47 / 50
第六章
第47話『やるからには徹底的にやる』
しおりを挟む
「アルマ様、申し訳ありません」
「大丈夫だから、気にしないで」
アルマ達は現在、屋敷にて籠城戦を強いられていた。
屋敷内にあるありとあらゆるものを組み立ててバリケードを構築。
しかし、最初こそは一階にて防衛線を繰り広げていたが、それは半日と耐えられず二階へと移動している。
二階は、数々の窓から侵入されることもなく、階段を付近を死守していれば良いため、攻防もしやすくなっていた。
だが、二つある階段の一つは占領されてしまい、どんどん戦況は悪くなっている。
「幸いにも最後の砦となっている残りの二部屋には、第二武器庫と第二食糧庫がある。ここさえ死守すれば、長期戦ができるし、もしかしたら相手が諦めてくれるかもしれない。援軍だってきれくれるかもしれない」
希望的推測にしかならないとはアルマはわかっている。
しかし、こんな絶望的状況下では希望になるものが必要だ。
「今頃みんなは安全な場所に居るはず。だから、そこだけは安心だ」
今朝方、最後の馬で従者を橋の方へ遣わせた。
逃がすという意味もあったが、「橋を落せ」という命令を伝えてある。
アルマ達は逃げられなくなるが、その分、村人と従者達の危機は去った、ということである。
ここに残されているのは、昨日報酬を用意していた三人。
メイドと執事は、大半の人を逃がした後にアルマの援護をしようと残ってしまったのだ。
偶然にも、戦場で巡り合えたのは良かったが、メイドが転倒して襲われそうになっていたその瞬間――そして、そこでアルマは初めて勇気を振り絞ってウルフへ飛び掛かり、見事その息の根を止めた。
「あれ、あのペンダントはどうしたの?」
足を痛めて座り込むメイドに、アルマは問いかける。
「えっ――階段を上った時にはあったのですが……落ちているとしたら、バリケードを作っている時に落ちたのかもしれません」
「じゃあ、そう遠くはなさそうだね」
「だ、ダメですよアルマ様、危険です! 私は大丈夫ですから!」
「今の僕なら大丈夫。信じて」
「――絶対に帰ってきてください」
「任せて」
メイドも執事もアルマに助けられ、その言葉の意味を十分に理解していた。
本来であれば止めるべきだが、主を信じ、送り出す。
こんな状況だというのにたかがペンダントのためになぜ? と、誰しもが思う状況だが、そのペンダントはメイドの母親の形見であり、毎日拭いてはとても大切にしているのをアルマはちゃんと見ていたからこそ、行動しようと決めたのである。
「すぐに返ってくるけど、もしもの時は戦うんじゃなくて、ここを閉じてね」
「……わかりました」
「アルマ様、お気をつけて」
アルマは力強く頷き、バリケードの一部を崩す。
その際中、ウルフの姿は見えず、まずは一安心。
完全に体を出すも、ペンダントは付近には見当たらなかった。
見落としはないかと、何度か辺りを見渡す――と、少し先にある階段へ差し掛かる場所に光を反射する物を発見。
急ぎ回収をするためにアルマは駆け出す。
(良かった。このままペンダントを回収して戻るだけだ)
と、安堵したその時だった。
「っ!」
階段から二匹のウルフが上がって来てしまった。
完全に鉢合わせであり、逃げ道はない。
この距離感であれば、助けを求めれば二人は駆けつけてくる――だが。
「今までの僕とは違うんだ」
不利な状況だが、戦う決意を示す。
(カナト、キミに教わったことをしっかりと活かすよ)
今のアルマには、臆病な面は消えていた。
呼吸は整い、震えはなく、自らの意思のまま体を動かせる。
二人を助ける際、そこに迷いはなかった。
がむしゃらに駆け、不器用に剣を振るい、無我夢中に戦い。
護りたい人を護る、その信念を貫き通せたことにより、いつの間にかアルマの中から恐怖心は消え去っていた。
そう、今のアルマは、カナトが思った通りの戦士になったのである。
「アルマ様、ありがとうございます!」
二体のウルフを討伐し、アルマは無傷のまま帰還を果たした。
メイドは、アルマに何事もなかったことと、一度は諦めたペンダントがこの手に戻ってきたことでいろいろな感情が溢れ出し涙を流す。
「でもちょっと疲れちゃったな。少しだけ休憩しても大丈夫かな」
「はい、アルマ様が休憩されている最中、絶対に守ってみせます」
「私も!」
執事は剣を、メイドは槍を手に意気込む。
「じゃあ、お願いするね――」
「ふぅ、もう終わりなのかな? あっけなーい」
ミサヤは余裕そうに剣をブンブンと回す。
「まだまだ戦いたい気分ではあるが、それどころじゃない。急ぐぞ」
ウルフ群との戦いは、前後左右から怒涛の攻撃が繰り出される混戦となった。
