1 / 17
序章
青い蝶々の令嬢
しおりを挟む
六月の初旬。
雨が降る街の中央広場では、髪や服が濡れるのも厭わず、号外記事の奪い合いだ。
『セリカ嬢が、羨ましい! 黒い髪、青い瞳。華やかな姿はまさに蝶のように麗しい。しかし、まさかあのメサイア王家に嫁ぐことになるとは!』
西の都市アーカディアの公爵令嬢セリカは、六月に世界有数の富を誇るメサイア王家に嫁ぐ予定。メサイア王家はまだ再建して二十年の国家だが、旧帝国時代の正統な王族の血を引く権力者一族である。
親世代の頃には、既に忘れ去られたかのように思われていた旧帝国の権力を蘇らせたのは、他でもない威光の神を祀る神殿だ。古い伝統と新しい国家という珍しいポジションのメサイア王家の次期国王に嫁ぐ幸運な女性として、公爵令嬢セリカへの関心は高まるばかり。
『西の都市は錬金術が非常に優れている。セリカ嬢のお母上は錬金術師で質の良い回復ポーションを作れるんだとか』
『幼い頃、流行病でセリカ嬢に命の危機が訪れたのを救ったのもお母上イリス様のお手製の錬金ポーションのおかげだろう』
『まるで賢者の石の伝説が蘇ったようだと、そのむかし話題になったもんだ!』
だが、幸福な時間は長くは続かなかった。異世界より、聖女リカコが召喚されたのだ。最初の頃こそ低姿勢だったリカコだが、自らのドレスを作るために税金を流用するなど次第に本性を現していった。
特に、次期王妃となるセリカへのライバル意識は人一倍で、常々セリカを闇に葬る策を講じていた。
「青い蝶々のようなご令嬢セリカ? きゃはは! 蝶々、大っ嫌いっ。世界で一番綺麗なのはリカコでしょっ。み~んな、標本にしてぶっ殺しちゃうもんっ」
亜麻色の巻き髪をいじりながら、ブランデーを混ぜた紅茶でティータイムを愉しむのがリカコの日課。話題はいつも、セリカへの憎しみと悪趣味な冗談だ。
「さ。左様でございます。リカコ様の美しさに比べたら、蝶々なんか虫に過ぎません。それこそ、標本にでもなんでも」
「リカコ様こそ、我が王国に必要な人材です。セリカ嬢をどうにかしなければ」
神殿に突然現れた聖女リカコをこの世の奇跡と崇める信者達は、どうにかしてセリカを花嫁の座から引きずり下ろし、聖女リカコを次期国王に嫁がせようと必死だ。
『帝国時代から伝わる予言書を調べてみよう! セリカとリカコ、名前も実はひと文字違いだ。もしかすると、何らかの手違いで真の花嫁は聖女リカコ様かも知れん!』
『いや、そうだ。そうに違いない! 絶対、そうであるべきだっ』
次第に、次期国王であるアルテ王太子も聖女リカコに夢中になっていき、いよいよセリカの存在を疎ましく思うようになっていった。
「セリカさえいなければ、オレはこの国の国王どころか世界の覇者になれる! 聖女のチカラで全てを支配してやるんだ!」
アルテ王太子は母親譲りの赤毛の前髪を揺らして、世界を手中に収めるべく野心を燃やし始めた。
メサイア王家周辺では、セリカ嬢とアルテ王太子の母親同志の因縁が尋常ではないことが起因してここまで揉めているのではないかと話し合いが行われていた。
「やはり、因縁深い両家の和解は難しいか。セリカ嬢とアルテ王太子のお母上同士はかつては姉妹として育ったというのに」
「ラッセル国王は建国以前はソロレート婚の教義に習い、セリカのお母上のイリス様と夫婦同然だったという噂。上手くいかないのも無理はないか」
「そのお話しはただの噂話で、実際はイリス様は巡礼ばかりされていて。ハンナ様がお子を授かってすぐに、役割を終えたということで国を出ていかれたというのが真相だよ。ハンナ様が大人になるまで、悪い女が近づかぬよう家を守っていたのだとか」
実は王家周辺の人間が知るこの情報は少しずつじ事実と異なり、建国に際して都合の良い情報をつぎはぎのように組み合わせたものである。
いずれ、何者かの手によって真相が明かされるのは時間の問題だった。
* * *
そして、ついにその日はやって来た。
セリカ嬢とアルテ王太子の婚約披露の夜会にて、セリカの母イリスとアルテ王太子の母ハンナとの確執を暴露する者が現れたのだ。
聖女リカコが神殿の権力を用いて、隠されていた過去を歪めた内容で広め出したのである。
「聴いてくださいな、アルテ王太子様。セリカ様のお母上は実はアルテ王太子のお母上のことを恨んで、アルテ様を殺すために娘のセリカ様を嫁がせようとしてるんです!」
