15 / 43
第二章
第14話『よし、勉強を頑張――え?』
しおりを挟む
「よーし、勉強を始めるぞぉーっ」
スマホをサイレントモードにして、机の右端に置く。
まずは何から勉強をしよう。
私は、誰かに胸を張って点数を取っています、なんてことは言えない。
だけど幸いにも苦手な教科もない。
じゃあなんで点数がとれないかっていうと、ある程度はわかっている。
私は勉強を始めても、1人でやっていると必ず寝落ちしてしまう。
これが原因。
せっかくやる気が合っても、頭をコクコクと振っていては頭に入ってくるものも入ってこない。
それは当然。
「熱さまシートを貼って、目薬を差してっと」
眠気覚ましにはコーヒーとかがいいらしいけど、そこまで使えるお金はないという理由はあるけど、一番の理由は苦くて全然飲めない。
「草田さんは顔色変えずに飲んでたなぁ」
草田さん、柿原さん、目里さんって、私がレッスンをしていない時とかって何をしているんだろ。
「ダメだダメだ」
心の拠り所でもあるお姉さん方の声を聴きたくて、ついスマホに手を伸ばしそうになっていた。
自分の手を自分の手で止めるという、なんとか病を患ってしまった人みたいなことをしていると、スマホの画面が点く。
そこには、『草田さん』の文字。
以心伝心かなって、ちょっとだけ嬉しい気持ちを抱いて応答を押す。
「お疲れ様です草田さん。なにかありましたか?」
「ごめんね美夜ちゃん。ちょうど勉強していたんじゃない?」
「え、まあそんな感じです」
本当に気持ちが通じ合っているような感じがして、つい笑顔になる。
「だったら、だからこそ……今言うべきじゃないと思うんだけど……」
「どうしたんですか? 珍しく歯切れが悪いじゃないですか。大丈夫ですよ。実は勉強をしているのではなくて、始めようと思っていたところだったんです。だから、気にせずに用件をお願いします」
「……なら……」
本当に珍しい。
草田さんは私情を挟まず、私に気を使いすぎず、状況だったり私のことを想って物事をハッキリと伝えてくれる。
もしかしたら、私のことで上の人に怒られちゃったりしたのかな……。
「本当に心して聴いてね。――さっき、管理長に呼び出されて話をしたんだけど……美夜ちゃんの次――期末テストの結果次第で、事務所から去らないといけなくなっちゃったの」
「え……」
嘘みたいな現実の話を聴いて、心臓が跳ね上がった。
「私も少しだけど抗議はしたの……でも、私の発言権なんて最初からなかった。美夜ちゃん、本当にごめんね」
「いいえ……それ以外の詳しい話とかはされましたか……?」
「どこから手に入れた情報なのか、美夜ちゃんの学力がどれぐらいなのかを知っていたの。そして、アイドルとしての活動記録も」
「やっぱり、そうですよね。へへっ、無理もないですよね。他の子とかは学校へほとんど行かずに頑張っていたりするのに、無理を言って学校に通って。それどころか内緒で探索者としても活動しているんですから」
「……美夜ちゃん、大丈夫? 今からお家に――」
「いいえ、大丈夫です」
本音を言えば、全然大丈夫じゃない。
草田さんが心配してくれたように、これから勉強をするなんて絶対に無理。
今ここで泣きそうな声でお願いをしたら、草田さんはどんな時間であれ必ず家に来てくれる。
この辛い状況で、独りでいるのは本当に辛い。
心に傷を負って、これから親戚のところでお仕事の手伝いをする美姫に頼ってはいけない。
言ってしまえば、そっちを放り出してでも私のために行動してくれる。
そんなのは絶対にダメ。
それに、草田さんだってそうだ。
草田さんにも別の仕事がある。
このまま来てもらったら、間違いなく明日の仕事に影響が出てしまう。
そう、私は耐えないといけないんだ。