普通の冒険者なら、たぶん上手く対応することができなく体力を削られ、最悪命を落としてしまっていたかもしれない。
しかし、俺達にはゲームの世界だが幾度となくこういう戦いをした経験がある。
ゲームと自分の体を動かすのでは、大分違いはあるが俺達にはステータスがあり、現実世界の生身で戦うわけではない。
それに、俺達の決意はちょっとした痛み程度では折れるはずはなく。
痛みを感じても、助けたい人のために見えないバフがかかっている。
橋を渡りきり、そのまま前進したところで、信じられない光景を前に全員の足が止まってしまった。
「なっ」
アケミはあまりのショックに両手で口を押さえてしまう。
無理もない。
小屋であろう建物は全壊し、家であろう木造の家は半壊している。
その他様々な道具が道端に転がり落ち、犯人であるウルフが残した無数の足跡が残っていた。
「あたし達、間に合わなかったのね……」
「くそっ」
アンナは悲しみに肩を落し、ケイヤは珍しく感情を露にする。
心の片隅では、みんな思っていた、俺も含み。
ここへ辿り着くのに、丸一日が経過してしまっていた。
でも、みんな希望を持っていたということだ……この光景を目にするまでは――。
しかし、ミサヤは口を開く。
「みんな、落ち込んでちゃダメだよ。ボク達は間に合わなかった。でもたぶん、ウルフ達はまだこの村を破壊しているかもしれない。だから、ボク達はここに住んでいた人達のためにも、徹底的にウルフを根絶やしにしないといけない」
「……そうだな。俺もミサヤの意見に賛成だ。やると決めたんだ。やるからには徹底的にやる。今は、これが正解だと思う」
三人は震えながら息を吸い、言葉はなく頷く。
そうだ、今は泣き崩れている時ではない。
アルマの意思を引き継ぎ、この村をあいつらなんかに譲ってはいけないんだ。
これは絶対であり、共と交わした約束だから。
すると、数体のウルフが俺達を無視して横切っていく。
「あいつらを全滅させる。いいな?」
俺は全員に問う。
だが、ケイヤが。
「少し待って。もしかしたらなんだけど」
「気になることでもあったのか?」
「うん。今更なんだけど、なんでウルフ達は急に村を襲撃したのかな。二人の様子からするにまだ時間の猶予はありそうじゃなかった?」
「言われてみればそうだな」
「それに大型ウルフは兎も角、小型ウルフまで統一感があって……」
「まるで指揮官がいるような、ってことか」
「そうそれ。これは推測でしかないんだけど、もしかしたらボスがいるんじゃないかなって思ったんだ」
「ほう、なるほどな」
俺も以前、そういう存在が居てもおかしくないと考察したことがある。
その時はただの強さを計る指標にしかしていなかったが、さっき橋の前で待機していた後発隊や今目の前を横切った小型ウルフを見たら、ケイヤの推測が現実味を帯び始めた。
「そうすると、今のあいつらはボスの元へ集結しているということになるか?」
「かもしれない。でもなんで……」
「村を壊滅させて尚、そういう事をするとすれば、食糧に集っているいるか生存者がまだいるか」
全員の目に、力が戻る。
「なら、俺達がやることは決まったな」
「あれ……待って。あの家も、あの家も」
「どうしたアケミ」
「こんな状況なのに、誰も亡くなっている人がいない」
「なんだと」
冷静になった今、アケミが言った通りに辺りを見渡す。
「本当だ。――なるほどな。みんな、俺らの友である次期領主はしっかりと自分の役割を果たしたみたいだぞ」
みんなの顔に明るさが戻る。
「案外、アルマは馬鹿正直にみんなを護ろうって、屋敷にでも籠城してたりしてな。そんでもって、ウルフのボスは一斉攻撃を仕掛けるために仲間を集めているかもしれない」
そんな時。
『ワオォオオオオオオオオオオンッ!』
耳を塞ぎたくなるような大きな遠吠えが響き渡る。
「ご丁寧にあちら側から居場所を教えてくれてるぜ。んじゃあ、作戦は一緒だ――やるからには徹底的にやる――だ。みんな行くぞっ!」
「大丈夫だから、気にしないで」
アルマ達は現在、屋敷にて籠城戦を強いられていた。
屋敷内にあるありとあらゆるものを組み立ててバリケードを構築。
しかし、最初こそは一階にて防衛線を繰り広げていたが、それは半日と耐えられず二階へと移動している。
二階は、数々の窓から侵入されることもなく、階段を付近を死守していれば良いため、攻防もしやすくなっていた。
だが、二つある階段の一つは占領されてしまい、どんどん戦況は悪くなっている。
「幸いにも最後の砦となっている残りの二部屋には、第二武器庫と第二食糧庫がある。ここさえ死守すれば、長期戦ができるし、もしかしたら相手が諦めてくれるかもしれない。援軍だってきれくれるかもしれない」