シャンパンで乾杯をする直前、騒ぎ出したリカコに出席者は目を丸くする。興を削がれたという雰囲気だが、リカコの剣幕は止まらず、仕方なくセリカが応戦に入った。
「いい加減なこと言わないで! 私のお母様は、アルテ王太子が生まれた時に自分が錬金した宝石鉱石の細工をプレゼントしてるのよ。養子縁組が無くなって、姉妹ではなくなったから誤解している人が多いだけで。お母様同士は不仲ではないわ!」
「ふんっ。どうだか。確かにオレとセリカのお母様達は姉妹同然で育ったという割に、まともな会話をしているのを見たことがないな。せいぜい無言で会釈がやっとか、しかも遠巻きでな」
姉妹同然で育ったという評判だった母親同士の確執。
「まさか、アーカディア公爵夫人とメサイア国王妃が不仲だったとは」
「てっきり、実の姉妹のように育てられていたから、本当の家族になるためにご令息とご令嬢を結婚させるものだとばかり。まさか、王太子の命を奪うためにセリカ嬢を?」
「しかし。セリカ様のお名前はイリス様の死に別れた双子の姉にあやかったと、資料に記載してありました。そんな大切なご令嬢を手駒として使うかどうか……」
ざわつき始める夜会の場。せっかくの料理は覚めていき、酒をぐいっと一気に飲み干す者も。無言で、会場を後にする者まで現れ出した。
そして、ついにアルテ王太子がセリカを冷酷な目で見下ろし。最後通告を宣言する。
「えぇいっ! オレは聖女リカコとの真実の愛に目覚めたのだっ。セリカとの婚約は破棄。我が国の滞在ビザも取り上げろっ。セリカ・アーカディア嬢、今日をもって我がメサイア国から追放だっ」
「捕えろ! セリカ嬢を国外へっ」
「きゃはは! 国外追放、おめでとう! けど、果たして標本の檻から逃げられるかなぁ? セリカさまぁ」
あっという間に衛兵に捕まり、国境まで連行されるセリカを同情の目で見る者も多い。聖女リカコに至っては作戦勝ちと言わんばかりにケタケタ笑っている。
だが、搬送中の馬車の中で前世の記憶を取り戻したセリカが、安堵の笑みを浮かべているのに気づいた者は殆どいない。
(ああ。良かった! 本当の秘密が、イリスお母様とハンナ王妃の本当の確執がバレなくて)
生まれ変わる前の、青い蝶々だった頃からセリカを見守る月だけが、彼女が笑ったのに気づいていた。
話はセリカが、イリスの娘として生まれ変わる数年前に遡る。
雨が降る街の中央広場では、髪や服が濡れるのも厭わず、号外記事の奪い合いだ。
『セリカ嬢が、羨ましい! 黒い髪、青い瞳。華やかな姿はまさに蝶のように麗しい。しかし、まさかあのメサイア王家に嫁ぐことになるとは!』
西の都市アーカディアの公爵令嬢セリカは、六月に世界有数の富を誇るメサイア王家に嫁ぐ予定。メサイア王家はまだ再建して二十年の国家だが、旧帝国時代の正統な王族の血を引く権力者一族である。
親世代の頃には、既に忘れ去られたかのように思われていた旧帝国の権力を蘇らせたのは、他でもない威光の神を祀る神殿だ。古い伝統と新しい国家という珍しいポジションのメサイア王家の次期国王に嫁ぐ幸運な女性として、公爵令嬢セリカへの関心は高まるばかり。
『西の都市は錬金術が非常に優れている。セリカ嬢のお母上は錬金術師で質の良い回復ポーションを作れるんだとか』
『幼い頃、流行病でセリカ嬢に命の危機が訪れたのを救ったのもお母上イリス様のお手製の錬金ポーションのおかげだろう』
『まるで賢者の石の伝説が蘇ったようだと、そのむかし話題になったもんだ!』
だが、幸福な時間は長くは続かなかった。異世界より、聖女リカコが召喚されたのだ。最初の頃こそ低姿勢だったリカコだが、自らのドレスを作るために税金を流用するなど次第に本性を現していった。
特に、次期王妃となるセリカへのライバル意識は人一倍で、常々セリカを闇に葬る策を講じていた。
「青い蝶々のようなご令嬢セリカ? きゃはは! 蝶々、大っ嫌いっ。世界で一番綺麗なのはリカコでしょっ。み~んな、標本にしてぶっ殺しちゃうもんっ」
亜麻色の巻き髪をいじりながら、ブランデーを混ぜた紅茶でティータイムを愉しむのがリカコの日課。話題はいつも、セリカへの憎しみと悪趣味な冗談だ。
「さ。左様でございます。リカコ様の美しさに比べたら、蝶々なんか虫に過ぎません。それこそ、標本にでもなんでも」
「リカコ様こそ、我が王国に必要な人材です。セリカ嬢をどうにかしなければ」
神殿に突然現れた聖女リカコをこの世の奇跡と崇める信者達は、どうにかしてセリカを花嫁の座から引きずり下ろし、聖女リカコを次期国王に嫁がせようと必死だ。
『帝国時代から伝わる予言書を調べてみよう! セリカとリカコ、名前も実はひと文字違いだ。もしかすると、何らかの手違いで真の花嫁は聖女リカコ様かも知れん!』
『いや、そうだ。そうに違いない! 絶対、そうであるべきだっ』
次第に、次期国王であるアルテ王太子も聖女リカコに夢中になっていき、いよいよセリカの存在を疎ましく思うようになっていった。
「セリカさえいなければ、オレはこの国の国王どころか世界の覇者になれる! 聖女のチカラで全てを支配してやるんだ!」
アルテ王太子は母親譲りの赤毛の前髪を揺らして、世界を手中に収めるべく野心を燃やし始めた。
メサイア王家周辺では、セリカ嬢とアルテ王太子の母親同志の因縁が尋常ではないことが起因してここまで揉めているのではないかと話し合いが行われていた。
「やはり、因縁深い両家の和解は難しいか。セリカ嬢とアルテ王太子のお母上同士はかつては姉妹として育ったというのに」
「ラッセル国王は建国以前はソロレート婚の教義に習い、セリカのお母上のイリス様と夫婦同然だったという噂。上手くいかないのも無理はないか」
「そのお話しはただの噂話で、実際はイリス様は巡礼ばかりされていて。ハンナ様がお子を授かってすぐに、役割を終えたということで国を出ていかれたというのが真相だよ。ハンナ様が大人になるまで、悪い女が近づかぬよう家を守っていたのだとか」
実は王家周辺の人間が知るこの情報は少しずつじ事実と異なり、建国に際して都合の良い情報をつぎはぎのように組み合わせたものである。
いずれ、何者かの手によって真相が明かされるのは時間の問題だった。
* * *
そして、ついにその日はやって来た。
セリカ嬢とアルテ王太子の婚約披露の夜会にて、セリカの母イリスとアルテ王太子の母ハンナとの確執を暴露する者が現れたのだ。
聖女リカコが神殿の権力を用いて、隠されていた過去を歪めた内容で広め出したのである。
「聴いてくださいな、アルテ王太子様。セリカ様のお母上は実はアルテ王太子のお母上のことを恨んで、アルテ様を殺すために娘のセリカ様を嫁がせようとしてるんです!」
シャンパンで乾杯をする直前、騒ぎ出したリカコに出席者は目を丸くする。興を削がれたという雰囲気だが、リカコの剣幕は止まらず、仕方なくセリカが応戦に入った。
「いい加減なこと言わないで! 私のお母様は、アルテ王太子が生まれた時に自分が錬金した宝石鉱石の細工をプレゼントしてるのよ。養子縁組が無くなって、姉妹ではなくなったから誤解している人が多いだけで。お母様同士は不仲ではないわ!」
「ふんっ。どうだか。確かにオレとセリカのお母様達は姉妹同然で育ったという割に、まともな会話をしているのを見たことがないな。せいぜい無言で会釈がやっとか、しかも遠巻きでな」
姉妹同然で育ったという評判だった母親同士の確執。
「まさか、アーカディア公爵夫人とメサイア国王妃が不仲だったとは」
「てっきり、実の姉妹のように育てられていたから、本当の家族になるためにご令息とご令嬢を結婚させるものだとばかり。まさか、王太子の命を奪うためにセリカ嬢を?」
「しかし。セリカ様のお名前はイリス様の死に別れた双子の姉にあやかったと、資料に記載してありました。そんな大切なご令嬢を手駒として使うかどうか……」
ざわつき始める夜会の場。せっかくの料理は覚めていき、酒をぐいっと一気に飲み干す者も。無言で、会場を後にする者まで現れ出した。
そして、ついにアルテ王太子がセリカを冷酷な目で見下ろし。最後通告を宣言する。
「えぇいっ! オレは聖女リカコとの真実の愛に目覚めたのだっ。セリカとの婚約は破棄。我が国の滞在ビザも取り上げろっ。セリカ・アーカディア嬢、今日をもって我がメサイア国から追放だっ」
「捕えろ! セリカ嬢を国外へっ」
「きゃはは! 国外追放、おめでとう! けど、果たして標本の檻から逃げられるかなぁ? セリカさまぁ」
あっという間に衛兵に捕まり、国境まで連行されるセリカを同情の目で見る者も多い。聖女リカコに至っては作戦勝ちと言わんばかりにケタケタ笑っている。
だが、搬送中の馬車の中で前世の記憶を取り戻したセリカが、安堵の笑みを浮かべているのに気づいた者は殆どいない。