「私は勉強を教えてあげることはできないけど、別の突破口を模索してみる。もしも勉強の方で結果を残せなかったとしても、アイドルとしての結果を出せばいい。だから、柿原と目里と必至に作戦を考える」
「ありがとうございます」
ただの担当アイドル1人のために、ここまでしてくれる人達なんてなかなかいない。
だからこそ――ここで弱音を吐いて頼ってしまえば、余計に心配をかけてしまう。
「探索者だってそう。やめる、なんて絶対に言わないで。いや、言わせない」
「……はい」
「大切な約束を破らせなんかしない。大人の勝手な事情だけで夢を捨てるなんてしちゃいけないからね」
「――はい」
私は、背中を押してくれる人達のために頑張らないといけない。
「言いこと思いついた。美夜ちゃん、ちょっと大きな声を出しても大丈夫そう?」
「え、たぶん……お風呂でなら?」
「じゃあお風呂に移動して」
「わかりました」
一体なにを思いついたんだろう。
でも、これから秘密の作戦会議が始まるみたいで、ちょっとわくわくする。
お風呂に移動し終わった私は扉を閉める。
「移動し終わりました。これからなにが始まるんですか?」
「そうね。偉い大人には直接言えないだろうから、このタイミングで叫んでみましょう。ん~、例えば『なんでそうなるんですか!』とか、『私だって一生懸命やっているんですよ!』とか」
「わあ、なんですかそれ」
「ふふっ、面白そうでしょ」
「ですね」
かなり予想外な提案をされたものだから、肩を揺らしながら笑ってしまった。
「じゃあどうしましょうね。ん~、この際だからもっと凄いのを叫んでしまうのもありですね」
「若者特有の悪ノリ、出てるわよぉ~。でもよし、大人の私が許可しちゃうわよ」
「草田さんもノリノリですね。じゃあせっかくなので、草田さんが最初に提案してくれたやつにしようと思います」
「じゃあ、一応スマホから耳を離すね。――はいどうぞ」
大きく息を吸って、
「なんでそうなるんですか!」
こんな、喉のことを考えないで叫んだのはいつぶりだろう。
スッキリした気持ちと同時に、そんな無邪気に遊んでいた小さい頃……お父さんとお母さんの顔が過った。
「うひょ~。アイドルの全力、恐るべし」
「えへへ。喉がヒリヒリします」
「惜しいなぁ。今のを録音して、管理長に誤送信とみせかけた爆撃に使えそうだったのに」
「ダメですよ、そんなことをしちゃ。ますます私の首が危なくなっちゃいますよ」
「ふふふ、それもそうね」
でもそれはそれでちょっと面白そう、なんて思ってしまった。
「じゃあ最後にもう一度だけ訊くわね。今日は、大丈夫そう?」
「はい! 大丈夫です!」
「うんわかった。じゃあこれで電話をきるわね。私も私で頑張らないと」
「草田さん、いろいろとありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします」
「なにを言っているのよ、これは当たり前なのよ。だって、私は霧崎美夜――冬逢キラのマネージャーなんだから」
「そうですね。敏腕マネージャーの草田さん、これからもよろしくお願いします」
「こちらこそ、ね。じゃあ勉強頑張って。これからのレッスン表は後から送っておくから」
「わかりました。おやすみなさい」
「はーい、おやすみなさい」
電話がきれた途端、堪えていた涙が零れる。
「お父さん、お母さん。私、今すっごく幸せだよ。こんなにいい人達が居るんだもん。だから、頑張るね。もっともーっと人気なアイドルになって、ちゃんと約束を守るよ」
スマホをもった右手で涙が流れた線を拭う。
そうだ、私の夢は私だけのものじゃない。
私が輝いて、みんなを笑顔にする。
私が頑張って、みんなに勇気を伝染させるんだ。
自分のためだけじゃない。
これからのみんなのために。
「よしっ。まずは自分に出来ることから! 勉強勉強っ!」
