は顔を横に向けた。もう言葉責めに恥ずかしさマックス。
「何度もしてるのに?ココ俺のいつも入れてるじゃん」
漏れた僕のを指に付けてぷすりと。
「うううーっ」
「あれ?中が……千広準備してた?」
「ほんとやめて……」
昼に帰ってくるって言ってたから……
「なーんもない顔してこんな。ローションでヌルヌルじゃん」
ぐちゅりと奥に入ってくる。
「広翔…ああ……」
「言ってよ、したいって。僕支度して待ってたよって」
言える訳ないでしょ!どんな羞恥プレイだよ!僕は……そんなこと言えない。
「俺は疲れてようがなんだろうが、千広が誘えば応じるよ」
解れてるのを確認するように指が動く。
「もう無理そうだね。勝手にビクビクしてるでしょ?」
「ひろ……出ちゃうぅ」
かーわいい。千広かわいいねぇって指を抜いた。ふえぇ……
「辛い?」
「ハァハァ……いじわるしないで」
「なら言ってよ」
前回の反省か、近くにローションもゴムも用意していて、袋を噛んで開けている。広翔の目はギラギラして……
「ほら」
「うっ……」
僕は喘ぎながら見上げた。お尻はもう欲しくてビクビクしてるし。このままだとホントに死てくれないかも?
「ひろちゃ…ん入れて。ひろちゃんが欲しい」
「あはは。千広なんて顔すんだよ」
ゴムを付けながら睨むような、興奮した目つきになっている。疲れてるせいも合って迫力も。
「いいよ千広。いつもそうしてくれよ」
僕の脚を開き先を押し付けると一気に奥までズンッと押し込んだ。
「あーーっ」
僕はガタガタと震えた。マジで気持ちいい。
「ふう。久しぶりの千広の中いいね」
「あ、ああ……っ…」
「どう?久しぶりのセックス」
「いい……」
「だよね。もう出ちゃったもんね」
ふえ?震えながら自分のを触ったら漏れるように出していた。マジか……
「ね?エロいねえ千広」
もういいやってなってお願いした。
「広翔ぉもっと欲しい…ねぇ……動いてぇ」
「ふふっ普段も欲しいって言ってよ」
「そ、それは……あの……」
そう。ならこのまんま動かさないよ?って。
「うッ……」
入れられてこのままとか。いじわるにもほどがある。
「俺がしたい日があるということは、千広にもあるだろ?我慢してるんだろ?」
「……うん」
なら言えよ、抱いてってさと詰めてくる。
「ほら早く」
広翔が少し動くと擦れて……んんぅ……ビクンとする。
「動いて欲しいんだろ?少し動くとビクンってするし」
「うん…言うよ……言うからしてぇ…」
焦らされて辛いし、広翔怒ってるみたいだから怖いし……涙が。気持ちがぐちゃぐちゃ。
「千広……」
僕の涙を指で拭ってくれ、まぶたにチュッ
「ごめん。やり過ぎた。でも俺の気持ちも分かってよ。俺はもっと千広の気持ちが知りたい。隠さないでよ」
「うん……」
ごめんねと同時にドンッと奥に!かはっ…
「千広。愛してる」
「あーっ」
僕を抱いてズンズンと……あ、ああ……
そこからは広翔はなにも言わず、僕を気持ちよくすることに集中。
「ひろちゃ…んもう出ちゃうぅ」
「前はいる?」
「まえは……ああーっ」
そのまんま出ちゃった……ハァハァ……気持ちいい。
「我慢させたからね」
「ハァハァ……うん。ひろちゃん」
僕は抱きしめた。強く強く抱きしめた。こんなにも愛されてて、怒るくらい愛されて……
「泣くなよ」
「だって……」
気持ちがぐちゃぐちゃだ。大好きな気持ちが溢れてもう分かんない!