希望的推測にしかならないとはアルマはわかっている。
しかし、こんな絶望的状況下では希望になるものが必要だ。
「今頃みんなは安全な場所に居るはず。だから、そこだけは安心だ」
今朝方、最後の馬で従者を橋の方へ遣わせた。
逃がすという意味もあったが、「橋を落せ」という命令を伝えてある。
アルマ達は逃げられなくなるが、その分、村人と従者達の危機は去った、ということである。
ここに残されているのは、昨日報酬を用意していた三人。
メイドと執事は、大半の人を逃がした後にアルマの援護をしようと残ってしまったのだ。
偶然にも、戦場で巡り合えたのは良かったが、メイドが転倒して襲われそうになっていたその瞬間――そして、そこでアルマは初めて勇気を振り絞ってウルフへ飛び掛かり、見事その息の根を止めた。
「あれ、あのペンダントはどうしたの?」
足を痛めて座り込むメイドに、アルマは問いかける。
「えっ――階段を上った時にはあったのですが……落ちているとしたら、バリケードを作っている時に落ちたのかもしれません」
「じゃあ、そう遠くはなさそうだね」
「だ、ダメですよアルマ様、危険です! 私は大丈夫ですから!」
「今の僕なら大丈夫。信じて」
「――絶対に帰ってきてください」
「任せて」
メイドも執事もアルマに助けられ、その言葉の意味を十分に理解していた。
本来であれば止めるべきだが、主を信じ、送り出す。
こんな状況だというのにたかがペンダントのためになぜ? と、誰しもが思う状況だが、そのペンダントはメイドの母親の形見であり、毎日拭いてはとても大切にしているのをアルマはちゃんと見ていたからこそ、行動しようと決めたのである。
「すぐに返ってくるけど、もしもの時は戦うんじゃなくて、ここを閉じてね」
「……わかりました」
「アルマ様、お気をつけて」
アルマは力強く頷き、バリケードの一部を崩す。
その際中、ウルフの姿は見えず、まずは一安心。
完全に体を出すも、ペンダントは付近には見当たらなかった。
見落としはないかと、何度か辺りを見渡す――と、少し先にある階段へ差し掛かる場所に光を反射する物を発見。
急ぎ回収をするためにアルマは駆け出す。
(良かった。このままペンダントを回収して戻るだけだ)
と、安堵したその時だった。
「っ!」
階段から二匹のウルフが上がって来てしまった。
完全に鉢合わせであり、逃げ道はない。
この距離感であれば、助けを求めれば二人は駆けつけてくる――だが。
「今までの僕とは違うんだ」
不利な状況だが、戦う決意を示す。
(カナト、キミに教わったことをしっかりと活かすよ)
今のアルマには、臆病な面は消えていた。
呼吸は整い、震えはなく、自らの意思のまま体を動かせる。
二人を助ける際、そこに迷いはなかった。
がむしゃらに駆け、不器用に剣を振るい、無我夢中に戦い。
護りたい人を護る、その信念を貫き通せたことにより、いつの間にかアルマの中から恐怖心は消え去っていた。
そう、今のアルマは、カナトが思った通りの戦士になったのである。
「アルマ様、ありがとうございます!」
二体のウルフを討伐し、アルマは無傷のまま帰還を果たした。
メイドは、アルマに何事もなかったことと、一度は諦めたペンダントがこの手に戻ってきたことでいろいろな感情が溢れ出し涙を流す。
「でもちょっと疲れちゃったな。少しだけ休憩しても大丈夫かな」
「はい、アルマ様が休憩されている最中、絶対に守ってみせます」
「私も!」
執事は剣を、メイドは槍を手に意気込む。
「じゃあ、お願いするね――」
「ふぅ、もう終わりなのかな? あっけなーい」
ミサヤは余裕そうに剣をブンブンと回す。
「まだまだ戦いたい気分ではあるが、それどころじゃない。急ぐぞ」
ウルフ群との戦いは、前後左右から怒涛の攻撃が繰り出される混戦となった。
普通の冒険者なら、たぶん上手く対応することができなく体力を削られ、最悪命を落としてしまっていたかもしれない。
しかし、俺達にはゲームの世界だが幾度となくこういう戦いをした経験がある。
ゲームと自分の体を動かすのでは、大分違いはあるが俺達にはステータスがあり、現実世界の生身で戦うわけではない。
それに、俺達の決意はちょっとした痛み程度では折れるはずはなく。
痛みを感じても、助けたい人のために見えないバフがかかっている。
橋を渡りきり、そのまま前進したところで、信じられない光景を前に全員の足が止まってしまった。
「なっ」
アケミはあまりのショックに両手で口を押さえてしまう。
無理もない。