スマホをサイレントモードにして、机の右端に置く。
まずは何から勉強をしよう。
私は、誰かに胸を張って点数を取っています、なんてことは言えない。
だけど幸いにも苦手な教科もない。
じゃあなんで点数がとれないかっていうと、ある程度はわかっている。
私は勉強を始めても、1人でやっていると必ず寝落ちしてしまう。
これが原因。
せっかくやる気が合っても、頭をコクコクと振っていては頭に入ってくるものも入ってこない。
それは当然。
「熱さまシートを貼って、目薬を差してっと」
眠気覚ましにはコーヒーとかがいいらしいけど、そこまで使えるお金はないという理由はあるけど、一番の理由は苦くて全然飲めない。
「草田さんは顔色変えずに飲んでたなぁ」
草田さん、柿原さん、目里さんって、私がレッスンをしていない時とかって何をしているんだろ。
「ダメだダメだ」
心の拠り所でもあるお姉さん方の声を聴きたくて、ついスマホに手を伸ばしそうになっていた。
自分の手を自分の手で止めるという、なんとか病を患ってしまった人みたいなことをしていると、スマホの画面が点く。
そこには、『草田さん』の文字。
以心伝心かなって、ちょっとだけ嬉しい気持ちを抱いて応答を押す。
「お疲れ様です草田さん。なにかありましたか?」
「ごめんね美夜ちゃん。ちょうど勉強していたんじゃない?」
「え、まあそんな感じです」
本当に気持ちが通じ合っているような感じがして、つい笑顔になる。
「だったら、だからこそ……今言うべきじゃないと思うんだけど……」
「どうしたんですか? 珍しく歯切れが悪いじゃないですか。大丈夫ですよ。実は勉強をしているのではなくて、始めようと思っていたところだったんです。だから、気にせずに用件をお願いします」
「……なら……」
本当に珍しい。
草田さんは私情を挟まず、私に気を使いすぎず、状況だったり私のことを想って物事をハッキリと伝えてくれる。
もしかしたら、私のことで上の人に怒られちゃったりしたのかな……。
「本当に心して聴いてね。――さっき、管理長に呼び出されて話をしたんだけど……美夜ちゃんの次――期末テストの結果次第で、事務所から去らないといけなくなっちゃったの」
「え……」
嘘みたいな現実の話を聴いて、心臓が跳ね上がった。
「私も少しだけど抗議はしたの……でも、私の発言権なんて最初からなかった。美夜ちゃん、本当にごめんね」
「いいえ……それ以外の詳しい話とかはされましたか……?」
「どこから手に入れた情報なのか、美夜ちゃんの学力がどれぐらいなのかを知っていたの。そして、アイドルとしての活動記録も」
「やっぱり、そうですよね。へへっ、無理もないですよね。他の子とかは学校へほとんど行かずに頑張っていたりするのに、無理を言って学校に通って。それどころか内緒で探索者としても活動しているんですから」
「……美夜ちゃん、大丈夫? 今からお家に――」
「いいえ、大丈夫です」
本音を言えば、全然大丈夫じゃない。
草田さんが心配してくれたように、これから勉強をするなんて絶対に無理。
今ここで泣きそうな声でお願いをしたら、草田さんはどんな時間であれ必ず家に来てくれる。
この辛い状況で、独りでいるのは本当に辛い。
心に傷を負って、これから親戚のところでお仕事の手伝いをする美姫に頼ってはいけない。
言ってしまえば、そっちを放り出してでも私のために行動してくれる。
そんなのは絶対にダメ。
それに、草田さんだってそうだ。
草田さんにも別の仕事がある。
このまま来てもらったら、間違いなく明日の仕事に影響が出てしまう。
そう、私は耐えないといけないんだ。
「私は勉強を教えてあげることはできないけど、別の突破口を模索してみる。もしも勉強の方で結果を残せなかったとしても、アイドルとしての結果を出せばいい。だから、柿原と目里と必至に作戦を考える」
「ありがとうございます」
ただの担当アイドル1人のために、ここまでしてくれる人達なんてなかなかいない。
だからこそ――ここで弱音を吐いて頼ってしまえば、余計に心配をかけてしまう。
「探索者だってそう。やめる、なんて絶対に言わないで。いや、言わせない」
「……はい」
「大切な約束を破らせなんかしない。大人の勝手な事情だけで夢を捨てるなんてしちゃいけないからね」
「――はい」
私は、背中を押してくれる人達のために頑張らないといけない。
「言いこと思いついた。美夜ちゃん、ちょっと大きな声を出しても大丈夫そう?」
「え、たぶん……お風呂でなら?」
「じゃあお風呂に移動して」
「わかりました」
一体なにを思いついたんだろう。
でも、これから秘密の作戦会議が始まるみたいで、ちょっとわくわくする。
お風呂に移動し終わった私は扉を閉める。
「移動し終わりました。これからなにが始まるんですか?」
「そうね。偉い大人には直接言えないだろうから、このタイミングで叫んでみましょう。ん~、例えば『なんでそうなるんですか!』とか、『私だって一生懸命やっているんですよ!』とか」
「わあ、なんですかそれ」
「ふふっ、面白そうでしょ」
「ですね」
かなり予想外な提案をされたものだから、肩を揺らしながら笑ってしまった。
「じゃあどうしましょうね。ん~、この際だからもっと凄いのを叫んでしまうのもありですね」
「若者特有の悪ノリ、出てるわよぉ~。でもよし、大人の私が許可しちゃうわよ」
「草田さんもノリノリですね。じゃあせっかくなので、草田さんが最初に提案してくれたやつにしようと思います」
「じゃあ、一応スマホから耳を離すね。――はいどうぞ」
大きく息を吸って、
「なんでそうなるんですか!」
こんな、喉のことを考えないで叫んだのはいつぶりだろう。
スッキリした気持ちと同時に、そんな無邪気に遊んでいた小さい頃……お父さんとお母さんの顔が過った。
「うひょ~。アイドルの全力、恐るべし」
「えへへ。喉がヒリヒリします」
「惜しいなぁ。今のを録音して、管理長に誤送信とみせかけた爆撃に使えそうだったのに」
「ダメですよ、そんなことをしちゃ。ますます私の首が危なくなっちゃいますよ」
「ふふふ、それもそうね」
でもそれはそれでちょっと面白そう、なんて思ってしまった。
「じゃあ最後にもう一度だけ訊くわね。今日は、大丈夫そう?」
「はい! 大丈夫です!」
「うんわかった。じゃあこれで電話をきるわね。私も私で頑張らないと」
「草田さん、いろいろとありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします」
「なにを言っているのよ、これは当たり前なのよ。だって、私は霧崎美夜――冬逢キラのマネージャーなんだから」
「そうですね。敏腕マネージャーの草田さん、これからもよろしくお願いします」
「こちらこそ、ね。じゃあ勉強頑張って。これからのレッスン表は後から送っておくから」
「わかりました。おやすみなさい」
「はーい、おやすみなさい」
電話がきれた途端、堪えていた涙が零れる。
「お父さん、お母さん。私、今すっごく幸せだよ。こんなにいい人達が居るんだもん。だから、頑張るね。もっともーっと人気なアイドルになって、ちゃんと約束を守るよ」
スマホをもった右手で涙が流れた線を拭う。
そうだ、私の夢は私だけのものじゃない。
私が輝いて、みんなを笑顔にする。
私が頑張って、みんなに勇気を伝染させるんだ。
自分のためだけじゃない。
これからのみんなのために。
「よしっ。まずは自分に出来ることから! 勉強勉強っ!」
0
お気に入りに追加
290
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる