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第七章
第47話『学び、活かす』
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いつも通りの朝、強制的な覚醒を迎え、机でノートに向き合う。
もうじき夏ということもあって空気は澄み渡っていて、半袖でいる方が心地よい。
時折降る雨は少しだけ嫌な気持ちにはなるけれど、時期的にすぐ乾くから風邪などの心配もそこまでいらない。
今日はあることについて考えてみる。
これまでは実技や授業内容的に、対モンスターを想定した戦い方などをやってきた。
だから、対人戦についてはどこかのタイミングでは煮詰めなければならないと思いながら、頭の端に追いやってしまっていた。
――偶然やってみた一対一。
今思い返すと、あれは本当にやっておいてよかった。
各々の性格や戦い方を観られるだけで良かったのだけれど、とても大きな収穫になったから。
そのおかげで美咲と打ち合わせができて、認識を共有することができた。
それに、僕が居なかった間に泥沼な対人戦が勃発するところだった、と美咲からの情報が入っている。
モンスターと人がごった返し、混戦の中で行われる対人戦なんて本当に泥試合だ。
連携なんてない完全な個人技になってしまう。
何のために組んだパーティなのか……というところで、思ったことがある。
少数精鋭――戦術陣形、スリー・ツーマンセル。
数ある教本の中、数回程度これを目にしたことがある。
実際に見たことはないし、使用用途を想像できなかったことからほぼ流し目で見送っていた。
でも今回、これが対人戦において鍵になるのではないかと着目している。
互いの信頼関係や経験に依存するものの、連携力を高めるにはこれほど最適なものを試さないのはもったいないと思う。
みんなは、個々のパフォーマンスは高い。
冷静な判断力、そこからくる的確な行動、経験からくる決断力。
全員が全員、しっかりと成長していっている。
僕だってそうだ。
自分にできることを必死に探して、失敗した。
そこから変わった気がする。
あの時は、初めてのパーティに困惑していたんだと思う。
初めて自由に考え発言ができ、行動できた。
言ってしまえば、無限の選択肢が急に目の前に出てきて、それを必死に掴みに行ってしまっていた。
みんなの役に立ちたい、僕にも出来ることが沢山あるんだって示したい、もっともっといろんなことがしたいって、初めての感情で。焦って。
でも気づいた。みんなが気づかせてくれた。
僕は独りなんかじゃない、パーティなんだって。
全体的な連携のパフォーマンスが上がる中、このスリー・ツーマンセルを練習すれば、より強力なパーティとなるのではないか。
「問題は組み合わせか……」
素直に答えを導き出すならば、前衛と前衛、例えば桐吾と結月や叶と一樹などが最適解だと思う。
その方が距離感も近いため、最初こそは言葉が必要だろうけれど、次第に無言の連携という最も重要な技術が養われるはず。
だけど、それだけでいいのか?
そんな素朴な疑問が僕の中に芽生えた。
言ってしまえば、前衛同士であれば現状から鑑みても問題点は浮かばないからだ。
想定しなければいけない状況は、突発的な想定外の状況。
これなのではないか? と。
例えば、僕と前衛――盾クラスと組んだとしたらどうだろう。
防御と支援。
可能性的に言えば限りなく低いのかもしれないけれど、最も想定しにくい状況。
当然といえば当然。
このような組み合わせになった時点で勝ち目なんて"ない"に等しい。
でもだから、だからこそ意味があるのではないだろうか。
「緊急事態は緊急時にしか起きない……――備えあれば患いなし、だよね。よし」
とはいえど、生存確率を考えた時、一華と叶だと候補に挙げられるのは叶かな。
防御力で考えると一華だけど、最前線を張るのことになるし、叶は回避と防御を併用している。
どちらの生存率が高いかというと……叶、だと思う。
「ツーマンセルで叶と組むとして、どうやっても勝ち目はないよなぁ……ん~」
勝利の絶対条件、それは相手の戦闘不能。
彩夏のような魔法で攻撃をするクラスの場合は、その限度は戦闘中に測れる。
だけど、前衛クラスの限度というのは体力のみ。
少なくとも、パーティでの内戦となると……あんまり想像できない。
「ああ、こういうのもあるのかな」
対人戦といえば、それら以外にも実質的な勝利条件がある。
――時間。
そう、こちら側にとっては。
試合判定では引き分けになってしまうけれど、一方的に攻撃を仕掛けられるにもかかわらずこういう結果になれば、勝利と言えるだろう。
時間がある時に是非とも試したい。
「これは、スリーマンセルにも活かせるんじゃないか?」
ふと、思った。
絶望的な状況を想定するのであれば、こうも考えられる。
二対二であれば、耐えることの難易度はそこまで難しくないかもしれない。
だけど、人数が増えたら?
例えば、こちら側が盾盾支援となった場合、言ってしまえば攻撃力は皆無。
対する相手は、さらに攻撃クラスが増えたのならば。
単純に数が増えるというだけで、戦況というのは一気に変わる。
「勝ち目のない戦況で、どう戦うか……」
ツーマンセル時同様に、時間切れまで時間稼ぎをする難易度は遥かに高くなってしまう。
どうすれば戦えるか…………――。
叶の応用力、一華の防御力。
各々が有する能力は飛び抜けているのには違いない。
いっそうのこと、ガチガチに防御を固めてみる?
いや、それでは本当にただの時間稼ぎだし、スリーマンセルという戦術を使ってまで練習することじゃない。
どうせやるなら、個々の能力を最大限に活かした戦い方を――。
「んー、んー……ん~」
目を閉じて考える。
上を向き、下を向き、頭を回し、机におでこを当て、悩む。
対戦相手が結月と桐吾だったとして、そこに美咲の回復が加わるとしたら。
それはもう考えられる状況で最悪としか言えない。
難易度が非常に高すぎて、どうしたものか。
「ん~、ん~……――。なら、ここは逆に難しく考えなければいいのでは?」
各々の力を最大限発揮するのであれば、得意なことを前面に出した方が戦いやすいんじゃないかな。
「よし、決まった。次の実技授業の自由時間で早速やってみよう」
より戦術的なことがないか模索するため、再び教本に目線を落とした――。
もうじき夏ということもあって空気は澄み渡っていて、半袖でいる方が心地よい。
時折降る雨は少しだけ嫌な気持ちにはなるけれど、時期的にすぐ乾くから風邪などの心配もそこまでいらない。
今日はあることについて考えてみる。
これまでは実技や授業内容的に、対モンスターを想定した戦い方などをやってきた。
だから、対人戦についてはどこかのタイミングでは煮詰めなければならないと思いながら、頭の端に追いやってしまっていた。
――偶然やってみた一対一。
今思い返すと、あれは本当にやっておいてよかった。
各々の性格や戦い方を観られるだけで良かったのだけれど、とても大きな収穫になったから。
そのおかげで美咲と打ち合わせができて、認識を共有することができた。
それに、僕が居なかった間に泥沼な対人戦が勃発するところだった、と美咲からの情報が入っている。
モンスターと人がごった返し、混戦の中で行われる対人戦なんて本当に泥試合だ。
連携なんてない完全な個人技になってしまう。
何のために組んだパーティなのか……というところで、思ったことがある。
少数精鋭――戦術陣形、スリー・ツーマンセル。
数ある教本の中、数回程度これを目にしたことがある。
実際に見たことはないし、使用用途を想像できなかったことからほぼ流し目で見送っていた。
でも今回、これが対人戦において鍵になるのではないかと着目している。
互いの信頼関係や経験に依存するものの、連携力を高めるにはこれほど最適なものを試さないのはもったいないと思う。
みんなは、個々のパフォーマンスは高い。
冷静な判断力、そこからくる的確な行動、経験からくる決断力。
全員が全員、しっかりと成長していっている。
僕だってそうだ。
自分にできることを必死に探して、失敗した。
そこから変わった気がする。
あの時は、初めてのパーティに困惑していたんだと思う。
初めて自由に考え発言ができ、行動できた。
言ってしまえば、無限の選択肢が急に目の前に出てきて、それを必死に掴みに行ってしまっていた。
みんなの役に立ちたい、僕にも出来ることが沢山あるんだって示したい、もっともっといろんなことがしたいって、初めての感情で。焦って。
でも気づいた。みんなが気づかせてくれた。
僕は独りなんかじゃない、パーティなんだって。
全体的な連携のパフォーマンスが上がる中、このスリー・ツーマンセルを練習すれば、より強力なパーティとなるのではないか。
「問題は組み合わせか……」
素直に答えを導き出すならば、前衛と前衛、例えば桐吾と結月や叶と一樹などが最適解だと思う。
その方が距離感も近いため、最初こそは言葉が必要だろうけれど、次第に無言の連携という最も重要な技術が養われるはず。
だけど、それだけでいいのか?
そんな素朴な疑問が僕の中に芽生えた。
言ってしまえば、前衛同士であれば現状から鑑みても問題点は浮かばないからだ。
想定しなければいけない状況は、突発的な想定外の状況。
これなのではないか? と。
例えば、僕と前衛――盾クラスと組んだとしたらどうだろう。
防御と支援。
可能性的に言えば限りなく低いのかもしれないけれど、最も想定しにくい状況。
当然といえば当然。
このような組み合わせになった時点で勝ち目なんて"ない"に等しい。
でもだから、だからこそ意味があるのではないだろうか。
「緊急事態は緊急時にしか起きない……――備えあれば患いなし、だよね。よし」
とはいえど、生存確率を考えた時、一華と叶だと候補に挙げられるのは叶かな。
防御力で考えると一華だけど、最前線を張るのことになるし、叶は回避と防御を併用している。
どちらの生存率が高いかというと……叶、だと思う。
「ツーマンセルで叶と組むとして、どうやっても勝ち目はないよなぁ……ん~」
勝利の絶対条件、それは相手の戦闘不能。
彩夏のような魔法で攻撃をするクラスの場合は、その限度は戦闘中に測れる。
だけど、前衛クラスの限度というのは体力のみ。
少なくとも、パーティでの内戦となると……あんまり想像できない。
「ああ、こういうのもあるのかな」
対人戦といえば、それら以外にも実質的な勝利条件がある。
――時間。
そう、こちら側にとっては。
試合判定では引き分けになってしまうけれど、一方的に攻撃を仕掛けられるにもかかわらずこういう結果になれば、勝利と言えるだろう。
時間がある時に是非とも試したい。
「これは、スリーマンセルにも活かせるんじゃないか?」
ふと、思った。
絶望的な状況を想定するのであれば、こうも考えられる。
二対二であれば、耐えることの難易度はそこまで難しくないかもしれない。
だけど、人数が増えたら?
例えば、こちら側が盾盾支援となった場合、言ってしまえば攻撃力は皆無。
対する相手は、さらに攻撃クラスが増えたのならば。
単純に数が増えるというだけで、戦況というのは一気に変わる。
「勝ち目のない戦況で、どう戦うか……」
ツーマンセル時同様に、時間切れまで時間稼ぎをする難易度は遥かに高くなってしまう。
どうすれば戦えるか…………――。
叶の応用力、一華の防御力。
各々が有する能力は飛び抜けているのには違いない。
いっそうのこと、ガチガチに防御を固めてみる?
いや、それでは本当にただの時間稼ぎだし、スリーマンセルという戦術を使ってまで練習することじゃない。
どうせやるなら、個々の能力を最大限に活かした戦い方を――。
「んー、んー……ん~」
目を閉じて考える。
上を向き、下を向き、頭を回し、机におでこを当て、悩む。
対戦相手が結月と桐吾だったとして、そこに美咲の回復が加わるとしたら。
それはもう考えられる状況で最悪としか言えない。
難易度が非常に高すぎて、どうしたものか。
「ん~、ん~……――。なら、ここは逆に難しく考えなければいいのでは?」
各々の力を最大限発揮するのであれば、得意なことを前面に出した方が戦いやすいんじゃないかな。
「よし、決まった。次の実技授業の自由時間で早速やってみよう」
より戦術的なことがないか模索するため、再び教本に目線を落とした――。
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