「ちーちゃん」
「なに?」
「俺もイキたい」
ズンッと奥を突かれた。ふぐっ
「ひろちゃん!」
「俺を求めてよ。ちーちゃん」
その言葉に僕は広翔に抱きついて自分からキスしていた。
「ちーちゃんもっとして」
「う、うん…あふ…ンッ……ひろちゃ…」
彼も僕の頭を抱えて貪ってくる。いつもより優しく、でも強く。僕も同じように貪った。
「いい……ちーちゃん気持ちいい」
「ひろちゃん大好き」
「うん」
強く押し込まれグリグリ。ゴムの隙間から漏れて僕のお尻に精液が伝う。
「ハァハァ……中で射精は堪んない」
「う…ん……」
僕も広翔を抱いて放心。ふふっと聞こえた。
「やっぱちーちゃん抱けなかったのが不満だったんだな俺。恋愛にはセックス大事だよ。ただ抱き合うだけでは足りないし、気持ちが通じなくなる気がする」
「うん」
触れ合わなかった期間、僕は満足と思っていた。でもこうしてると本当に愛しさが湧いてくるんだ。抱いてって言える気がしてくるんだ。
キスするだけ、抱っこだけとは違う強い愛しさが心を満たす。セックスは愛の言葉と同じだ。
「僕こんなだけど、ひろちゃん大好きなんだ。あのね……今度言う…か…ら……」
「最後聞こえな~い」
尻すぼみになっちゃった。やっぱり恥ずかしいのは変わらない。
「い、言うから」
「なにを~?」
「……エッチしたいって……言うから」
おう!っと満足そうに微笑んでいる。僕は顔から火が出るかもってくらい恥ずかしい。
「恥ずかしいのは直らない?」
「う…ん……」
もうやだぁ!サッと手で顔を隠した。ぷるぷるしてると手を掴まれてグイッて。
「隠さないでかわいい顔見せて。俺が好きって顔してよ」
「や…見ないで……」
力じゃ敵わなくて手をどかされた。僕は更に顔に血が登り、まっすぐ彼を見れなくて横にプイッ。せめてちょっとでも見えなくなりたくて。
ちぃちゃんって呼ばれて、恐る恐る目を向けるとププッて。僕もつられてププッ
「仕事が落ち着いたら待ってるからね」
「うん」
こんな時間がたくさん欲しいと思った。笑い合える時間が。もっと広翔の側にいたいって。心に引っかかるものが、少し溶けた気がした。
「ごめん。こういう仕事なんだよ。海外の都合で動くからさ。メールは死ぬほど貯まるし、その割に返事は来ないし。待ち時間は別の案件と並行で……お昼も食べるのやっとって感じ」
「そうなんだ」
年に何度か本気で始発、終電になる。間違うと帰って来ない。お金稼ぐって大変だ。
「こんなだけど仕事は楽しいんだ」
「そっか」
普通にしてたらほとんど会えなくなるから、こんな時期は僕が合わせている。平日も部屋で待ってて顔見たら帰るとか。泊まることもある。
「帰って来て千広がいるだけで嬉しいんだ。エッチもしたいけど、もう体力ない。もう少ししたらきっと」
「うん。倒れないようにね」
「わかってる……」
ベッドに横になって少しおしゃべりすると、広翔はすぐ寝ちゃう。目の下のクマは日に日に濃くなるし、疲労の色も強くなる。
こんなに大変なんだね、時差があるから仕方ないんだろうけどさ。
でもこんな仕事してるパートナーがいる人に比べれば、僕は会えている方なんだ。連絡すら心の余裕がなくなって、面倒臭くなるらしいから。ちょっと僕なりに調べたり。
「少しでも顔見られればいいや」
チュッとしてから僕は寝る。朝起きると彼はもういない、ほぼ始発で出勤するからね。起きたら僕も部屋に帰って着替えて出勤。僕も忙しい時はここには来ていない。
うちは暇だったんだけど、ゆっくり忙しさが増えて来てるんだ。定時で帰るとか出来なくなっている。
「仕方ないよね」
僕らは付き合っている期間に比べて一緒にいる時間は短い。広翔は出張で振られたって言ってたけど、普段の会えなさ具合もあるんじゃないだろうか。そんなのが数ヶ月。
「ちーちゃん聞いて!来週からまたいつもの時間には帰れると思う。休みも一日丸々取れそうだ」
「そう。よかったね」
日曜の昼過ぎに帰宅して「ただいま」も言わず一番にそう言った。嬉しそうにちーちゃんって。
「千広、あんまり嬉しそうじゃないね?」
「そんなことないよ。お昼食べてぼんやりしてたから反応出来てないだけ」
「それでもさ」
不満げな顔してたけど着替えてくるって。僕はこれに慣れてしまっていたんだ。今回は期間も長くて、寂しいの先に気持ちが行ってしまったような気分。そんなことを考えながら、彼が着替えている間に、コーヒーをマグカップに用意して待っていた。
「ちーちゃん抱っこして」
「うん」
いつのように抱き合った。
「ちーちゃん冷たい。俺嬉しくて報告したのに」
「嬉しいよ」
「ほんとかよ。反応が薄い」
「ごめん」
「うん悪い」
時々僕は冷たいと思われているようで、ブツブツ文句が出てきた。
「俺の嬉しいと、ちーちゃんの嬉しいの熱量が噛み合ってない。すごく寂しい」
「そう?そんなことないよ」
「そうなんだよ!」
グイッと体を離して目を見る。
「俺こんなに好きなのに。ねえなんでだよ」
怒ってるような哀しそうな、どんだけ僕は愛されてるんだろう。こんな顔させるなんて。
「俺、千広にゆっくり好きになってって言ったけど、一年以上過ぎたよ?」
「はあ広翔、僕最初言ったよね?陰気臭くて言葉や態度で示すの苦手だって」
開き直ったような言葉になった。だけど僕はこれだけ愛されてることに図々しくも慣れて、当たり前と思い、いなくても心がほっこり幸せを感じている。だから、多少会えなくても、エッチ出来なくとも僕は幸せ。
いつも心の大切なところに広翔がいる。もうそれだけで満足でね。を、説明した。
「そっか……千広の心の真ん中に俺がいるのか」
「うん。それは嘘じゃない」
元彼の時も情熱的に愛を伝えてはいなかった。いてくれる、帰ってきてくれることが嬉しく思っていたんだ。でも……表現が足りなくて、母ちゃん見たいと思われていた。
「僕はあんまり表現はしないかもしれない。だけど広翔が大好き。でも慣れるとこんななる。ごめん」
そうかって。俺は付き合いが長くなれば強く気持ちをぶつけても、同じように返してもらえるってのを当たり前と思ってたそうだ。そんでうーんって考えてから、
「ねえ、時々照れてるのはもしかして」
「ゔっ……」
「エッチの時に俺の言葉で悶えてんのは?」
なんてこと聞くんだよ!顔が真っ赤になって俯いた。
「……嬉しくて反応しちゃってる……ね」
クッと笑うの我慢してるような?
「広翔?」
僕は顔を上げた。広翔はニヤニヤして企んでるような雰囲気。
「そっかあ。千広はなんかリミッターが解除されないと、俺と同じ熱量を表現してくれないのかあ」
また抱き寄せて耳に舌が、唇がハムハムと。
「感じれば……言ってくれる?」
「ん…疲れてるでしょ」
「半日はある。ちーちゃん抱くくらいの体力は絞り出せるよ」
「出さなくていいよ」
やーだって首にも吸い付いてチュク…チュク……って。唇の、舌の感触……あうぅ…ぅ…
「広翔……」
「千広、力が抜いて」
「うっ……はぁ…あ…ん……っ」
抵抗しようとしたけど、ゾクゾクとしてムリで言うこと聞いた。
「いい子だね、千広」
そのまま僕は押し倒されて、シャツに手も。
「広翔……あ」
「気持ちいい?」
乳首を摘んでグリって……あうっ待って……んんぅ……
「千広乳首好きだよね」
「あ…ああ……うん」
シャツをめくり上げて口に……んん~っ
「すぐおっきくなる。俺結構触ってるから前より乳首大きくなった」
「や…やめて……」
「やめないよ」
ぢゅって音がするくらい強く吸われてぷるぷる震えた。吸われて感触が……
「千広エッチぃ」
「ひろ…恥ずかし……」
「ココ。これだけでこんな漏れて」
僕のを掴んで先をぐちゅっと押した。ううぅ…あっ
「千広俺の欲しくない?こんなだと後ろ疼くでしょ」
「あっ…あ…ほ、欲しい」
「うん。お利口さん」
いつもの激しいキスをしながらお尻を出された。
「いやらしいね。穴がヒクヒク欲しがってる」
「イヤだっ恥ずかしい!」
僕は顔を横に向けた。もう言葉責めに恥ずかしさマックス。
「何度もしてるのに?ココ俺のいつも入れてるじゃん」
漏れた僕のを指に付けてぷすりと。
「うううーっ」
「あれ?中が……千広準備してた?」
「ほんとやめて……」
昼に帰ってくるって言ってたから……
「なーんもない顔してこんな。ローションでヌルヌルじゃん」
ぐちゅりと奥に入ってくる。
「広翔…ああ……」
「言ってよ、したいって。僕支度して待ってたよって」
言える訳ないでしょ!どんな羞恥プレイだよ!僕は……そんなこと言えない。
「俺は疲れてようがなんだろうが、千広が誘えば応じるよ」
解れてるのを確認するように指が動く。
「もう無理そうだね。勝手にビクビクしてるでしょ?」
「ひろ……出ちゃうぅ」
かーわいい。千広かわいいねぇって指を抜いた。ふえぇ……
「辛い?」
「ハァハァ……いじわるしないで」
「なら言ってよ」
前回の反省か、近くにローションもゴムも用意していて、袋を噛んで開けている。広翔の目はギラギラして……
「ほら」
「うっ……」
僕は喘ぎながら見上げた。お尻はもう欲しくてビクビクしてるし。このままだとホントに死てくれないかも?