(ああ。良かった! 本当の秘密が、イリスお母様とハンナ王妃の本当の確執がバレなくて)
生まれ変わる前の、青い蝶々だった頃からセリカを見守る月だけが、彼女が笑ったのに気づいていた。
話はセリカが、イリスの娘として生まれ変わる数年前に遡る。
142
お気に入りに追加
328
あなたにおすすめの小説
【完結】魔力がないと見下されていた私は仮面で素顔を隠した伯爵と結婚することになりました〜さらに魔力石まで作り出せなんて、冗談じゃない〜
光城 朱純
ファンタジー
魔力が強いはずの見た目に生まれた王女リーゼロッテ。
それにも拘わらず、魔力の片鱗すらみえないリーゼロッテは家族中から疎まれ、ある日辺境伯との結婚を決められる。
自分のあざを隠す為に仮面をつけて生活する辺境伯は、龍を操ることができると噂の伯爵。
隣に魔獣の出る森を持ち、雪深い辺境地での冷たい辺境伯との新婚生活は、身も心も凍えそう。
それでも国の端でひっそり生きていくから、もう放っておいて下さい。
私のことは私で何とかします。
ですから、国のことは国王が何とかすればいいのです。
魔力が使えない私に、魔力石を作り出せだなんて、そんなの無茶です。
もし作り出すことができたとしても、やすやすと渡したりしませんよ?
これまで虐げられた分、ちゃんと返して下さいね。
表紙はPhoto AC様よりお借りしております。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。

継母の品格 〜 行き遅れ令嬢は、辺境伯と愛娘に溺愛される 〜
出口もぐら
恋愛
【短編】巷で流行りの婚約破棄。
令嬢リリーも例外ではなかった。家柄、剣と共に生きる彼女は「女性らしさ」に欠けるという理由から、婚約破棄を突き付けられる。
彼女の手は研鑽の証でもある、肉刺や擦り傷がある。それを隠すため、いつもレースの手袋をしている。別にそれを恥じたこともなければ、婚約破棄を悲しむほど脆弱ではない。
「行き遅れた令嬢」こればかりはどうしようもない、と諦めていた。
しかし、そこへ辺境伯から婚約の申し出が――。その辺境伯には娘がいた。
「分かりましたわ!これは契約結婚!この小さなお姫様を私にお守りするようにと仰せですのね」
少しばかり天然、快活令嬢の継母ライフ。
▼連載版、準備中。
■この作品は「小説家になろう」にも投稿しています。

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

絞首刑まっしぐらの『醜い悪役令嬢』が『美しい聖女』と呼ばれるようになるまでの24時間
夕景あき
ファンタジー
ガリガリに痩せて肌も髪もボロボロの『醜い悪役令嬢』と呼ばれたオリビアは、ある日婚約者であるトムス王子と義妹のアイラの会話を聞いてしまう。義妹はオリビアが放火犯だとトムス王子に訴え、トムス王子はそれを信じオリビアを明日の卒業パーティーで断罪して婚約破棄するという。
卒業パーティーまで、残り時間は24時間!!
果たしてオリビアは放火犯の冤罪で断罪され絞首刑となる運命から、逃れることが出来るのか!?

「俺が君を愛することはない」じゃあこの怖いくらい甘やかされてる状況はなんなんだ。そして一件落着すると、今度は家庭内ストーカーに発展した。
下菊みこと
恋愛
戦士の王の妻は、幼い頃から一緒にいた夫から深く溺愛されている。
リュシエンヌは政略結婚の末、夫となったジルベールにベッドの上で「俺が君を愛することはない」と宣言される。しかし、ベタベタに甘やかされているこの状況では彼の気持ちなど分かりきっていた。
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】ニセ聖女と追放されたので、神官長と駆け落ちします〜守護がなくなり魔物が襲来するので戻ってこい? では、ビジネスしましょう〜
禅
恋愛
婚約者の王太子からニセ聖女の烙印を押された私は喜んで神殿から出ていった。なぜか、神官長でエルフのシンも一緒に来ちゃったけど。
私がいなくなった国は守護していた結界がなくなり、城は魔物に襲来されていた。
是非とも話し合いを、という国王からの手紙に私は再び城へ。
そこで私はある条件と交換に、王を相手にビジネスをする。
※小説家になろうにも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる