ルルの大冒険

睦月初日

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ブラックキャッスル

女王様

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ブラックキャッスル
カルテットガーディアンの1人、
ジャックに勝利したリズ。
そして次なる相手のところへと
向かっているルル一行。

「おい。まだつかないのか?」
「んー…
そう言われても…」

「このエレベーター壊れてるんじゃないか?」

「しかし、お前は本当に体力バカだな。
あれだけの戦いをしてまだ騒ぐほどの
体力があるとは…」

「誰がバカだ!誰が!」

「でも、このエレベーター本当に
動かないね。」

ルルたちはエレベーターで移動している

しかし動いている音はしても
一向に2階から動かない。

「おい、もうエレベーターに乗ってから
30分は経ったぞ!」

「扉が閉まってるから降りられない。
でもこのままはちょっと…」

「どびらを壊すか?」

「うーん…」

そんな感じの会話をしていると

「チーン…」

「!?」

「開いた!!」

「外に出ろ!!」

「ドタバタッ…」

すると目の前はあたり一面の草原が
広がっていた。
風が気持ち良く透き通っていて、
あまりの景色の良さに地平線さえ
見えてしまうほど。

「すげぇ…  いい眺めだな…。」

「最近戦いばかりだったから
こういうところにくると気が休まるね。」

「ここで休憩しろとでもいうのか?」

するとルルたちの背後にひとりの女が…

「いいや、違うわよ。
あなたたちはここで死ぬの。
でも、どうせ死ぬなら気持ちがいいところの方がいいでしょ?」

「!?」
「な、なにものだ?」

「カルテットガーディアンの1人、
クイーンよ。」

「ク、クイーンだと!?」

「ま、女王様ってところかしら?」

「女王だと!?」

(この人、さっきのジャックって人より
はるかに強い…
立っているだけでわかるなんて…
同じ称号の4人でもここまで差があるなんて…)

「さぁ、どなたが相手かしら?
ま、結局全員相手してあげるけど。
誰からでもいいわよ。
どうせ、全員私の手で殺してさしあげるのだから。」

「こ、この野郎…   なめやがって…」

するとアルウィンが前に…
「よし、ここは私が相手になろう。」

「あら?あなたが相手になってくれるのかしら?
せいぜい楽しませてちょうだいね。」

するとルルが血相を変えてアルウィンに
話しかけた。
「待って!!アルウィン!
この人は私が戦う。」

「ルル…」
(めずらしいな…
ルルが真っ先に戦闘を…
たしかにこの女は強い…
それは私でもわかる…
でもそこまで警戒するほどなのか?)

「仕方ない、 ルル頼んだ。」

「うん。」

「どうやら決まったようね。
いいわよ。どこからでもかかっておいで。ただし、これだけは言っておくわ。気がついたらあの世ということも
覚悟するとこね。」

「あなたはたしかに強い。
戦わずしてわかる。
でも、私だってそう簡単にはやられない。
同じ女として負けるわけにはいかない。
さあ、始めるよ。覚悟!!」


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