「ひろちゃ…ん入れて。ひろちゃんが欲しい」
「あはは。千広なんて顔すんだよ」
ゴムを付けながら睨むような、興奮した目つきになっている。疲れてるせいも合って迫力も。
「いいよ千広。いつもそうしてくれよ」
僕の脚を開き先を押し付けると一気に奥までズンッと押し込んだ。
「あーーっ」
僕はガタガタと震えた。マジで気持ちいい。
「ふう。久しぶりの千広の中いいね」
「あ、ああ……っ…」
「どう?久しぶりのセックス」
「いい……」
「だよね。もう出ちゃったもんね」
ふえ?震えながら自分のを触ったら漏れるように出していた。マジか……
「ね?エロいねえ千広」
もういいやってなってお願いした。
「広翔ぉもっと欲しい…ねぇ……動いてぇ」
「ふふっ普段も欲しいって言ってよ」
「そ、それは……あの……」
そう。ならこのまんま動かさないよ?って。
「うッ……」
入れられてこのままとか。いじわるにもほどがある。
「俺がしたい日があるということは、千広にもあるだろ?我慢してるんだろ?」
「……うん」
なら言えよ、抱いてってさと詰めてくる。
「ほら早く」
広翔が少し動くと擦れて……んんぅ……ビクンとする。
「動いて欲しいんだろ?少し動くとビクンってするし」
「うん…言うよ……言うからしてぇ…」
焦らされて辛いし、広翔怒ってるみたいだから怖いし……涙が。気持ちがぐちゃぐちゃ。
「千広……」
僕の涙を指で拭ってくれ、まぶたにチュッ
「ごめん。やり過ぎた。でも俺の気持ちも分かってよ。俺はもっと千広の気持ちが知りたい。隠さないでよ」
「うん……」
ごめんねと同時にドンッと奥に!かはっ…
「千広。愛してる」
「あーっ」
僕を抱いてズンズンと……あ、ああ……
そこからは広翔はなにも言わず、僕を気持ちよくすることに集中。
「ひろちゃ…んもう出ちゃうぅ」
「前はいる?」
「まえは……ああーっ」
そのまんま出ちゃった……ハァハァ……気持ちいい。
「我慢させたからね」
「ハァハァ……うん。ひろちゃん」
僕は抱きしめた。強く強く抱きしめた。こんなにも愛されてて、怒るくらい愛されて……
「泣くなよ」
「だって……」
気持ちがぐちゃぐちゃだ。大好きな気持ちが溢れてもう分かんない!
「ちーちゃん」
「なに?」
「俺もイキたい」
ズンッと奥を突かれた。ふぐっ
「ひろちゃん!」
「俺を求めてよ。ちーちゃん」
その言葉に僕は広翔に抱きついて自分からキスしていた。
「ちーちゃんもっとして」
「う、うん…あふ…ンッ……ひろちゃ…」
彼も僕の頭を抱えて貪ってくる。いつもより優しく、でも強く。僕も同じように貪った。
「いい……ちーちゃん気持ちいい」
「ひろちゃん大好き」
「うん」
強く押し込まれグリグリ。ゴムの隙間から漏れて僕のお尻に精液が伝う。
「ハァハァ……中で射精は堪んない」
「う…ん……」
僕も広翔を抱いて放心。ふふっと聞こえた。
「やっぱちーちゃん抱けなかったのが不満だったんだな俺。恋愛にはセックス大事だよ。ただ抱き合うだけでは足りないし、気持ちが通じなくなる気がする」
「うん」
触れ合わなかった期間、僕は満足と思っていた。でもこうしてると本当に愛しさが湧いてくるんだ。抱いてって言える気がしてくるんだ。
キスするだけ、抱っこだけとは違う強い愛しさが心を満たす。セックスは愛の言葉と同じだ。
「僕こんなだけど、ひろちゃん大好きなんだ。あのね……今度言う…か…ら……」
「最後聞こえな~い」
尻すぼみになっちゃった。やっぱり恥ずかしいのは変わらない。
「い、言うから」
「なにを~?」
「……エッチしたいって……言うから」
おう!っと満足そうに微笑んでいる。僕は顔から火が出るかもってくらい恥ずかしい。
「恥ずかしいのは直らない?」
「う…ん……」
もうやだぁ!サッと手で顔を隠した。ぷるぷるしてると手を掴まれてグイッて。
「隠さないでかわいい顔見せて。俺が好きって顔してよ」
「や…見ないで……」
力じゃ敵わなくて手をどかされた。僕は更に顔に血が登り、まっすぐ彼を見れなくて横にプイッ。せめてちょっとでも見えなくなりたくて。
ちぃちゃんって呼ばれて、恐る恐る目を向けるとププッて。僕もつられてププッ
「仕事が落ち着いたら待ってるからね」
「うん」
こんな時間がたくさん欲しいと思った。笑い合える時間が。もっと広翔の側にいたいって。心に引っかかるものが、少し溶けた気がした。
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