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11:[ハイジニーナとは]【検索】
しおりを挟む今日は気合が入っている。
なにせ、今日は今年最後の推しの舞台だ。
「タローさん。店の都合のせいで、ずっと遅くなってましたけど、今日からVIOに入りますね」
「はい!」
「今日も一緒に頑張りましょうね?」
「はい!」
俺は優し気な笑顔を向けてくれるアオイさんに、今にも合掌せん勢いだった。でも、合掌したら完全におかしなヤツなので、ひとまず元気に返事をしておくことにする。
「タローさんにはずっとご迷惑をおかけして。予約日の曜日を変えてくださったり、他のお客さんの予約の兼ね合いでコースの日程を変更して貰ったり。VIOだって本当は他の箇所と同時にやる筈だったのに」
「いいんです。あの、俺、全然急いでないので」
むしろ、長引く方が嬉しいし!
俺は申し訳なさそうに口にするアオイさんに、首が引き千切れん程横に振った。今年一年、アオイさんのお陰で凄く楽しかった。一カ月半に一回も推しの舞台に足を運べるなんて、どんなアイドルの舞台だよ。最高過ぎる。
「えっと、タローさんの希望は……本当にハイジニーナでいいんですか?」
「はい!」
「そうですね。確かに清潔感は一番ありますし。それに……」
それに、と言ったっきりアオイさんは何も言わなくなった。
あれ?ハイジニーナって何だっけ?
でも、確か一番料金が高くて期間が長いヤツを選んだ筈だ。これが直接アオイさんの懐に入る訳じゃなくても、何らかのカタチで彼に還元して貰えるといいなと思って、脳直で選んだ。
「じゃあ、今から施術を始めますね。処理は済んでますか?特にOラインなんてやりにくかったんじゃないです?」
「頑張りました!」
「じゃあ、下を脱いでこの紙ショーツを穿いて、横になって待っててください」
「はい!」
「じゃあ、それまで外で準備をしてますので」
と、ここまでは良かった。
というか、ここまで俺はすっかり意識から抜け落ちていたのだ。
「あれ、脱ぐ?」
俺は元々、予定も何もない「もしも」の時を想定して脱毛サロンに来たのだ。
--------セックスが、死ぬ程気持ちい。
そう、「もしも女の子とセックスをした時に、下の毛で引かれないように」と。だから、前回言われた通り今日は下の毛は全部剃った。お尻の穴の毛も、正直剃りにくかったけどアオイさんからのお願いなので、ポーンとやってのけた。やってる時は無我の境地だったけれど。
でも、待て。これから俺は……。
「準備出来ましたかー?タローさん」
「っは、もう少し待って、ください!」
[ハイジニーナとは]
【検索】
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デリケートゾーンのアンダーヘアを全て脱毛してツルツルの状態にすること。
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推しにちんこを晒すのか?
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