ルルの大冒険

睦月初日

文字の大きさ
上 下
115 / 188
ゴールデントーナメント

強すぎた相手

しおりを挟む
一回戦第3試合。
ラックスvs如月


(真空斬列剣…
たしかに昔はこの技で倒せなかった
相手は数える程度しかいない。
だから、この技しか俺は使わなかった、

いや、というより使えなかった。
この技しか特訓してない、
自信がなかった。

だが、あれから修行を重ね、
俺はより強い切り札を手に入れた。



超奥義を!)


「如月と言ったな。
正直修行を重ねた今、真空斬列剣を
放って無傷なのはこの場にいる会場の
やつだけだろう。
改めてこのトーナメントの凄みを
実感したぜ。」


「  …」


「下手をすれば体が壊れるかもしれない。
だが、この試合同じ剣士として
全力で戦わなければならない!

見せてやる!俺の全てを!!」


するとラックスの体にコロシアム中の
空気、大気が集まっていくのが
感じられた。



「真空流技!!!」


(これは…    なるほどね…)

如月は戦況を理解した。



「いくぞ!覚悟!!」


ラックスは再び剣を自分の頭の上で
構えてとどめた。



「また、同じ技か!?」


「いや、たとえ同じ技でも
あれだけのエネルギーを集めていれば
桁違いの威力に進化するはずだ。」


「超奥義・真空烈風剣!!!」


「バァァァァァァン!!!!!!」

「ゴロゴロ…」


会場はあまりの威力に数秒沈黙した。


「な、なんて威力してやがる…」

すると、コロシアムのバリアを貼った
ウルテミアがラックスの技を見て
感心した。

(なんてやつだ…
我がバリアがここまでのダメージとは…
こいつ、もしこれ以上の力が有れば
我がバリアが破られていた。
とても5000万とは思えん。

面白い、、、やはり数字など当てにならんということか…)



「ゴホゴホ…」

しかし、如月は崩れた岩の中から
すぐに現れた。


「ひさびさだわ、体にダメージを与えられたのは。
ラックス。
やはり、相手が私やここの会場のものでなければ桁外れの強さだったはずね。
これだけの相手との試合がもう終わりとは…



残念だわ…」


「な、なに!?
この状況で終わりだと!?」



ラックスは如月の言葉を数秒後に理解する。



「見せてあげるわ…
私の奥義を…」

如月がそういうと会場が燃え出した。


「これは火!?
おまえ、火のエネルギーを…」


「火?そんなやさしいものじゃないわ…
私のは火炎のエネルギーよ。」



「な、火炎だと!?」



如月は腰にある刀に手をかけた。


「奥義とは相手を撃つ切り札のこと。
すなわち…


こういうことよ…


奥義・火炎大乱舞!!!」



しばらく会場は沈黙した。


「本当に何度も言うけど残念だわ…
あなたならもっといい試合が
できるはずだったのに…」


「勝負あり!勝者如月麗!!」


「ワアアァァ!!」


「そんな…
ラックスがこうも簡単に…」


(如月麗…
やはり会場で並んだ時からただならぬ
オーラを感じていた。
火炎のエネルギーとは…

その前のラックスの技により
余計に火炎の威力を上げてしまった。

ラックス、相手が強すぎた。

だが、この試合を見て誰もがお前の
技の凄さを実感したはずだ。


ただ、相手が強すぎた、、、


それだけのことだ。


とはいえ、上級者を一撃で瀕死にするとは、、、

先の試合でこの化け物と当たる可能性があると思うと脅威だな、、、)

アルウィンはラックスの強さを
見たあとだからこそ、如月がどれだけ
脅威なのかを感じていた。

さらにこの相手と戦う可能性がある
ということをアルウィンは考えていた。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?

つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。 平民の我が家でいいのですか? 疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。 義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。 学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。 必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。 勉強嫌いの義妹。 この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。 両親に駄々をこねているようです。 私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。 しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。 なろう、カクヨム、にも公開中。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は

だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。 私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。 そのまま卒業と思いきや…? 「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑) 全10話+エピローグとなります。

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判

七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。 「では開廷いたします」 家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。

悪役令嬢は処刑されました

菜花
ファンタジー
王家の命で王太子と婚約したペネロペ。しかしそれは不幸な婚約と言う他なく、最終的にペネロペは冤罪で処刑される。彼女の処刑後の話と、転生後の話。カクヨム様でも投稿しています。

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

処理中です...