【完結】頼むから、死亡フラグくらい立ててくれ!

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5:カミュが迫った!

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 カリギュラのゲーム中にカミュがループに愛の告白をするという展開は存在しない。そりゃあそうだ。だってカリギュラはド王道のロールプレイングゲームであって、決してBLゲームではないのだから!

「なぁ、ループ。一戦やらないか?森の向こうに開けた場所を見つけたんだ!」
「っへ?」

 しかし、いつからだったろう。

「ちょっとカミュ!今は休憩中なんだから、ちゃんと休憩しなさいよ」
「何を言う、セゾニア!俺にとってはループとの熱い一戦こそが、たゆまぬ闘いの中での一時の心休まる時なのだ、邪魔をするな!」

 カミュは変わった。
 ある時を境に、そりゃあもうハッキリと。あれは何回目だっただろうか。

「じゃあ、戦闘中ヘバって無駄に怪我でもしたらタダじゃおかないわよ」
「っは、俺を一体誰だと思っている!疲れなど、ループが傍に居れば欠片も感じるワケないだろう!」
「あー、もうこれだから脳筋は。あつくるしーーっ!」

 ヒーラーのセゾニアとカミュのいつものやり取りを、他のパーティが笑って見ている。
しかし、俺は笑ってなどいられなかった。体が、モゾモゾする。

「さぁ、行こうじゃないか。ループ!」
「う、うん」
「ちょっと、アンタは良いけど、あんまりループに無理させないであげなさいよ!この後もダンジョンが続くんだから」
「もちろんだ、俺がループに無理をさせるワケがなかろう!」
——なぁ、ループ?

 そう、ねっとりした熱い視線を向けられた直後、俺の肩はカミュに勢いよく抱き寄せられた。けれど、そんなカミュの行動にパーティメンバーは誰も違和感を覚えたりしない。元々、カミュは他人との——いや、俺との距離感は相当バグっていた。こんなの、今更だ。
 二人で並んで森の中に入る。もう、仲間達から俺達は見えなくなっただろうか。

「あぁっ、ループ。やっと二人きりになれたな」
「……っう、うん」

 体がモゾモゾ、うずうずする。腰に添えられたカミュの手が上へ下へと移動する度に、体の熱が増していくのを止められない。
ヤバイ、ヤバイヤバイ!コレは物凄くヤバイ!

「っはぁ、ぅ……っん」
「感じているのか。ループ、お前は本当に可愛いな」
「カミュ。おれ……別に、可愛くは」
「っはぁ、可愛いくて堪らない。本当にお前は全てが最高だ」

 カミュに体を撫で付けられながら森の奥に入ると、カミュはそのまま俺を大きな大木に押し付け、熱の籠った瞳でジッと此方を見下ろしてきた。木陰の隙間から、太陽の光がキラキラとカミュの赤毛を照らす。目が、離せない。

「ループ、この僅かばかりのひと時に俺はお前と繋がりたいと考えている。いいか?」
「~~っ!」

 出たよっ、コレだよコレ!カミュのいつものヤツ。爽やかな見た目に反して、ド直球先制攻撃。女の子からはデリカシーが無いとか言われてるアレ。
 でも、これが俺には効くのだ。なにしろ俺は回りくどいと気がつかないから。男の俺に、デリカシーなんて必要ない。

「っで、も……あの!あんまり時間が、ないし」
「ループ、俺は時間の話などしていない。お前に、俺と繋がりたいかどうか尋ねているのだ。それ以外の事を考えるな。今、ここにはお前と俺しか居ないんだぞ」

 う、わ——!カミュがどこまで行ってもカミュだ——!
 そう。毎回「初めまして」からスタートするせいで忘れかけてしまうが、カミュはいつもこうだ。俺に愛の告白をした後は、自身の戦闘スタイルをそのまま踏襲したような「俺は逃げも隠れもせん!押して押して押しまくれ!」モードに入る。

「ループ、俺はお前が否と言えば絶対に何もしない。俺はお前との関係を汚してまで、この行為に及ぼうとは思っていないからだ」

 凄まじく紳士的で格好良い事を言っているのに、すでに臨戦態勢の下半身が俺の腹に押し付けられている。

「っぁ、んっんッ!」
「っはぁ……はぁ、っく」

 分厚いズボンの布越しでもはっきりカタチが分かるほど勃ち上がったペニスに、別の部分が疼き始めた。そんな俺に、まるで「分かっている」とでも言うようにカミュの手が俺の疼く尻へと向けられた。

「っぁ、ぁ」

 その熱い猛りに、体中の熱が急激に上がっていくのを止められない。次の瞬間、俺の尻を優しく撫でていたカミュの手が、スルリとズボンの中へと潜り込んできた。カミュの手は、火傷するみたいに熱い。

「っはぁ、ループ。返事を、聞かせてくれ。……もう、我慢しかねるッ」
「~~っ!」

 カミュの切羽詰まった声に、指先から足先にかけて駆け抜けるような快感が走る。ふと視線を上げると、欲に塗れたカミュの瞳と交じり合った。
 あぁ、もう!カミュは本当に格好良いなぁっ!

「カミュ、挿れて……俺もカミュと繋がりたいっ」
「っはは!まったく、ループお前ときたら……最高だな」

 必死に紡ぎ出した言葉に、カミュは似つかわしくない鼻で笑うような笑みを浮かべると、そのまま俺を乱暴に地面に押し倒した。

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