小屋であろう建物は全壊し、家であろう木造の家は半壊している。
その他様々な道具が道端に転がり落ち、犯人であるウルフが残した無数の足跡が残っていた。
「あたし達、間に合わなかったのね……」
「くそっ」
アンナは悲しみに肩を落し、ケイヤは珍しく感情を露にする。
心の片隅では、みんな思っていた、俺も含み。
ここへ辿り着くのに、丸一日が経過してしまっていた。
でも、みんな希望を持っていたということだ……この光景を目にするまでは――。
しかし、ミサヤは口を開く。
「みんな、落ち込んでちゃダメだよ。ボク達は間に合わなかった。でもたぶん、ウルフ達はまだこの村を破壊しているかもしれない。だから、ボク達はここに住んでいた人達のためにも、徹底的にウルフを根絶やしにしないといけない」
「……そうだな。俺もミサヤの意見に賛成だ。やると決めたんだ。やるからには徹底的にやる。今は、これが正解だと思う」
三人は震えながら息を吸い、言葉はなく頷く。
そうだ、今は泣き崩れている時ではない。
アルマの意思を引き継ぎ、この村をあいつらなんかに譲ってはいけないんだ。
これは絶対であり、共と交わした約束だから。
すると、数体のウルフが俺達を無視して横切っていく。
「あいつらを全滅させる。いいな?」
俺は全員に問う。
だが、ケイヤが。
「少し待って。もしかしたらなんだけど」
「気になることでもあったのか?」
「うん。今更なんだけど、なんでウルフ達は急に村を襲撃したのかな。二人の様子からするにまだ時間の猶予はありそうじゃなかった?」
「言われてみればそうだな」
「それに大型ウルフは兎も角、小型ウルフまで統一感があって……」
「まるで指揮官がいるような、ってことか」
「そうそれ。これは推測でしかないんだけど、もしかしたらボスがいるんじゃないかなって思ったんだ」
「ほう、なるほどな」
俺も以前、そういう存在が居てもおかしくないと考察したことがある。
その時はただの強さを計る指標にしかしていなかったが、さっき橋の前で待機していた後発隊や今目の前を横切った小型ウルフを見たら、ケイヤの推測が現実味を帯び始めた。
「そうすると、今のあいつらはボスの元へ集結しているということになるか?」
「かもしれない。でもなんで……」
「村を壊滅させて尚、そういう事をするとすれば、食糧に集っているいるか生存者がまだいるか」
全員の目に、力が戻る。
「なら、俺達がやることは決まったな」
「あれ……待って。あの家も、あの家も」
「どうしたアケミ」
「こんな状況なのに、誰も亡くなっている人がいない」
「なんだと」
冷静になった今、アケミが言った通りに辺りを見渡す。
「本当だ。――なるほどな。みんな、俺らの友である次期領主はしっかりと自分の役割を果たしたみたいだぞ」
みんなの顔に明るさが戻る。
「案外、アルマは馬鹿正直にみんなを護ろうって、屋敷にでも籠城してたりしてな。そんでもって、ウルフのボスは一斉攻撃を仕掛けるために仲間を集めているかもしれない」
そんな時。
『ワオォオオオオオオオオオオンッ!』
耳を塞ぎたくなるような大きな遠吠えが響き渡る。
「ご丁寧にあちら側から居場所を教えてくれてるぜ。んじゃあ、作戦は一緒だ――やるからには徹底的にやる――だ。みんな行くぞっ!」
10
お気に入りに追加
132
あなたにおすすめの小説
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
【悲報】人気ゲーム配信者、身に覚えのない大炎上で引退。~新たに探索者となり、ダンジョン配信して最速で成り上がります~
椿紅颯
ファンタジー
目標である登録者3万人の夢を叶えた葭谷和昌こと活動名【カズマ】。
しかし次の日、身に覚えのない大炎上を経験してしまい、SNSと活動アカウントが大量の通報の後に削除されてしまう。
タイミング良くアルバイトもやめてしまい、完全に収入が途絶えてしまったことから探索者になることを決める。
数日間が経過し、とある都市伝説を友人から聞いて実践することに。
すると、聞いていた内容とは異なるものの、レアドロップ&レアスキルを手に入れてしまう!
手に入れたものを活かすため、一度は去った配信業界へと戻ることを決める。
そんな矢先、ダンジョンで狩りをしていると少女達の危機的状況を助け、しかも一部始終が配信されていてバズってしまう。
無名にまで落ちてしまったが、一躍時の人となり、その少女らとパーティを組むことになった。
和昌は次々と偉業を成し遂げ、底辺から最速で成り上がっていく。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる