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第四章
第32話『再戦――ソルジャーラット』
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地形も前回同様ならば、ソルジャーラットがいる場所も同じはず。
この考察の元、康太が独りで先行して、この場所まで引き連れてくることになった。
美咲が前回、手が震えていたりなどの緊張の色がみえて不安がっていたことをふと思い出した。
「美咲、大丈夫そう?」
「うん、大丈夫。ちゃんと冷静になれてる。それに――」
「うおおおお!」
美咲の声を遮るように、康太とそれを追うソルジャーラットの姿が現れた。
相変わらずの全力疾走とその大声にみんなはすぐに気づいて、各々武器を構える。
能力上昇系のスキルは、既に付与済み。
「戦闘開始!」
「よっし、いっくよー!」
「私もいっくよー!」
僕の号令に真っ先に反応して飛び込んでいったのは守結《まゆ》。
少し遅れるかたちで結月が駆け出した。
康太が少し離れた位置でソルジャーラットを惹き付け始めて、遅れて取り巻きたちも駆け寄ってきた。
そのソードラット、ランスラットに各々攻撃を開始。
まず出だしは良好。
この間に桐吾がソルジャーラットの背後へ攻撃を打ち込む。
「私たちはまだまだ……かな」
「温まってきたあー!」
彩夏と幸恵は以前と違い、待機することにしてある。
これは考察でしかないけど、取り巻きの処理速度依存によって増援がくる可能性を見出した。
だから、あえて出番待ちをしてもらうようにした。
「まあでも、あの様子だと私たちの出番は早めにきそうだけどね」
「たしかに」
守結と結月にも戦術は伝えた……はずだけど……。
容赦のない攻撃を浴びせて、すぐに討伐してしまっている。
お互いに目を合わせて、意思の疎通をとっているのかわからないけど、なにやら火花が散っているようにもみえる。
気分が高揚しているのか、ライバル意識があるのかわからないけど、程々にしてほしいものだ。
「次、次ー!」
「たぁーっ!」
たぶん、あの様子だと僕の声は届きそうにない。
なんでそこまでやる気が溢れているのか聞いてみたいものだ。
守結と結月が次々に討伐していくなか、援軍がくる間隔が短くなっているように感じた。
「彩夏、幸恵。そろそろお願い」
「よしきたー!」
「腕が鳴るってもんだよ!」
増援の数は二体ずつから四体になった。
ここからが勝負。
数が増え、前衛に対しての負担が増えるから、こちらも火力を増やす。
この間、桐吾は変わらず攻撃を続行。
火力を増やせば、それだけ処理速度が速くなる。
考察通りだとこのままいくと更に増援がくる――だから、ここからが勝負だ。
「結月!」
「よしきたーっ!」
このタイミングで結月をソルジャーラットの方へ加勢。
対処しきれない数の増援がくる前にソルジャーラットを討伐してしまえばいい、ということだ。
結月が加勢すれば、勝利まで秒読み。
ソルジャーラットは、剣と盾で防ぐだけの防戦一方になっている。
守結の負担は増えるけど、回避を主に、魔法スキルとの連携によって負担を軽減できる。
このまま最後まで油断せず、判断を焦ることなくいきたい。
(強化スキルも十分、僕は周りの索敵を――)
突然、音が耳に届いた――足音……それも複数。
康太の全力疾走にも引けを取らないほどの音を鳴らしながら駆けている。
その音は、切羽詰まった叫び声と共に真っ直ぐこちらに向ってきた。
「わあああああ!」
「おーい! 逃げろ!」
この考察の元、康太が独りで先行して、この場所まで引き連れてくることになった。
美咲が前回、手が震えていたりなどの緊張の色がみえて不安がっていたことをふと思い出した。
「美咲、大丈夫そう?」
「うん、大丈夫。ちゃんと冷静になれてる。それに――」
「うおおおお!」
美咲の声を遮るように、康太とそれを追うソルジャーラットの姿が現れた。
相変わらずの全力疾走とその大声にみんなはすぐに気づいて、各々武器を構える。
能力上昇系のスキルは、既に付与済み。
「戦闘開始!」
「よっし、いっくよー!」
「私もいっくよー!」
僕の号令に真っ先に反応して飛び込んでいったのは守結《まゆ》。
少し遅れるかたちで結月が駆け出した。
康太が少し離れた位置でソルジャーラットを惹き付け始めて、遅れて取り巻きたちも駆け寄ってきた。
そのソードラット、ランスラットに各々攻撃を開始。
まず出だしは良好。
この間に桐吾がソルジャーラットの背後へ攻撃を打ち込む。
「私たちはまだまだ……かな」
「温まってきたあー!」
彩夏と幸恵は以前と違い、待機することにしてある。
これは考察でしかないけど、取り巻きの処理速度依存によって増援がくる可能性を見出した。
だから、あえて出番待ちをしてもらうようにした。
「まあでも、あの様子だと私たちの出番は早めにきそうだけどね」
「たしかに」
守結と結月にも戦術は伝えた……はずだけど……。
容赦のない攻撃を浴びせて、すぐに討伐してしまっている。
お互いに目を合わせて、意思の疎通をとっているのかわからないけど、なにやら火花が散っているようにもみえる。
気分が高揚しているのか、ライバル意識があるのかわからないけど、程々にしてほしいものだ。
「次、次ー!」
「たぁーっ!」
たぶん、あの様子だと僕の声は届きそうにない。
なんでそこまでやる気が溢れているのか聞いてみたいものだ。
守結と結月が次々に討伐していくなか、援軍がくる間隔が短くなっているように感じた。
「彩夏、幸恵。そろそろお願い」
「よしきたー!」
「腕が鳴るってもんだよ!」
増援の数は二体ずつから四体になった。
ここからが勝負。
数が増え、前衛に対しての負担が増えるから、こちらも火力を増やす。
この間、桐吾は変わらず攻撃を続行。
火力を増やせば、それだけ処理速度が速くなる。
考察通りだとこのままいくと更に増援がくる――だから、ここからが勝負だ。
「結月!」
「よしきたーっ!」
このタイミングで結月をソルジャーラットの方へ加勢。
対処しきれない数の増援がくる前にソルジャーラットを討伐してしまえばいい、ということだ。
結月が加勢すれば、勝利まで秒読み。
ソルジャーラットは、剣と盾で防ぐだけの防戦一方になっている。
守結の負担は増えるけど、回避を主に、魔法スキルとの連携によって負担を軽減できる。
このまま最後まで油断せず、判断を焦ることなくいきたい。
(強化スキルも十分、僕は周りの索敵を――)
突然、音が耳に届いた――足音……それも複数。
康太の全力疾走にも引けを取らないほどの音を鳴らしながら駆けている。
その音は、切羽詰まった叫び声と共に真っ直ぐこちらに向ってきた。
「わあああああ!」
「おーい! 逃げろ!」
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